今日のコロナ禍で緊急経済対策25兆円を1次の補正予算として4月末に成立させています。
更には2次補正予算13兆円も予定されています。
しかしながら、赤字国債による物で実際には将来返済しなければなりません。
将来的に償還に耐えれるだけの力がなければなりませんが、それ以前に現在どうなっているのかを考えてみたいと思います。
素人ながらに気になるのは通貨の価値です。
それには二つの定義があります。
一つは物やサービスと貨幣の関係で価値が有るのかです。
普通なら物が有限で消費していけばいつかは値上がりするのは理屈です。
しかしながら、日本の社会では物の需要が有限で更に人口減少で余る方向でデフレ圧力になります。
それに加えて海外生産や価格競争でデフレになっています。
更には仕事の取り合いで価格競争に拍車がかかります。
もう一つは為替でこちらは以前の日本なら貿易黒字、最近だと経常黒字でどうにか維持されています。
それに加えてリスク回避の安全通貨として買われる時もあります。
以上の事から日本円は特殊な通貨で国債を日銀が買っても価値が落ちないのですが、
他の通貨ではこのようになりません。
ここで重要な点があります。
為替の価値の一部は国民の努力でしかありません。
国際競争力の維持の為、最低賃金は低く抑えられています。
また、外国人労働者による低コストな働き手でも通貨の価値は維持されています。
それだけでなく、貸し出し金利の割に貯蓄の金利は低くその分も国民が犠牲になっている気がします。
円の価値を国民が下支えしているだけでそれだから国債が発行出来る仕組みなのかと思っています。
安易に日銀が国債を買い入れて市場に出さなければ本来は通貨の価値は下がって当然です。
それが反対にデフレになって更にマイナス金利になる程、実際の国債に価値があるのか疑問です。
ですが、取引でも下手な株より安全資産として扱われています。
それで土地などの固定資産を除けば物価上昇よりはデフレ方向でしかありません。
また年功序列で上がるような仕組みだった賃金も派遣等でその保証すらありません。
ここまで国民の犠牲の上に成り立っている通貨の価値の維持を安易に継続して出来ると考えるのは無理があります。
コロナ禍の特殊な事例だから、経済対策を優先にしています。
しかし、これらの償還が始まる時期にはまた赤字国債等で先延ばしするしかないのです。
そうでなくても少子高齢化なので日銀が国債を買い入れるのは何処かで制限しないと国際的な評価が崩れます。