寮費支払い天国…☆

王先生が無事退院したので、先週の火曜、寮費の最終的な交渉をしに行った。
支払いがここまで遅れたのは、引越しするたびに部屋の値段が変わったこと、今の安い方の値段をいつまで適用できるかはっきりしなかったこと、今住んでいる部屋の値段設定がまだはっきりしなかったことなどが関係する。
お金なら用意してあったのに、アーイーや外文楼の先生に何度も催促された。

なるべく安い方法で支払いたい。
午前中で王先生が帰ってしまいそうだったので、昼休みに早々と訪ねてみよう。
４時間目の授業が早めに終わりそうだった。
と思ったら、その授業の最後はトルコ少年ニヤが「３分間自由に喋る」番だった。
予想通り３分どころじゃ終わらなかった。

遅くなった。外文楼９階に人の気配がなくなっていた。
出直そう。宿舎に戻り、用事で３階に行くと、ニヤがいる。
「何してるの？」
話しかけるとニヤは持っていたオレオをくれた。
「日本円のレートは今いくら？」階段近くで他愛のない話をしていると、王先生が下りてきた。

「あ！王先生、寮費のことですけど…」
相談したいけど、この先生はいつもすごい勢いで喋るから気後れする。何を言っているのかもよくわからなかったりする。
「じゃあ、後でオフィスに来い！」と言われたのだと思う。
まくし立てるような喋り方の王先生に、ニヤが突然オレオを差し出した。
「いいよいいよ、ありがとう。」
王先生は人が変わった様ににこやかになった。ニヤはやっぱりかわいいなあ。

ニヤの落ち着きのなさは「かわいい」に属する。
いつも人懐こく話しかけてくる。
「かわいい」ゆっちゃんに漏らすと、後ろで韓国の女の子２人が「カワイイデスカ？」「スキデスカ？」と言った。
「かわいい」は世界共通語だった。迂闊に使えない。

さて、寮費。月曜にイシダとゆっちゃんがすでに払いに行っていた。
値段を決める権限は王先生だけど、会計担当や横から口を出す中国人学生アルバイトが別にいて、安い方法で支払うために２時間くらいモメたと言う。
その下地があったおかげであたしの交渉は割とスムーズに済んだ。多少はモメたけど。
思ったより安く払えた。もし何も言わないでさっさと払っていたら、１年で10万くらい高かったはず。
中国では交渉しないと損をすることがある。