かめ設計室*3丁目通信

2005年4月より、西新宿にて一級建築士事務所かめ設計室がはじまりました。3丁目からのかめバー通信。

橋はなぜ落ちたのか 前編

2006年05月30日 | トータル アーキテクト
 建築模型の初心者に多いが、ある棒と同じ長さの棒を10本切り出す場合、いま切った棒をあてて次の棒を切るということを続ければ次第に誤差が出てきてしまう。そうならないように最初の棒を定規にすればいい。少しのミスも見逃しているうちにとんでもなく異なった結果として表れてしまう。伝言ゲームと同じ理屈だ。
 棒を切り出すくらいならすぐに気がつくが、関わる人が多ければ多いほどミスは知らぬ間に増大する。挿絵は「Typical Project Life(典型的なプロジェクトの一生)」と題されている。クライアントは右下のようなモノを望んだのにそうならなかったという笑えない笑い話。
 こういうことは社会の中にもいっぱい潜んでいるが、このミスコミュニケーションが人命に関わる事になったなら。設計者はいつもそういうきわどい立場に立たされている。