思いやり予算増額要求
アメリカ政府は日本政府に対して在日米軍駐留経費の増額を要求している。次のような新聞報道があった。
ボルトン氏回顧録「在日米軍駐留経費 年80億ドル要求」明かす
2020年6月23日 5時14分トランプ大統領
アメリカのトランプ大統領の元側近、ボルトン前大統領補佐官が回顧録を出版し、この中でボルトン氏は、在日アメリカ軍の駐留経費の日本側の負担を大幅に増やし、年間80億ドルを要求するトランプ大統領の意向を日本側に説明したことを明らかにしました。ボルトン氏はアメリカ軍の撤退も示唆して交渉するよう大統領から指示を受けたとしています。
トランプ大統領の元側近、ボルトン前大統領補佐官は、日本時間の23日、みずからの回顧録「それが起きた部屋」を出版しました。
この中でボルトン氏は、去年7月に日本を訪問し、当時の国家安全保障局長だった谷内氏と会談した際、在日アメリカ軍の駐留経費の日本側の負担を大幅に増やし、年間80億ドルを要求するトランプ大統領の意向を説明したことを明らかにしました。
80億ドルは、日本側が現在支払っている額の4倍余りで、日本政府はこうした金額が提示されたことをこれまで否定してきましたが、ボルトン氏は提示したと主張しています。
また、ボルトン氏は、韓国に対しても韓国側の負担を現在の5倍にあたる50億ドルへ引き上げるよう求めるトランプ大統領の意向を伝えたとしています。
そのうえで、ボルトン氏は、トランプ大統領が「日本から年間80億ドル、韓国から50億ドルを得る方法は、すべてのアメリカ軍を撤退させると脅すことだ。交渉上、とても有利な立場になる」と発言したとしていて、アメリカ軍の撤退も示唆して交渉するよう指示を受けたとしています。
駐留経費をめぐっては、トランプ政権は韓国とは去年9月から交渉していますが、アメリカ側が大幅な増額を求めて協議は難航していて、ことしから交渉が始まる予定の日本に対しても増額を求めていく構えです。
現在日本には次のような巨大な米軍基地が存在している。
本土最大の米軍基地は青森県三沢市にある三沢米空軍基地である。東京都には航空自衛隊と米空軍が利用する横田基地が福生市にある。トランプ大統領が日本に来るときはこの横田基地から入国する。横田基地は米国の一部になっている。このトランプ大統領の態度は日本をアメリカと対等な国として認めていない実に横柄な態度であると私は感じている。日本政府を代表する首相はこのようなアメリカ大統領の態度を何とも感じないのだろうか。
在日米海軍司令部をはじめ、横須賀基地司令部、海軍施設技術部隊などが神奈川県横須賀市にある横須賀海軍基地である。この横須賀米海軍基地が第7艦隊の母港になっている。第7艦隊は、原子力空母「ロナウド・レーガン」と艦載される第五空母航空団を戦闘部隊とする戦時には50〜60の艦船、350機の航空機を擁する規模となる。人的勢力も6万の水兵と海兵を動員する能力をもつ。平時の兵力は約2万。アメリカ本国の反対側に当たる地球の半分を活動範囲とし、アメリカ海軍の艦隊の中では、最大の規模と戦力を誇っている。
また軍用機の展示や、航空ショーも行われる山口県岩国市にある岩国海兵隊基地がある。沖縄県嘉手納に極東最大の米空軍基地がある。3700mの滑走路2本を有し、約100機の軍用機が常駐する在日米空軍最大の基地である。面積においても、日本最大の空港である東京国際空港(羽田空港)の約2倍である。
思いやり予算とは、沖縄をはじめ日本にある米軍基地で働く人たちの給料(本来はアメリカが負担する)や、労務費・施設整備費・米軍の訓練移転費などの予算です。このような予算は日米地位協定では日本が支払う義務のないお金です。日本政府はアメリカ政府を思いやり在日米軍駐留経費を支払っている。その中には米軍兵士が楽しむお酒代もあるという話を聞いたことがある。
沖縄県民の少女や女性が米兵に暴行を受ける被害が多発している中でこのような日本人にを思いやる気持ちや予算を計上することなく、米軍を思いやる日本政府は本当に日本国民のことを考えている日本政府だといえるのかどうか、疑問である。