333ノテッペンカラトビウツレ

 奇跡は 誰にでも 一度おきる だが おきたことには 誰も気がつかない

フラクタルな国

2009-06-25 02:35:43 | SP(Standard Program)
●昼間に「この後、昨日起こった腹立たしいことを書く」と宣言してみたものの、他人様が腹を立てた話を読まされる人間の身にもなってみろって話ですよね。というわけで通常営業。

●筆者のアパートにはケーブルテレビ用の機器が設置されています。本当にテレビを見ない暮らしをしているので詳細はいまだによくわかっていないのですが、見る気になれば、あれこれとチャンネルが用意されているようです。で、勝手に入っているにもかかわらずケーブル会社は律儀なので毎月、「ケーブルテレビ局の広報誌」のようなものが送られてきます。今月の目玉番組の紹介や、通販の広告などが主な内容です。

●その中に「地域ごとの番組についての冊子」というのが入っています。ケーブルテレビは全国で同じ内容を放送しているチャンネルとは別に、東京ローカルの、それも「練馬」とか「豊島」といった小さい地域専用のチャンネルや番組が揃っていたりするのです。コミュニティFMという地域限定のラジオ局はそれなりに普及しているようですが、地域限定のテレビ媒体というのはまだ発展途上と言ってよいでしょう。新聞には「地方版」といって、朝夕刊の数面だけ、配布地域のお知らせや事件を扱ったページがありますが、この冊子を読む感じだとケーブル局も同じで「私の墨田区」みたいな番組が放送されており、墨田区の名店紹介や、区議会の様子、地域限定の事件やトピックスが紹介されているようです。

●この冊子はなかなかに味わい深いので毎月、目を通しているのですが、こうしてみると世の中には本当に多くの芸能人がいるんですね。この種の番組にも当然のように司会者やレポーターがいて、全国ネットはおろか、ローカル局はおろか、地域限定で芸能人という人が山のように出ています。こういう番組も今よりも少しだけ視聴率が上がれば地域のローカル有名人のように、コミュニティの人気者という扱いになるのかもしれませんが、今の段階では「この人は一体、何をしているのか?タレント専業なのか?副業なのか?」ということすらもわからない状況。ま、それでもそこそこ可愛い人がいたりするから世の中って本当に不思議っすよね。

●日本は国土が狭いからか、心象の問題なのか、ローカリティが低く、フラクタルになりがちという印象があります。コマーシャルもテレビも芸能人も何もかんもが全国ネットで画一化されていて、ローカル文化圏の力が極めて弱いんです。もちろん関西のように独自の文化と法律を持っている(←というとまた関西人は怒るよな。でも、角淳一なんて関西人以外、誰も知らないから!)地域もありますが、旅行に行っても、どこも似たような風景で、ホテルに帰ってテレビをつけたら同じ番組が流れています。もちろん、全部が全部、地域に根ざした内容にするのは難しいんでしょうが、バランス的にもう少しローカル、コミュニティに密着したメディアや文化圏が育ってもいいのではないかと思うのですが。

●BONNIE PINKさん、新アルバム『ONE』が出ました。毎回この人は…ハズさないなぁ。この人の楽曲は本当に古くならないし、繰り返し聴くことに耐えられる作品が揃っているので驚かされます。この曲も『オレンジ』や『Lie Lie LIe』がそうであるように10年後も輝いていることでしょう。