夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

マーイーファン天国…☆

2013年05月16日 | 留学
クラスで唯一のオーストラリア人、中国名は「マーイーファン」。
奥さんは年上の中国人らしい。

授業初日、前の席でやたら喋るおっちゃんがいた。
英語訛りの中国語で、よどみなく喋る、喋る、喋る。
外見?「中年オーストラリア人」と聞いて、ぱっと思い浮かんだ姿、それがマーイーファン。
最初はいささか煩わしかったが、今もなお煩わしい。

とにかく話が長くて、先生からも「マーイーファン、もういいわ。」と言われる。
口調がまた小憎たらしい。
はっきり言って話している内容はよくわからないが、まず憎たらしい。
クラスメイトが自国の紹介をするPPTでは、最後に必ずマーイーファンがその子に質問をする。
質問の内容は主に歴史。「それは何年の出来事?」とも聞いてくる。
あたしには「ナカソネ」のことを聞いてくる。
自分のPPTでは30分の持ち時間のところを授業時間50分フルに使っていた。

そんな愛すべきマーイーファン。
底知れぬ魅力を感じたのか、当初あたしに懐いていたベトナム少年たちが、いつの間にかマーイーファンに乗り換えていってしまった。
休み時間ベトナム少年たちに囲まれ、まんざらでもない様子のマーイーファン。
傍らから見ると、小遣いをくれる親戚のおじさんみたい。

授業中、“面白眼鏡が壊れて面白くない眼鏡に買い換えた山崎邦正”といやらしい笑い声を発しながらおしゃべりに夢中になり、いい歳して先生に注意される、少年の心を持ったマーイーファン。

嫌いではないが、授業中の発言がくどくて、時々「黙れマーイーファン」と思うことがある。
そのことをゆっちゃんに思い切って話したら、ことのほか盛り上がった。
「黙れマーいーファン……戦隊物のサブタイトルみたいで、リズムがいいね。」
「“ありがとうマーイーファン”は?」
「死んじゃうじゃん」
「………すごくひどいフレーズ思い付いちゃった。」
「なに?」
「帰れマーイーファン」
大爆笑だった。あたしたちはこんなにもマーイーファンを愛している。

ある日ゆっちゃんと二人で外文楼のエレベーターで1階に下りた時、開いた扉の向こうに立っていたのがマーイーファンだった。
マーイーファンと挨拶を交わして別れた後、ゆっちゃんが言った。
「開いてマーイーファン」
大笑い。

「黙れマーイーファン」と思っているのは他にもいるはず。
見つけた。休み時間を過ぎても先生にくどくど話しかけるマーイーファンを冷ややかな目で見る“学級委員”。
あたしは堪らなくなって言った。「先生、授業始めましょう!」

確認してみると、“学級委員”もやはり同じ思いだった。
もうひとつ、彼女と同じ思いがあった。
「聞きたいことがあるなら、家帰って奥さんに聞けばいいのに」

私たちは青い瞳をしたマーイーファンを愛している。

           中国中の留学生が集まって明日から何かやるらしい。
           

やるじゃん天国…☆

2013年05月13日 | 留学
「綺麗か綺麗でないかは重要?」
口語の授業の今回のテーマ。先生の問いかけに、クラスの全員が口をそろえて答えた。
「重要!」

3~4人1組で、「顔の良し悪しは恋愛において重要なのか」について話し合うことになった。
あたしは主張した。
「顔は基礎なの。ある基準に達していないと、恋愛の対象にならないの。」
「それは、性格や相性とかより、顔を一番重視するってこと?」
「順位じゃないの! 一番じゃないの! 顔は基本なの!」
この気持ちが果たしてどれだけ伝わっただろうか?

北京に行っていた隣のレアンドロが帰ってきた。
「レアンドロ、帰ってきたんだね。どうだった?」
「よかったよ。……今、僕の彼女が遊びに来ているんだ。」
レアンドロがドアを開けると、部屋の中にちょっとだけふくよかなブラジル人女性が。
なんだか2人、お似合い。

午後、金曜に授業で行う小芝居の練習をすることになった。
その時たまたま近くに座っていたと言う理由で、パートナーは浩一とハニー。
なんら代わり映えのないメンツだなあ。

練習はものの15分で終わり、1階のロビーで何の生産性もない話を4時間。
西安はすでに8月(?)で、南向きの部屋は蒸し暑くてたまらない。
部屋にいるよりロビーにいた方がいい。

浩一はともかく、ハニーはいくらでも見ていられる。
ハニーに至っては、顔じゃないんだな。
でも最初は怖かった。
冴えない感じの子がいると思えば、ある日を境にものすごく話しかけてきた。顔もえらく近い。
今となっては、その柔らかそうなほっぺをはむはむしてみたいと思う。
最近ハニーは友達も増えて、あたしのところにはあまり来なくなった。振り回された?

洛陽では一緒の写真をたくさん撮った。帰国した後これ見たら大泣きしそう。
今日はこんなことも言っていた。
「今学期で帰るの? 帰国しても僕のこと覚えてる?」
かわいい…抱きしめてあげよう。両手を広げたら、近づいては来たけど飛び込んでは来なかった。

浩一と言えば、同じ宿舎の1階で練習すると言うのに、リュックサックを持ってきていた。
木曜日にこっちに来たばかりの日本人の女の子が通りかかって、あたしたちに挨拶した。
浩一も挨拶した。
「ハジメマシテ、ボクハササキコウイチデス。」
なかなか流暢な日本語だった。本名ではなく、“佐々木浩一”と言った。
やるじゃん浩一!

続く地獄…☆

2013年05月01日 | 留学
留学生と聞くと大卒のイメージがあるのか、日本語学科の子とかに「日本ではどの大学に通っていましたか?」と聞かれる。
高卒のあたしはいつも苦い思いをする。
「大学に入るのは当たり前のことではないから、“大学に行きましたか?”と聞くのが先だよ。」と言った。あたし間違ってないよね?

高卒という引け目からだけでなく。そもそも「それが前提の聞き方」がどうも気に食わない。
日本のアンケートなんかでも「尊敬している人は誰ですか?」という質問がある。
人間なら誰しも尊敬している人がいなければいけないの?
あたしにとっては「好きなラグビーチームはどこですか?」「京劇役者の推しメンは誰?」と聞かれるのと同レベル。極端な話。

「趣味は何?」って、趣味は絶対的なのかな。
その時の気分で変わるのが趣味でもいいじゃない。
さもその人間を象徴しているように、真剣に答えを用意して固定させたら、もはや趣味ではなく本気の域に入るような気さえする。
だけどこの間の授業で「あなたの趣味は?」聞かれ、あたしは喜んで「旅行とダンス!」と答えた。

このところのダンスレッスンは「趣味」の枠を超えている。
みんなたまたま都合が悪かったのか、あるいは逃げたのか、今日の生徒は2人だった。
そして今日もやっぱりソロ。
このプレッシャーは何だろう…。
ああそうか、あたしはこの3日間、むちゃぶりを強いられているんだ…。
あたしのあまりの出来の悪さに、先生は「ビデオ撮るから、自分の動きを確認しろ」と言う。
ここは趣味で通えるスタジオではなかった。
先生のスマホで撮った動画は見るもおぞましいシロモノ。
「繰り返し見て、ちゃんと確認しろ」
ホントに見たくない。もう見たくない。

厳しい先生だけど、最後はあたし一人に、丁寧に熱心に、わかりやすい中国語で細かく説明してくれた。
やっぱこの先生好き。

        シャワーを輪ゴムで固定してみた。両手が使えるように。
                     

どうして地獄…★

2013年04月10日 | 留学
「十万個のどうして?」という本が中国でベストセラーだったらしい。
子供ならではの素朴な疑問をたくさん載せた本だとか。
十万個とまでは行かなくても、「中国 100個のどうして?」ならあたしでも1日で書けると思う。

CHINGLISHというのがあることを初めて聞いた。
どうしてこんな訳し方をする?と思うような、中国風味の効いた英語らしい。
英漢翻訳クラスで、奇妙な宿題が出た。
4人一組で図書館に行き、8つの「CHINGLISH」を探して写真を撮って来いとのこと。

オーストラリアのおっちゃんと、昨日話した黒人系フランス少女、授業中教科書に頭だけをうずめてわかりやすい居眠りをしていたカザフスタン少年とあたし。
午前の授業が終わって、昼食をとる前に向かうことにした。
カザフスタン人は午後授業があると言って帰ってしまったけど、20分程度で仕事は終わった。

           どうしてダメなのか、あたしにわかるワケがない。
           

25日と26日に遠足があると知らされた。
石窟のある洛陽や少林寺で有名な嵩山に行くらしい。
自由参加で、授業を休んで行く。
立場によって参加費が異なる。
本科生80元、普通の6ヶ月留学生180元、3ヶ月留学生380元、奨学金生はなんと780元!

あたしは180元(2700円)で行ける。
フランス少女は奨学金生なので「高すぎる!」と言っていた。彼女はたぶん行かない。
あたしは行く気満々で、早速ゆっちゃんと申し込みに行った。
メモ用紙に先生が簡単にあたしたちの名前を書いて、各自180元払って、申し込み完了。
そのメモの上から3番目に“公務員”の名前を発見。
「やっぱりあいつは寂しがり屋なんだよ」あたしたちは確信した。

3時から選択科目の書道。
今日は4人いたけれど、先生が回ってくる頻度はやっぱり高い。
3,4回練習した字を直されるのはもちろんいいけれど、1回目の字を直されるのは…。
書いた字に納得できないから何度も書いて練習しているのに、「新しい字を書きなさい」と言われる。
もっとゆっくり書かせてほしい。

だけどこういう機会がないと書道もなかなか出来るものではないし、先生が教えてくれることは結局ためになること。
この授業があと何回あるのか知らないけれど、最後まで続けようと思った。
授業終わりまで15分、意気込んだ矢先に、耳を疑うような先生の発言。
「このクラスは今日が最後だし…」
「最後!?」
4人の生徒がびっくりした。誰も聞かされていない。どうして?

PPT無間地獄…★

2013年04月09日 | 留学
プレッシャーでよく眠れなかった。
クラスメイト20人を前に30分間、日本のことを紹介しなければならなかった。
PPTとはパワーポイントらしい。
教室の壁に用意した写真を投影して、自分の国の文化や習慣を説明する。
クラスメイトはたいてい自国の観光スポットや食べ物を紹介していたけれど、あたしは「日本人の苗字」をテーマに選んだ。

休日を返上してまあまあ詳しく下調べしたけれど、いざとなると(案の定)喋れないこと…。
うまく喋れない人間に中国語で30分って、まさに地獄。
「日本人の姓を紹介する前にー……皆さんにー…聞きたいです…。日本人と聞いて思い浮かべるのはー…誰ですか?」
「………………………」
「………………ミシマ」
思ったより反応が薄い。
「三島由紀雄ね。あとは…?」
「……………サカモトマヤ」
誰それ?

世界的に有名と思われる日本人を写真を交えて紹介したあと、日本で多い苗字を20位まで紹介して(一位 佐藤、2位 鈴木、3位 高橋…)、苗字の由来(“青木”は地名から、“田中”は地形、“伊藤”は伊勢の藤原家系とか)を説明、さらに苗字が佐藤、鈴木、高橋の有名人を説明した。
「佐藤と言えば佐藤栄作、過去の総理大臣で………あと、佐藤かよ。この写真を見て、誰か、彼女を好みだと思う?」
後方でしぶしぶ風に手を挙げてくれるベトナム人。
「彼女は、生まれた時は男の子でした。」
ここでどっかんと来る予定だったのに、またもや反応はいまいち。
もっとガンバリマス。

こんな時こそあたしのベトナムハニーに癒してもらいたいのに、彼は隣に座った黒人系フランス人のかわいい女の子とずうっと親密におしゃべりしている。
抱きしめるのはやめた。

     オノヨーコを紹介したところ、なんと先生だけがジョンレノンを知らなかった。