K巨匠のいかんともなるブログ

K巨匠:英国から帰国後、さらに扱いづらくなった者の総称。
また常に紳士的ぶりつつも、現実には必ずしもその限りではない。

問題に深く迅速に切り込む方法

2009-06-17 16:14:14 | 論理/思想/理論
研究やビジネスにおいて、問題状況に分析や解決策を投じなければならないことがしばしばある。
しかし、スマートにかつ迅速に結果を出すのは難しい。
今回は英国にいて研究を続けてきた成果として、
どのような過程で分析を行うことがもっとも効率的で効果的であるかをまとめる。


まず最初に行うことは何か?
これは問題状況が自分の知識の範囲内である程度扱えるかどうかによって違う。
それが自分にとって少しでも馴染みがある場合は、
まず「問題の定義」を行うべきだ。
なぜなら、たいていの場合、問題というのは感覚的かつ抽象的な形で認識される。
だから問題をどの点まで扱い、どの点を排除するかを具体化する。
それを行わないと分析プロセスにおいて曖昧さが生じる。

しかし、専門的かつ複雑な分野になると、問題自体の知識がほとんどない場合がある。
その場合はまず情報収集から始めざるを得ない。
だがここに落とし穴があるのは、決して完璧を目指してはいけないということ。
この段階では、あくまでも「問題を定義」するために不可欠な情報を集めるということで、
その他のプロセスは排除すべきだ。


問題を定義したら、次は「仮説を設定」することが求められる。
決して安易に情報収集に走ってはいけない。
まず、論理性に基づいて仮説を立ててみる。
仮説だからもちろん間違っていてもよい。
なのになぜ仮説を立てる必要があるかというと、情報収集プロセスの無駄を排除するためだ。
仮説があれば、それを検証するための情報を集めることに集中できるが、
仮説を立てないままに問題を解こうとすると、大概情報収集に無駄が多くなる。


仮説を立てたら、その検証プロセスに入るわけだが、まだ情報収集は早い。
まず検証方法(Methodology)を決める。
なぜなら、仮説を検証する方法は決して一つではないからだ。
どのような理論的根拠に基づくか、いかなるデータを取るか、
それを厳格に決めておけば、どのような情報を集めればよいのかが見えてくる。


そして最後に情報収集を通じて仮説を検証する。
もちろん、その過程で仮説の修正は随時行う。
そうすれば、最少の時間で問題に可能な限り深く切り込むことができる。


***


余談だが、これはKの後悔に基づいている。
上記は非常に基本的なことと思うかもしれないが、
当り前のことを当たり前のようにやることは意外と難しい。

もっと効率的に効果的に上記のプロセスをストイックに認識できていたら、
徹夜を続ける必要がなかったかもしれないし、もっと深い論文が書けたかもしれない。
いまさら気づくなど・・・本当にめちゃくちゃ悔しい。

まぁ後ろばっか見ていたらしかたないので、
これは一つの成長と捉えることにしよう。

Kとしては、自分にはあきれる日々を、「成長」と定義できるのかもと、
くだらないことを考えてしまった。

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