試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形モハ3334[3320F-2] 現行色 暫定8両貫通編成仕様 動力ユニット整備(加速度改善)

2017-07-05 21:23:57 | 京成線:3300形
過多。

マイクロエース製京成3300形の動力ユニット整備は2次車以降の金属バネ台車グループに突入した。
3320F現行色6両編成後期仕様(3320F-1)は故障が響き実質3300形系列入場の第1編成になった。
そのため金属バネ台車グループでは3320F現行色暫定8両貫通編成仕様(3320F-2)が整備第一弾となる。


京成3300形3320F 現行色 暫定8両貫通編成仕様。
3320F-2:[3320]-[3319]-[3318]-[3317]+[3336]-[3335]-[3334]-[3333]。

3320F-2組成は3344F現行色リリース告知が発案の基になった。
先行して3320F現行色6両編成を2本投入しモハ3318+モハ3317を脱車した。
各々モハ3336,モハ3335(方転)へ改番し3344F現行色の導入を待った。
2両を組み替えるだけで組成できると考えていたがクーラーキセの成形色が変わり躓いている。
3320F現行色出自車が6両を占めたためモハ3334,モハ3333を1stLOTクーラーキセへ交換し見附を揃えた。
なおモハ3318+モハ3317を抜かれたモハ3320+モハ3319,モハ3342+モハ3341は3320F現行色晩年仕様(3320F-4)化され健在である。


モハ3334 現行色 暫定8両貫通編成仕様(3320F-2)。

動力車は操配都合によりKS-131付動力ユニットしか使用できずモハ3334を指定した。
モハ3334は7号車で動力位置偏位が激しいのが弱点である。
出来ればFS-329D付動力ユニットを用いモハ3335を動力車化するのが理想だった。
3320F-2の種別,行先表示は[快特 成田]で牽引比率が高く今の所は問題ない。
将来的には動力車位置変更を行いたいがFS-329D付動力ユニット調達が難しく当分先になるだろう。


入工中のモハ3334。

モハ3334の外観は1stLOTに近いが交換したのはクーラーキセだけで実質3344F現行色LOTである。
3320F-2の出場を急いだ煽りで動力ユニットは製品状態のまま竣工し全く手が入っていない。
当たり外れの大きい3304F現行色,3344F現行色LOTの動力ユニットで余り期待せずに整備を開始した。
分解するとまずまずの状態に見えた。
導電板は多少の曇りが出ていたが激しい酸化を覚悟しており拍子抜けしている。
ところがこの曇りが厄介者でなかなか輝きを取り戻せなかった。


研磨中の導電板。

研磨用のラプロス#4000は2度交換した。
3枚目も表面がぼろぼろになるまで磨き続けている。
そのためユニットカバーと導電板はラプロスの滓と銅粉で汚れてしまった。
銅粉の付着が激しくクリーナーで表面を拭いクロスで徹底的に仕上げている。
次にモーター廻りの整備に移った。
これまでは動力台車を先に清掃してきた。
しかしタミヤ製グリスの添加でロスを生じさせている事に気付き順番を変更している。


注油のみを行ったモーター廻り。

入場前の3320F-2は起動が遅い上に加速が悪かった。
3300形唯一の[快特]で登場機会も多い。
走行距離が伸びているため注油を施している。
3304F現行色,3344F現行色LOTの動力ユニットは状態に応じて注油を行う方針だった。
1次車グループでは大半の車両で注油を行っており3300形動力車は全て注油を工程に組み込む。
駆動状態以外には気になる箇所は無くモーター廻りの整備は直ぐに終えられた。


純正グリスだらけだったKS-131動力台車。

未整備で出場させたためKS-131動力台車への純正グリス過剰投入は折り込み済みだった。
予想外な事に純正グリスはまだ当初の粘性を保っておりギア類は光り輝いていた。
これでは手の施しようが無い。
ギアボックス内の3ギアはクリーナー直行としスパイラルギア及び動軸ギアを手作業で清掃する。
3ギアがクリーナーに浸かっている間にKS-131動力台車の各部清掃を進めた。


クリーナーに投入された3ギア2セット。

KS-131動力台車の分解中にビニール手袋は純正グリス塗れになってしまった。
予想より純正グリスの流出が激しく台車枠のロアフレームまで達している。
上野寄,成田寄共に集電板にも曇りが見られ完全分解した。
曇りのある集電板は珍しかったがクリーナーとクロスだけで元の状態に回復している。


純正グリス溜まりのあるロアフレーム(上野寄)。

動軸ギアは極細綿棒へクリーナーを浸し1山毎に純正グリスの除去を施した。
歯ブラシでの清掃は定番化しているものの一度では綺麗にならずクリーナー清掃を含め2回行っている。
さすがに純正グリス粘度までは計算に入っていなかった。
むしろ固形化が進んでいると思っていたため手を煩わせる要因になっている。


清掃を終えたロアフレーム側一式(成田寄)。

ギアボックス清掃に入る前には3ギアの純正グリスが溶解していた。
先にギア類の拭き上げを行い手早く仕上げた。
クリーナー浸けを選択しただけあり時間を要した動軸ギアとは対照的な工程になっている。
動軸ギアも効率的な方法を選びたいが軌間幅の調整に苦しむのを恐れ手が出せない。
分解せずに動軸ギアの純正グリスを溶解させる方式を見出したいところである。


組み立てたギアボックス。

ギアボックス内は大量の純正グリスが残っており始めに爪楊枝で掻き出した。
その後クリーナーと綿棒を併用し細部まで清掃を施している。
金属製スパイラルギアはプラスチック製ギアよりも手入れがし易い。
純正グリスが谷に残らないよう歯ブラシで削ぎ落とした。
一方スパイラルギアカバーは純正グリスが集電板を通すスリットまで進出していた。
先に3ギアを引き揚げたクリーナーへ浸け溶解を待った後に拭き上げている。


清掃を終えたKS-131動力台車。

純正グリス除去に手を焼いたが無事に各部の清掃を終えた。
組立後のKS-131動力台車は車輪の回転が軽くなり摺動抵抗軽減を感じ取れている。
既にモーター廻りへの注油は終了しているためこのままタミヤ製グリスを添加し動力ユニットを組み上げた。
仕上げに津川洋行製ホイールクリーナーで踏面清掃を行い全工程を終えた。


整備を終えたモハ3334用動力ユニット。

駆動試験の結果は良好だった。
加速度が低かったモハ3334だが整備後は軽やかに加速し起動電流も低くなった。
起動電流の高い動力ユニットは一連の整備で大半が解消されている。
詳細は不明だが導電板の状態に左右されるのかもしれない。


TNカプラーSP化を見送った3320F-2 (モハ3335+モハ3334)。

モハ3334が竣工し3320F-2が再出場した。
3320F-2は組成経緯から18A17列車をプロトタイプにしている。
貴重な3300形8両貫通編成の[快特]でTNカプラーSP化の候補にも挙がっていた。
しかし急遽密着式TNカプラーSPが所要となった上に手持ちでは7両分を賄えない。
今回はKATOカプラーのまま存置したが何れはTNカプラーSPへ交換する予定である。

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