K巨匠のいかんともなるブログ

K巨匠:英国から帰国後、さらに扱いづらくなった者の総称。
また常に紳士的ぶりつつも、現実には必ずしもその限りではない。

研究のジレンマ

2009-02-06 08:24:02 | 論理/思想/理論
前々回の続きです。

positivismをとるか、ポストモダニズムに影響を受けたsocial constructivismをとるかという話をしました。
そのことで、今日は教授に相談しにいったのですが、
やはり思っていた通り苦い顔をされましたw

そこで研究上の問題点を整理することで、何とか打開圏を見出したいと思います。
尚、今回は単なるKの頭の整理ですので、読み飛ばしちゃっていいですよ。
多分何言っているんだか分からない可能性が大ですので(笑)
ごめんね。



さて、Kの研究には主に以下五点の問題があるといってよい。

1.Empirical Perspective

要は何を具体的に研究すべきかということ。
従来通り、テロ対策政策にするか、もしくは教授のexpertiseが蓄積されている、
貿易政策、環境政策、税政策などに変えるか。
が、これを変更した場合、確実に修士論文を二枚書かなければならなくなる。
しかも本来の目的を曲げることになるので、
変更するにしてもテロ対策政策に関連したものでないと非現実的。

2.Theoretical Perspective

これはこの前指摘した通り、positivismかsocial constructivismをとるかという問題。
前者はここの教授の受けがよいが、Kの主張に反する上に、
日本の大学院でも認められにくい。(日本の大学院の教授たちは主に後者をとっているので)

3.Level of Analysis

分析レベルをどこにもってくるか。
国か、国際組織か、はたまた人か。
国だったら、英国が有力。(せっかく来たんだし)
しかし、comparative analysisはしたくないので、できるだけ一国に絞るべき。
(Kは表層だけを見るcomparative analysisには批判的)
国際組織だったら、EU。
人の可能性はほぼゼロ。政策研究において人を基準にした分析はしづらい。

4.Scope of Analysis

どこまで研究の焦点をしぼるか。
しぼればしぼるほど、研究上の意義が見出しづらくなる。
しかし広ければ広いほど、分析が浅くなる。
適当なScopeが必要。
しかし、○○国の○○政策では、焦点が広すぎるので、もっとspecificにすべき。

5.Literature

日本の先生は先行研究はあまり重視しない立場だったけど、ここは違う。
先行研究を熟読した上で、異なるperspectiveか、新しいデータを用いた分析をする必要がある。
特に、Kの研究は先駆的なものなので、先行研究を探すのが大変。
だから、先行研究の範囲と深さに注意を払い、
あまりにも乏しい場合には、そのトピックの選択を避けるべき。



いずれにしても、絶対不可能という可能性は0%。
考えれば必ず道は開ける。



考えろ。考えろ。考えろ。