Winning Ticket for All Vol.2

レース展望と回顧、馬券術について

1/30(火) きさらぎ賞の展望

2024-01-30 | 分析

 去年暮れのホープフルSを勝った牝馬のレガレイラが皐月賞、ダービーを目指すそうです。今年の3歳牝馬のレベルはけっこう高そうなので、阪神JF組ほか、他のライバルと桜花賞で相見えてくれても楽しみなのですが、近年の牝馬の強さを考えると、これはひょっとして、ひょっとするかも知れません。なかなか果敢な挑戦で、3歳のクラシックレースが盛り上がりそうです。

昨年のホープフルSを制したレガレイラ ダービー挑戦を視野 吉田代表「皐月賞に挑戦する以上…」 - スポニチ競馬Web (sponichi.co.jp)

 こうなると、3歳の牡馬陣も頑張らないといけませんが、今日はその3歳の重賞・きさらぎ賞を検討してみます。例年出走数が少なく、比較的人気馬が強いレースです。ここを勝ってクラシック路線を進んだ馬も、ここ10年では2016年のサトノダイヤモンドくらいしか見当たりませんので、最近は注目度もいまいちでしたが、今年は期待の良血馬シヴァースが出てきます。ここを勝ってレガレイラと皐月賞で激突することになるのか。まずは主な出走馬の持ち時計を見ていきます。

きさらぎ賞【2024年2月4日京都11R】出馬表、予想 | 競馬ラボ (keibalab.jp)

きさらぎ賞の過去10年データ、好走馬一覧(2024年2月4日京都11R) | 競馬ラボ (keibalab.jp)

 

1)持ち時計

 過去10年は、中京開催だった近3年が距離2000でしたが、今年は京都に戻って距離も1800と、元のかたちに変わりました。中京の3年をのぞき、2011年から2020年の10年間のデータを見ると、勝ち時計の平均は1分48秒28、上がり脚の平均は34.35です。8年前のサトノダイヤモンドの勝ち時計は1分46秒9、上がりが34.2秒でしたので、クラシック級ならば、この距離で1分47秒前後、上がり脚も34秒台を切るくらいの時計が必要と見ます。今回のメンバーで、これに近い馬はいるでしょうか。前走の距離がいろいろなので、距離別に目安時計と上位馬を並べてみます(〇数字は人気順)。

1600m 1分34秒台以下 

 ・レガーロデルシエロ   23/12/03中京 良 こうやまき賞 ①2着 1分34秒1 34.8

 ・ウォーターリヒト    24/01/08京都 良 シンザン記念 ⑰3着 1分34秒7 35.2

 ・ナムラエイハブ     23/09/24阪神 良 未勝利    ②1着 1分34秒7 33.6 

1800m 1分47秒台以下

 ファーヴェント     23/11/18東京 良 東スポ2歳S ②3着 1分46秒8 34.7

 ・ヴェロキラプトル    23/09/23阪神 良 野路菊S   ②1着 1分46秒0 35.0

 ・インザモーメント    23/09/30阪神 良 新馬     ⑦3着 1分47秒5 34.8 

2000m 2分01秒台以下

 ・インザモーメント    23/12/28中山 良 ホープフルS ⑫8着 2分01秒0 36.3

 ・ビザンチンドリーム   23/12/02阪神 良 新馬     ②1着 2分01秒4 33.9

 ・ブエナオンダ      23/10/28京都 良 新馬     ③1着 2分01秒4 34.4

 

 

 2000mについては、今月の京成杯上位3頭の時計が参考になるので、並べておきます。

 ・ダノンデサイル     24/01/14中山 良 京成杯   ⑤1着 2分00秒5 34.1

           前走 23/11/25京都 良 京都2歳S ⑪4着 1分59秒9 35.2

 ・アーバンシック     24/01/14中山 良 京成杯   ②2着 2分00秒6 33.9

           前走 23/11/05東京 良 百日草特別 ③1着 1分59秒4 33.2

 ・コスモブッドレア    24/01/14中山 良 京成杯   ⑩3着 2分00秒6 34.8   

           前走 23/12/02中山 良 葉牡丹賞  ⑤4着 2分00秒8 34.5

 

 時計的に各距離の代表は、下線  を引いた3頭でしょうか。注目のシヴァースは馬場が稍重だったとはいえ、1600の勝ち時計が1分38秒0、上がり33.8で、クビ差2着のナイトスラッガーがその後シンザン記念で④人気13着に大敗していますので、血統どおりの大器と見てよいかどうかは正直疑問が残ります。

 

 以下は、京都開催の過去10年のレースで3着以内に入った馬たちの傾向です。

2)前走(ステップ)※( )内は今回の該当馬、〇数字は人気順

 〇未勝利      5頭 (ジャスティンアース②1着 ピエナオルフェ⑦1着

 〇福寿草特別    4 (※現行該当レースなし)

 〇朝日杯FS    3頭 (※該当馬なし

 〇シンザン記念   3 (ウォーターリヒト⑰3着 テイエムリステット⑯6着)

 〇シクラメン賞   3頭 ※現行該当レースなし

 〇こうやまき賞   2頭 (レガーロデルシエロ①2着

 〇エリカ賞     2 ※該当馬なし

 〇新馬       2頭 (シヴァース①1着 ビザンチンドリーム②1着

 ちなみに、レース間隔では中3週が突出して多く、次が中8週です。今回で言えば、中3週はウォーターリヒトテイエムリステットのシンザン記念組とナムライエハブの3頭、中8週はこうやまき賞勝ちのレガーロデルシエロと新馬勝ちのビザンチンドリームの2頭が当てはまります。

 

3)血統

 これはほぼ大半がディープインパクトで、あとはステイゴールドハーツクライか、いずれにしてもサンデー系が強いレースと見てよいと思います。今回当てはまるのは、

インザモーメントキズナ(ディープインパクト子)/母父Curlin(Mr.prospector孫

ジャスティンアースキズナ(ディープインパクト子/母父BodemeisterMr.prospector系

ナムラエイハヴリアルスティール(ディープインパクト子)/母父エンパイアメーカーMr.prospector系

ピエナオルフェオルフェーヴル(ステイゴールド子)/母父フジキセキ(サンデー系

ファーヴェントハーツクライ(サンデー系)/母父Street Cry(Mr.prospector孫

ヴェロキラプトルスワーヴリチャード(ハーツクライ子)/母父Giant's Causeway(ノーザンダンサー系)ス

 

4)JRAホームページのデータ分析

 JRAのホームページのデータ分析で強調されているポイントは以下のとおりです。

 ①前走4着以内馬が中心(前走GⅠを除く)

 ②1勝クラスやopで3着以内は高評価

 ③近年関東馬不振

 ④前走の上がり脚上位に着目

 データ分析:きさらぎ賞 今週の注目レース JRA

 

5)結  論 

 前走重賞組をどう評価するかがポイントだと思います。最も評価できるのがファーヴェントでしょうか。前走東スポ杯で1馬身余りの差をつけた4着のショウナンラプンタが次走のGⅠホープフルSでは、今回出走する8着インザモーメントや10着ヴェロキラプトルよりも先着(7着)しているところから、3頭比較ではこの馬が優位ととらえられます。これとシンザン記念を最後方から追い込んで3着だったウォーターリヒトとの比較だと思いますが、前走をフロック視するわけではないにしても、今日のところはファーヴェント中心としておきます。あとは、ルメール騎乗のレガーロデルシエロも、前走0.1秒差に負けた相手のジューンテイクが次走朝日杯FSで4着でしたので、そこそこ好勝負しそうな感じはします。あと、未勝利勝ちからはジャスティンアース、1勝クラスからはデイリー杯4着の成績のあるナムラエイハブあたりにも無気味さがあります(個人的にはジャスティンアースをねらっているのですが)。新馬勝ちのシヴァースとビザンチンドリームの2頭では、上に書いたとおり、シヴァースの時計に疑念があるので、どちらかの選択となれば、後者の方を選びたいと思います。いずれにしても、上位伯仲で馬券的にもほどほど期待の出来る結果になるかも知れないので楽しみです。調教具合などを確かめて最終決断をしたいと思っています。

 ということで、本日もお読みいただきありがとうございました。明日は土曜京都のエルフィンSを検討してみようかと考えています。今日明日は暖かくなるようですが、まだ寒中ですので、油断しないでいこうと思います。今日もまた一日がんばりましょう。

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