kananagaの日記

音楽したり絵を描いたり紙芝居したりするkananagaの暮らし

さくら苑で演劇/ジャンベ、ホーメイ、紙芝居

2008-06-25 | 日記
のどのかれ具合は、だいぶマシ、昨日より声がでる~。夜の本番まで、よくいたわろう。

横浜の特別養護老人ホームさくら苑へ。今日は、野村誠氏がお休みのうえ、倉科淳子(女優・演出家)・わたなべなおこ(演出家)・吉野さつき(ワークショップコーディネーター、特に演劇の)3氏が参加につき、さくら苑演劇部化計画が進むこと必至。ひひひ、面白そうだ。でも、声をいたわらないといけないので、kananagaは、ほとんど映像記録を撮るのに専念しよう。

(日記を書くまでに日があいてしまい詳細が思い出せなくなっていたので、映像をみながら書いたら、妙に詳しくなってしまった。本日の流れは、以下に。)

今日は、樋上さんを含めた男性3人と女性が3人。だらだらしつつ、お芝居やってみようよ、と話がすすんでいく。

樋上さんは、昔なにかの余興かな?ちょっと聞き取れなかったけど、なにかで、女役をやったことがあるらしい。

鈴木さんは90歳越えの女性だが、お肌つるつる。運動してるから、若いのだという。これが、すごい。座ったまま膝を胸あたりまで持ち上げたり、右手と左手で、かなりのスピードでグーチョキパーを、片方が勝ち続けるやつを、やったり。kananaga、これ、とてもできない。あと、舌を出す運動。これ、つばがよく出るようになるので、食事の前にするといいらしい。ちなみに、演劇でもよくやる運動なんだって。

渡辺さん、布施さん、は、声を出すことが結構困難な方のようで、でも、色々面白いことを考えていそうな感じ。

なんでだったかな、樋上さんがいつもの調子でいきなり、ジャワのマンゴー売りの歌を歌ったので、そのへんから、インドネシアの話になり、それでお芝居作ってみようか、という流れに。布施さんは戦争の頃インドネシアにいたそうで、インドネシア語を少し話される(でもほとんど忘れたらしい)。

途中、樋上さんの歌ってくれたメロディーをもとに、いい感じの音楽が出てきて、みんなでちょっと演奏。音楽がぽろっととまったところで、樋上さんは、「男が女の格好して、、、」をまた言う。男が女役をすることにだいぶこだわりがあるようだ。なので、女役をやってもらうことに。「約束したのにまだ来ない」と、これまたぽろっとおっしゃったことから、淳子さんが男役のじゅん、樋上さんが女役のともこ、で、「約束したのにまだ来ない」芝居をやってみることに。これが、まあ、樋上さん、女役がすごくはまっている。

ともこに、他にも約束した男がたくさんいるのでは、という疑惑が浮上し、翻弄されるじゅん。とぼけた台詞のやりとり中に「これがほんとの鳩ぽっぽ」が出て来て、一瞬、わいわい音頭になったり。

じゅんは、妙にマッチョなキャラだけれど、ともこの手の平でころころと転がされている様子。そこへジャワのマンゴー売り(さつきちゃん)があらわれる。

転んでマンゴーがぐしゃぐしゃになったり、じゅんがともこにお花(ハンドベル)をプレゼントしたり。色々な面白おかしいエピソードのはてに、なんていうか、お花ハンドベルの音に触発されてか、じゅんがともこにプロポーズ。

オランダ人のニセ神父さん(なおこさん)が現れ、結婚式をすることに。参列者には、じゅんの幼なじみのえいちゃん(渡辺さん)や、ともこの女の子の友達で、ルームメイトの布施さん。

誓いの言葉の直前に、じゅんが「ところでお前、全部の男と別れてるんだろうな」と、ともこにつめよる。「ルームメイトに聞けば一発でわかるんだよ」とじゅんが言うので、ニセ神父が布施さんに「ともこさんは、ほかのボーイフレンドたちとちゃんと別れましたか~?」とたずねると、布施さんは即座に首を横に振り、口元はニヤリと笑った!大爆笑。

じゃあ、一妻多夫制ということで、ニセ神父だし、とりあえず結婚するか、となったんだけど、更にじゅんは、聞かなきゃいいのに、「ところで、お前、結婚するのは初めてなんだよな?」とつめよる。ともこは「初めて」と答える。そこでまたルームメイトの布施さんに、ニセ神父が、「ともこさんは一度も結婚したことないと言ってますが、ほんとですか」とたずねると、「う~そ~だ~よ~」と言う布施さん。こ、このひと、、、かなり、かなり楽しんでいる様子。

別に初婚でなくてもいいはずなのに、なぜか嘘をつくともこ。ともこを信じることができなくなったじゅんは、「お前なんか、もう用無しだ、そう、マンゴーじゃなくて、洋梨だよ!」と言い捨てる。それをきっかけに、「マンゴーじゃなくて洋梨だ」ソング。マトリョーシカ型のニヴァリャーシカ(赤ちゃんのガラガラのような音がする、みかけはマトリョーシカの、ロシアの民芸品)の形が洋梨っぽいので、みたてる。話は、いい感じで脱線。

「じゃあ、誰か味見してください」ということになり、渡辺さんに手渡される。じっと、ニヴァリャーシカの顔を見つめる渡辺さん。あまりにかわいいから食べられないのかな。洋梨ちゃんがしゃべり出す。「あたしを食べないで。あたしを食べたら、あたしはいなくなってしまうの」と同時に「あたしを食べて~」の声もする。そして渡辺さんは、洋梨ちゃんを口に近づけ、そのあと首にかけていたタオルで口を拭いた。つまり、食ったのだ!洋梨ちゃんは、「あたし、あなたの身体の中に入ったの」と、しゃべり続ける。渡辺さんはその日から洋梨ちゃんの分まで食べなければならなくなった。そんなある日、マンゴーちゃん(マラカス)が「あたしを食べて」と言い出す。洋梨ちゃんは、渡辺さんのお腹の中で色々なものが食べれて嬉しかった今までとは違い、マンゴーちゃんに嫉妬し始め、「食べないで」と言う。渡辺さんが、マンゴーちゃんを食べようかどうしようか考えているときに、洋梨ちゃんはだんだん自虐的になってくる。「食べないで、、、ああ、洋梨は、用無し?洋梨は、、、用無し、、、」そして、渡辺さんの身体からぽーんと出てしまった洋梨ちゃん。

そこへ、中武さん(女性)とひさこさんが、遅れて参加。それをきっかけに、ちょっと休憩。これまでの流れを説明しつつ。

さっきの「マンゴーじゃなくて洋梨だ」の歌をまた歌っているうちに、「わたしゃあんたのソバがいい、信州信濃の新ソバよりも、わたしゃあんたのソバがいい」が飛び出し、再びわいわい音頭へ。

kananaga、ここまでは、メロディオンとアンデスの二股唄口での演奏だったが、思い切ってピアノへ。kananagaは、ピアノのような、おっきい、また、支配系になりやすい楽器を触るとき、実は結構構えがあるのだった。ドラムも、そう。でも、今日はやってみることにした。なにしろ今日は、ほかに音楽をするひとがいないし、それに、メロディオン&アンデスだと口が塞がってしまうので、歌いながら弾けないのだ。

わいわい音頭から、マンゴーの歌へ。「マンゴーじゃなくて洋梨だ。じゃあ、帰ろうかな。これがほんとの帰ろうかな。」ここから、じゅんの「帰るのかよ!」をきっかけに、ともことじゅんの話に舞い戻る。ピアノはゆったりしたオスティナートで。

「さようならー」「ともこー、日本に帰るのかよ、俺をジャワにひとり残して。。。このテープを受け取れ」と、とテープを投げて受け取るパフォーマンスが、じゅんと、みなさんそれぞれとで繰り広げられる。布施さん、テープの投げ合いにそーとー積極的。渡辺さんも。中武さんも受け取ってくれたが、久子さんは、受け取ってくれなかったので、ニセ牧師さんがつないでくれた。

歌が「さよならー」「つながってるんだねー」とリリカルに展開。きれいに終わって行くのかな、と思ったら、どっこい、じゅんはいきなり、「俺を置いていけると思うのか!」と、テープをたぐって船を引き戻した。最後が、ちょっとお笑いの展開になって、これもなかなかいいね。

しかし、ここで、樋上さんが、「かっくん」と言った。どういう意味か、聞いてみたところ、終わりがよくない、と、不満の意を表した言葉だったことが判明。「なんか、終わりが、ぐっとこないよね。なんか、ぐっとくるものがあれば、心に残ると思う。なんか、つながるものが。。。心につながりを。。。」じゃあ、終わりを作り直そう!となった。どこまではよかったのか、検証。参考に、ともこは、じゅんのことをほんとはどう思っているのか、とたずねたところ、もちろん好きなんだという。つまり、ともこには、こういう風にしてほしい、というのがあるんだけど、じゅんはそういう風になかなかできてこなかった、ということか。

みなさんのお気に入り、テープを投げるシーンから再開。「つながってるんだね。」「船がでます」「お前にもテープを投げようかどうか、悩んでいる、ともこ。。。今投げないと、間に合わないな。。。ともこ、いくぞ!」「どんどん小さくなる、さよなら、、お前の気持ちを最後に聞かせてくれ~」「。。。愛してるわ~。。。」「それを聞きたかったんだ!」飛び込むじゅん。テープでみんなとつながってるから、大丈夫、船まで泳ぐじゅん。到着し、ひきあげてもらう。じゅんがつかんできた貝殻から聞こえるメッセージは「愛してる」。歌も、「愛してる。。愛してる。。愛してる。。愛してるんだね~」あらためて、結婚式、誓いのキスを。。。「おめでとー」「ともこー」

カーテンコールまで、ちゃんとあった。うーん、面白かった!!!樋上さんからも、「素晴らしい」の声が!

kananaga、結局結構声を使ってしまった。でも、いい感じかも。ハスキーなまま、ちょっと出易くなった気がする。

さくら苑のお年寄りのみなさま、たぶんかなりフル回転で、相当お疲れだったのではないかと思う。お互いよくやすみましょう。


さて、急ぎ大塚駅へ向かうが、大荷物につき、すべての乗り換え駅で二の足を踏み、あああ、予定よりだいぶ遅れて、会場のEspeto Brasil入り。対バンのビッキーと、イェーイ、久しぶり~とあいさつし、ヤマザキヤマトさんともよろしくです~とあいさつし、慌ててセッティング、軽く音合わせ。今日は、絶叫系をかなりザウルスにお願いしているので、なんとかもつだろう、と同時に、ザウルスが自作の歌「マザコン」を自分で歌うのが、新鮮だと思う。

本番は、まず、紙芝居モダンから。今日は、岡野勇仁(Pf)林加奈(歌、語り他)赤羽美希(アイリッシュハープ、語り他)の3人で、岡野くんオリジナルの物語の紙芝居2つと、でみるすの曲を3曲。

「鍾乳洞惑星の午後」には岡野くんのピアノが豪華に入る。今日は生ピアノではないが、色々な音色を駆使したり効果音もあって、華やかだ。ザウルスのアイリッシュハープや鍵ハモが入って、新鮮。kananaga、この作品の語り、結構慣れてきたな~。我ながら、語りが音楽になっている、と、思った。お客さんもノリがよくて、やりやすいな~。

でみるすでは、「生き物の歌」でお客さんともふれあい。「テトテト」をしっとり歌い。「マザコン」はザウルスバージョンで、しかもスーパーゲストとしてビッキーにも入ってもらい、盛り上がる。

巻物型紙芝居「トマトの花と雪の国」紙芝居。この作品を3人で、っていうのは、これまででは、最少上演人数。巻物が一瞬倒れそうになってひやひやしたり、語りやったり楽器やったり歌ったりと忙しかったり、色々あるけど、なんとかなった。

その次には、沖縄民謡の演奏の方をゲストにおむかえ。岡野くん、ザウルス、kananagaも、一緒に演奏。

そのあとは、ヤマザキヤマト(ジャンベ弾き語り他)尾引浩志(ホーメイ、イギル)。

ヤマザキヤマトさんは普段から、ジャンベだったり、パンデイロだったり、色々な楽器でソロ弾き語りをしてるようで、なんとも器用だ。彼独特のにっこにこキャラで、一気に空気を暖める。

ビッキーの音はあいかわらずというか、ますますいい音だった。今日は、ニューイギルでご機嫌。イギルそれぞれによって、高い音がむいてるとか、低い音のほうがしっくりくる、とか、あるらしい。

最後のほう、紙芝居モダンメンバーも入って一緒に演奏。最後の曲では全員にマラカスを配ったり、お客さんものんびり楽しんでくれる感じがあって、楽しかったなあ。