サブプライムローン問題に端を発した不景気は、
やはり底なしの状況になってきています。
外需関連の業種は、売り上げが昨年比50%程、
飲食など、内需関連で、90%~80%でしょうか。
ここ、府中の町も何となく元気がない。
飲食店もお客様がおらず、伊勢丹府中店も満足のいく客の入りでは無いでしょう。
中小企業は、当然、利益を確保するのも難しく、
現状の経費を考えると、普通に赤字決算となってしまう会社も多いです。
では、今、打つべき手とな何か。
2点あります。
(1)資金ショートに気をつける。
(2)小さな売り上げに対して誠実にこなす。
(1)については、中小企業であれば、政府のセーフティーネットが効きます。
かなり会計のお客様である皆さんは当然ご存じの、
政府のセーフティーネット保証。麻生さんが、保証の枠を増やしてくださいました。
信用保証協会に8千万の別枠保証がつくことになります。
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sefu_net_5gou.htm
この制度を十二分に活用しましょう。
我々中小企業が活力を取り戻すことは、日本が活力を取り戻すこと。
我々が日本経済の強みである、という誇りを持ちましょう。
制度を活用し、公的保証の資金を調達し、
資金繰りを安定させましょう。
また、「金融庁」も具体的な支援を打ち出しています。
中小企業の資金繰り支援のため、金融検査マニュアル別冊を改訂してます。
http://www.fsa.go.jp/ordinary/20081120.pdf
借入返済の条件変更、いわゆる「リスケジュール」の要件を緩和し、
より中小企業が「リスケジュール」しやすい制度にしてくれました。
リスケジュールをすると、銀行の債権が不良債権化するため、条件変更に
なかなか応じようとしなかったことから、不良債権としない、という取り扱いになっています。
とりあえず、元金返済を止め、利息のみの返済にすることで、
立ち直った中小企業が多数あります。
「リスケジュール」も充分活用しましょう。
このような、中小企業の資金繰りを支援する、公的な制度を見逃すことなく、
活用し、資金がショートしないようにしましょう。
(2)については、売り上げが約半分になってしまったりして、
赤字が避けられない状況になると、どうしても、単価の大きな売り上げを上げようとして失敗し、
さらに業績が落ち込むといった悪循環に陥ることがあります。
現在の状況は、ラグビーにたとえて言うならば、
0対100で負けている状況。残り時間5分。大差の負けは濃厚な状況。
こんな状況でも、ラガーマンは、最後まであきらめることなく、
負けることはわかっていても、
10対100、15対100・・・・
と一つ一つトライを重ねて行くといいます。
私たちも同様で、どうせ赤字だから・・・・
と切れてしまうのではなく、5,000円でも・・・10,000円でも、
一つ一つの売り上げに心を込めて、誠実に取り組むこと。
このような真摯な姿勢を続けることで、景気回復時には、
いつのまにか、会社に力がつき、勢いづけてくれる要素となることでしょう。
ファンドの資産売却が少なくとも後1年以上続く、今の状況からすれば、
景気は今年中に回復しないかもしれません。
しかし、こんな状況でも、明日を信じ、沈着冷静に物事を判断し、
景気回復時のことを想定して経営を行わなければなりません。
コストカットは大切ですが、むやみやたらのコストカットは、
未来すら破壊してしまうことがあります。
こんな時、次の言葉を思い出します。
昔のアニメ、宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長を評して、徳川機関長が言った言葉。
「あの人は、絶望的な状況の中においても、万に一つの可能性を発見すれば、
その可能性にかけて、『沈着冷静』に行動する人だ。それが男だ。」
SFの話ではありますが、
沖田艦長は、絶望的な状況の中で、最終的には見事勝利を収め、
地球を救うことができました。
当時、子供だった私たちは、沖田艦長の姿勢に深く感動し、こんな男になりたい、
と思ったものでした。
この精神から、私たちは多くのことを学ばなければならないのではないでしょうか。