梶の「趣楽独言」

陶芸・家庭菜園・ダンス・碁・蕎麦打ちなど趣味三昧に生きる老人の独り言

初めての陶芸(9)湯呑み作り・素焼き

2007年05月23日 | 陶芸講座
 昨日は素焼きを行いました。私達の会は700度で素焼きを行います。900度以上で素焼きを行いますと、素地が段々焼き締まり、吸水性がなくなってしまいます。この為に釉薬が素地にしみ込み難くなり、接着が悪くなります。また、600度以下で焼くのが終わますと素地がまだ粘土状のままで残っていますので、釉薬の水分によりひび割れや釉薬の接着にムラができます。通常は粘土の種類によりますが700度から800度です。私達の会では8時間ほどを目処に素焼きを行います。初めは乾燥さしてもまだ粘土には水分が含まれていますので、水分を除去する為に、温度の上昇をゆっくりと行います。3時間半ほどはゆっくりと温度上昇するように窯の制御盤の設定を行います。その後温度の上昇を早めます。私達の窯は電流の強さを弱と強にするしか制御できませんので、ゆっくりと一定の温度上昇で指定した時間焼くことは出来ません。
 窯の電源は素焼きの時には6時に入れます。その為、窯焼きの日は8時にセンターに行きます。これは何かのトラブルで窯が正常に稼動していない時の対応の為です。正常ならば、30分毎に窯の温度を記録するだけの作業です。時間がもったいないので、講座生3人が来ていますので、粘土に触れる練習です。この時は私にとっては貴重な時間です。24人の講座生ですので、講座の2時間では目が届きません。3人ですと、一緒に同じ作業を直しながら進められます。おかしな点は時間を掛け、何回も、何回も繰り返し、教えられます。荒練ですと粘土の置く位置、粘土の立て方、粘土を押さえる両手の形、粘土に体重を掛けてる時の、両手の指先。以外に指先が粘土に体重を掛け、粘土を潰す時に両手が滑るように潰すのですが、ブレーキの役目をし、粘土をリズミカルに潰せません。その為一生懸命潰そうと力を入れています。指先の力を抜き、指先が上がる感じで、ブレーキを掛けない様にする事が必要です。また成形ですとロクロの置く位置、道具の持ち方と操作時のその方向、ロクロの回転方向、粘土に柔らかく接する感じ、積んだ粘土の指先での締め方の感じ、ヘラ、コテを使った締め方の感じ、など。紐作りでは粘土を強く抑え紐を潰す人が多いですが、粘土に軽く接する感じ、手の平、指先は上に反らす感じにすると良いのですがその感じ、粘土を軽く転がす感じ、左右に拡げる感じ、太いところを直す感じなどです。人それぞれに悪い点は異なります。それを一人ずつ直す。この分析も教えていて楽しいですね。この為には初めての人には実際にゆっくりと時間を掛け初めに何回も何回も繰り返し教え、身体で覚えさせることが必要です。8時から12時頃まで、じっくりと時間を掛け、教えましたので、3人は少しは良くなりました。しかし、今後基本的なことを頭で覚えたとしても、実際に幾つもの作品を作りながら、無意識に動作が出来るように身体が覚える事が必要です。今、理解出来できなくても1年後、2年後に分かっていただければ幸いです。
 今日は窯に入れっていた作品が少なかったので、11時頃には素焼きが終りました。
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