東京府中市の税理士 金成祐行の日々の気付き

税理士法人の経営、強度行動障害の自閉症の息子との生活、悪戦苦闘の毎日で、日々気づいたことを書いていきたいと思います。

「不撓不屈」見てきました(ネタバレ注意)

2006-06-17 14:15:24 | ノンジャンル
昭島で見てきました。
映画館には、TKCのセンター長やセンター長代理。
TKC西東京山梨会の会長先生を始め、重鎮の先生方もいらっしゃって、
飯塚先生を思い出して涙ぐんでいらっしゃいました。

「不撓不屈」は、TKCの創業者である飯塚毅先生の半生を描いた映画です。

オフィシャルサイト
http://futo-fukutsu.cocolog-nifty.com/

写真は、平成8年、金沢で行われたTKC全国役員懇話会で、
勇気を出して、飯塚先生のテーブルに名刺交換に行った際のスナップです。
当時私は29歳でした。


私が最も心を揺さぶられた場面は、「藪内そば」のお孫さんが、
飯塚先生に、おばあさんの手紙を渡す場面。
これは実話では無いのでしょうか?


国税局の弾圧的な調査をきっかけに、
「藪内そば」のおばあちゃんは倒れ、
帰らぬ人となり、店も閉めることになった。


お孫さんが病院にて口述筆記で書き留めた、飯塚先生宛の手紙には、

「何の取り柄もない職人だが、せめて町一番のそばを作りたい」

と願い、ただひたすらにそばを打ち続けた、
亡くなったご主人との思い出が綴られていた。


お孫さんは、こういいます。


「私は、おじいちゃんとおばあちゃんがそばを打つ音を聞いて育ちました。
そんな『普通の人』が奏でる、ささやかな音を、なくさないで欲しい・・・」

飯塚先生も「私の父も、布団職人だったから、よくわかるよ」と。



私の父も、小さなタクシー会社の社長でした。
社長自ら、車を整備していた父のもと、小さな頃から、
自動車のオイルと排気ガスの臭いと共に、育ちました。
今でも、町で自動車整備工場の前を通りかかると、
とても懐かしく思います。

私の原点も、本当にここにあるなぁ・・・・とつくづく思います。



今現代は、勝者と敗者に大きな格差が生まれる競争社会。
甘えの許されない厳しい世界であることは事実。
中小零細企業は、ちょっとした波でも転覆してしまいかねない。

普通の人が奏でる「ささやかな音」をなくさない、
彩りのある社会のために、
これからも、持てる力を最大限に発揮して、共に手を携えて、
共に考えて、行動してゆきたいと思いました。



そして、飯塚先生は、税理士法に税理士の「独立」という言葉を入れる
提言をしてくれた。
税理士法に刻まれた「独立」という言葉のおかげで、
私たち、今の税理士が、いかに自由な立場で、
自分の信念に基づき仕事ができているかを考えれば、
困難な状況の中で、切り開いてくださった、飯塚先生に本当に感謝です。

税理士の「独立」が、いかに中小企業にとって大切なのか?
ということも、今日の映画で始めて腑に落ちました。


だからこそ、税理士は法律家にならなければならない。
国は、いつ何時、中小企業の監督強化のために、
税理士の独立性と独占業務の縮減をはかるかもしれない・・・・・
法律をきちんと、公正に解釈して、中小零細企業を守り、
そして税理士の「独立」も守らなければならない。


飯塚先生の渡してくださったバトンを活かすも、殺すも私たち次第。
今の時代に、私たちが何をできるのか・・・
飯塚先生が切り開いてくれた道を、
さらに切り開いてゆかなければならない・・・・。
そう思いました。

コメント (4)
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