東洋医学の理論~人間が病むということの過程的構造からの東洋医学的治療論~

人間が病むということの過程的像から、鍼灸等の問題を説いてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

下合穴について〜腑の働きを整える経穴〜

2017-06-17 21:49:29 | 鍼灸術・手技療法術
昨日の施術で、胃腸の働きに対しての下合穴の効果、実感することが出来た。実際の施術とともにの鍼灸理論の学びの必要性痛感する。

昨日、腰椎5番ヘルニアがあり腰痛のある患者に対しての施術おこなう中で、「筋・筋膜螺旋線」を使って腰の筋の緊張を取ろうとして前脛骨筋に対しての指圧行なっていると、「先生、そこはお腹のツボですか?」と問われた。それに対して、「ここ(前脛骨筋)は下合穴という胃腸に関連するツボが並んでるところですが、よくご存知ですね。」と答えると、「先生に押していただくとお腹が動くんで……」と。

鍼灸学校での授業で、「足三里は下合穴で胃」だとか「足三里は胃経の経穴だから胃の治療に用いる」とか説かれても、「そんなものか」と思うのみで例えば「下合穴:委陽ー三焦、委中ー膀胱、陽陵泉ー胆、足三里ー胃、上巨虚ー大腸、下巨虚ー小腸で、足三里、上巨虚、下巨虚は前脛骨筋上に並ぶ」という言葉としての像しか浮かばずであったが、昨日、「下合穴」(=前脛骨筋)への指圧で「胃腸が動いた」と言われるという事実を持つと、「下合穴」という像が大きく膨らんで……大きく言えば、知識像から感情像へと一歩前進した、と思えた。

鍼灸学校での学びを一つまた一つと、自身の日々の手技による施術で確認していく、いき続けるということが、形の上では鍼も灸も使っていないけれども、本当の鍼灸の学びである(現在の自身にとっての)、と思う。
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