夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

最後まで浩一天国…☆

2013年06月27日 | 旅行
昨夜も暑くてなかなか寝付けなかったけれど、頑張って朝6時に起きた。
コーヒーを淹れた後、ビデオとカメラを持って、ゆっちゃんと浩一の部屋へ。
「浩一~、コーヒー飲む~?」
「え~?」
すぐに返事が聞こえた。
「コーヒー、飲むの、飲まないの?」
「ん~?」
ぐっすり眠っているところをたたき起こされ、それでも「コーヒー飲む」と言って目が半開きのまま出てくる浩一を想像していたのに、割とすんなり出てきた。
期待はずれなところも浩一らしい。
いつもの魔法瓶にコーヒーを分けてあげて、「バイバイ」とあたしたちは部屋に戻った。
あれが最後に見た浩一の姿になるかも知れない。

もう一度ベッドに入り、10時までぐっすり寝た。
ゆっちゃんもそれくらいに起きたらしい。
浩一13時の飛行機に乗るから、9時ころには宿舎を離れると言っていた。
もう行っちゃったんだな。まあいいか。

校内の本屋に行って戻ってくると、ゆっちゃんが待ち構えていた。
「メール見た?」
「なに?」
確かにメールが1件届いている。浩一からだった。
「西安にいた4ヶ月、君たちと出会えてずっと楽しかった。ありがとう。君たちの中国での生活が幸せで、思い通りで、順調であることを願うよ。」

わああ。
しんみりする。受信した時間は12時51分。飛行機離陸間際に送ったのね。
今まで浩一にはひどいことばかりしてきたなあ。ゆっちゃんと反省……いいや、あれは浩一が悪い! 浩一と過ごした日々を回想すると同時に、もやもやさせられた出来事も思い出した。
「このメール、クラスのみんなに一斉送信してたら腹立つね。」浩一ならありえる。

認めたくはないけれど、ちょっと寂しいのは確かだ。
ドラえもんが未来の世界に帰った後、机の引き出しが普通の引き出しに戻っているのを見てのび太ががっかりするような感じ?
間違えて浩一の分までコーヒー淹れて、あの部屋の前で「浩一、コーヒー飲む?…あ、もういないんだった…」とか言ったらどうしよう。
車に轢かれそうになったその時、誰かが腕を引っ張るのを感じて、おかげで助かったけど見渡したら誰もいなくて、「気をつけろよ」と浩一の声だけ聞こえるとか、そんなことが起きたらどうしよう。
「それ、もう浩一死んじゃってるじゃん!」
浩一をネタにまた2人で大笑いした。

浩一の部屋に行ってみよう。浩一がいるかもしれない!
部屋を開けると、ベッドに腰掛けた浩一がこちらを見て笑っている。
その瞬間、浩一は光の粒となって消えた。
そんなことを想像しながら、2人でドアを開けた。少しは感傷に耽りたくもあった。
独特の匂いがまだ残っている。
汚い部屋。折りたたみの傘が残されている。これはもらっておこう。
ん! ちょっと……。
あいつ、教科書全部置いていきやがった!
最初のうちはマジメくさって教室に一番に来ていたのに、中頃になると授業をサボってばかりいた浩一。
しまいには教科書すら持っていかない……なんかムカムカしてきた。
浩一のくせに。

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