昼間、イチゴの葉っぱを見ると葉っぱの先っぽがうっすらと白くなっているので農薬とよく間違えられます。
ちょっと違うんですよ。
朝早い時間にハウスに行くと、いちごの葉っぱや顎(がく)の先に露のような水滴がきれいについていることがあります。
これは専門用語になりますが、溢液現象(いつえきげんしょう)って言います。
これって、じつは朝露ではなく、葉っぱから出てきた水分なんです。
夜の間に水分と一緒に土の中の肥料を盛んに吸収して、余分な水分と肥料は朝に葉の先から外に出します。
この水分が乾くと肥料分などが残り、白いあとが付きます。
この溢液現象は、根が活発で生育が良い状態の時におきるそうです。
空気中の水分が水滴となってついた朝露もあるのですが、その時は葉っぱの表面全体についているので見分けがつくと思います。
溢液現象はイチゴに限らず、他の野菜や道端に咲いている雑草にももちろん起きる現象です。
お天気がいい日はキラキラと朝日が当たってきれいだし、水玉を通して見る向こう側はなんとなく違った世界に見えます。
早起きした朝はゆっくりと植物を眺めてみるのもいいかもです。