試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハE230-4[ラシ 104F] (クハE230-16[元ミツB16F] 改番,標準形スカート(PZ6285)交換,KATOカプラー化) ※2010年LOT

2018-12-16 23:36:13 | 国鉄/JR形式
PZ6285。

TOMIX製JR E231系0番代三鷹車両センターB16F(二代目:元ミツB16F:Tc16)の未入場車はクハE231-16,クハE230-16が残る。
ラシ104Fは2号車と9号車に2018年LOTのサハE231-10,モハE230-8が配される。
2010年LOTのクハE231-16,クハE230-16もモハE231-7と同じく塗装被膜の艶出しが工程に組み込まれた。


JR E231系0番代クハE230-16(元ミツB16F)。
※再生産品:2010年LOT。

車体清掃はモハE231-7+モハE230-7(ラシ104F)への施工でLOT差の縮小には限界があると判った。
但し何も手を出さないよりはましに見えた。
モハE231-8+モハE230-8,サハE231-10,サハE231-11,サハE231-12(2018年LOT)も多少艶が収まったように思える。
決して無駄ではないと考えクハE231-16,クハE230-16での磨きクロスでの拭き上げが決定した。
その他項目はKATOカプラー化,スカート交換,行先表示類ステッカー貼付,インレタ転写である。
入場順は決まっていなかったが慣例に従いクハE230-8が先発した。


入工中のクハE230-16

第二次整備は前例があった行先表示類ステッカーの貼付から作業を開始する。
行先表示類ステッカーはライトユニットへ直接貼り付けるだけで構わない。
減光処理も不要であり手早く終わらせるつもりでいた。
しかしライトユニットの撤去が上手く行かなかった。
E231系500番代ミツA520F(Tc520)以来の施工となったが特に難航した記憶は無い。
同一構造の209系500番代ラシ52F(Tc502),ミツC511F(Tc511),E231系0番代ミツB16F(Tc16),E231系800番代ミツK3F(Tc803)も同様だった。
一体で取り外せるライトユニットのはずがプリズムケースと遮光ケースに別れてしまった。


前面窓セルに引っ掛かるプリズムケース。

先に遮光ケースだけが外れ続けざまに各種プリズムまで落下した。
運転室内に残されたプリズムケースは幕板黒色成形部と前面窓セルのワイパー印刷部付近で動かなくなった。
この様な事例は初であり対処に悩む。
無理に引き出すと幕板黒色成形部を傷付ける可能性が高く支障部を再確認した。
特にバリ等は見られずどう手を伸ばせば良いか分からない。
結局前面窓セルを車体外側へ押し出しプリズムケースとの間隔を広げ撤去まで持ち込んでいる。


組み直した各種プリズム。

TOMIX製E231系列のライトユニットは分解例が無い。
クハE230-16のライトユニットは遮光ケースを除いて全てがばらばらになってしまった。
行先表示類ステッカーの貼付どころではなく復旧へと取り掛かる。
不幸中の幸いはライト基板が原形を留める遮光ケース側に組み込まれている事だった。
各種プリズムさえ戻せれば組み立てられるはずである。
プリズムケースの成形から表示器用→尾灯用→前照灯用の順番でプリズム類を嵌め込む。
取付順は正しかった模様で無事遮光ケースと一体化された。


車体清掃とインレタ転写を並行したクハE230-4。

予想外の事態に陥り工程が大幅に狂った。
ここで作業順を見直し車体の磨き直しへ移る。
プリズムケースの取り外し時に側面窓セルを曇らせてしまい先に車体関連の作業を終わらせる。
車体の艶出しはモハE231-7を目標に据えた。
ただユニットには絡まない車両であり躍起になっての拭き上げは行わなかった。
とにかくモハE230-8との被膜差が少しでも縮まれば良い。
入場前より艶が帯びた時点でインレタ転写に移行した。
車両番号は[クハE230-16]から[クハE230-4]へと一桁減少する。
車体裾側への偏位はモハE231-31(元ミツB16F→モハE231-7)の改番で代が取れないと判っていた。
そのため[モハE230-7]を基準に[クハE230-8]を転写した。


交換される前面窓セル (標準装着品,交換用品)。

インレタは号車表示,車椅子マーク,ATS標記全ての転写まで行った。
号車表示は四隅が欠ける場合が多く指定位置からずらしている。
そのため傾斜を招き易くクハE230-4はこの傾向が強く出た。
車椅子マークは号車表示の下に位置しており連動するように傾斜してしまった。
それでも在籍する他E231系列よりも見られる表示に至った。
修正は[10]号車インレタ転写からやり直す必要があり見送られる。
なお何れもミツB16F附属インレタ(2010年LOT)で賄えた。
行先表示類は印刷再現の[中央・総武線]表示からステッカー再現に変更される。
よって4両口に付属する交換用前面窓セルに振り替えとなった。


何事も無く収まったライトユニット。

2010年LOTの車体への2018年LOT前面窓セル取り付けは多少不安があった。
原形ではいまいち嵌まりが悪く嫌な予感が走る。
嵌合の悪さは交換用前面窓セル下部のバリが原因であり切除したところ無事組み付けられた。
運行番号,行先表示ステッカーもまだ余裕のあるミツB16F付属品(2018年LOT)を使用した。
行先表示類ステッカーを貼り付けたライトユニットを車体へ戻す。
撤去に難航したが挿入は何処にも支障せずに行えている。
何故取り外しの際にプリズムケースと遮光ケースが分離したか判らないまま車体関連の整備を終えた。


形状の異なるスカート (強化形,標準形)。

下廻り関連はスカートの交換が目立つ変更点となる。
プロトタイプをラシ104Fに定めた関係で製品に標準装備される強化形スカートでは齟齬が生じる。
保管品で眠っていた標準形スカート(PZ6285)を起用し習志野区在籍当時の形態へと変更した。
標準形スカートと強化形スカートは形状差異のみで取付方法に変わりはない。
2脚嵌合のため座席部品への装着は若干物足りなさを感じるが交換前と同様であり仕様と判断した。
床板組付時には車体に抑えられる構造であり脱落の心配は無用だと思われる。


KATOカプラー化したTR246非動力台車(1エンド側)。

最終工程はTR246非動力台車のKATOカプラー化となった。
1エンド側の交換だけで完了する軽加工である。
KATOカプラーは新たな基部整形方式を踏襲したTOMIX製台車用であり手間を要さない。
上側部品の整形を終えた時点で一旦カプラーポケットへの挿入試験を行っている。
ここで問題が無ければTR246非動力台車のKATOカプラー化は完了に一歩近付く。
不具合が生じない事を確認した後は下側部品との溶着を施しカプラーポケットへ落とし込むだけとなる。
一方サハE231-12以降から続いたウエイト固定化は省略された。
座席部品との接触音が響かなかった上にスカートを交換してしまったため原形のまま存置されている。
これにより特に気に障る現状が感じられないサハE231-11も追加施工の見送りが決定した。




クハE230-4 [1822C 津田沼]:前面窓セル・スカート(PZ6285)交換,運行番号・行先表示変更施工。

クハE230-4の前面見附は入場前と異なるものに仕上がった。
前面窓セルに印刷されていた[中央・総武線]表示はステッカー表示への変更で廃止となった。
同時に失われた黒色印刷はプリズムケースが代替を務める。
運行番号,行先表示器周囲には奥行きが生まれ製品由来の平板感を拭えたと思う。
標準形スカートも印象を変える要素になった。
ステーが目立つもののスカート交換前の習志野区仕様を演出するには十分だと思える。
保管品の標準形スカート(PZ6285)が手元に無ければラシ104Fはプロトタイプ候補から外れていたかもしれない。


クハE230-4 点灯試験[1822C 津田沼]:前照灯。


クハE230-4 点灯試験[1822C 津田沼]:尾灯。

組み立て直したライトユニットの影響は全く生じていない。
但し行先表示類の点灯照度はステッカー再現化により低下した。
しかも切り出しに失敗しており周囲からの漏光が目立つ。
照度低下は他E231系列で判っていた弱点である。
直接遮光もステッカーと表示器用プリズムの位置関係が掴み切れず手を伸ばせなかった。
そのためこの結果は予想の範囲内と言えた。
まだ[1822C],[津田沼]表示ステッカーには予備がある。
クハE231-16(→クハE231-4)の結果如何では修正も有り得るだろう。


クハE230-16,クハE230-4 (ミツB16F,ラシ104F)。

静態ではスカート交換が効果的に映りクハE230-16(ミツB16F)との差別化が図れた。
これもラシ104Fをプロトタイプに据えた結果である。
強化形スカートのままでは2010年LOT+2018年LOTの混結編成が編成見附を崩すだけだった。
保管品の活用で強化形スカートから脱しラシ104Fならではの特徴を生み出せた。
異LOT混結を補える程ではないが強化形スカート装着編成が2編成体制に至るより賢明な選択だったと思う。
外観変化の少ないE231系0番代(4M6T)だけに標準形スカート化は大きな武器になると言えよう。




クハE230-4(ラシ104F:クハE230-16 改番,車体清掃施工)。
※再生産品:2010年LOT。

ライトユニットの分離に襲われたがどうにかクハE230-4(ラシ104F)を竣工させられた。
撤去自体に時間を奪われ第二次整備完了まで約120分も掛かった。
過去の施工例が油断を招いたと言われても仕方がない。
瑕疵無く復旧へ持ち込めた事実は収穫になった。
ただあっさりとライトユニットの装着が行えてしまい何が原因になったか判らないまま終わっている。
クハE231-16に於いても発症する危険性があり取り外し開始から注意が必要だろう。


モハE230-8+クハE230-4 (ラシ104F:2018年LOT+2010年LOT)。


モハE231-7+モハE230-7 (ラシ104F:2010年LOT+2018年LOT)。

モハE230-8(9号車)との塗装被膜差はモハE231-7+モハE230-7ほど縮小されていない。
2018年LOTは仕上げに加え塗装そのものが厚く側面窓枠やビードが埋もれ気味に仕上がっている。
同時入場したモハE231-7+モハE230-7は両車を比較しながら補正を行った。
単独入場となったクハE230-16は施工時期のずれも重なり今一つの結果に終わっている。
修正するのであればモハE231-8+モハE230-8の艶を弱める方法が無難だろう。
しかし超厚塗り車体のサハE230-4が組み込まれるため対応は車体更新の後になると思われる。

※記事訂正:2009年LOT→2010年LOT。
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