試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-278[ミツ6F-1] 車体更新 (クハ103-272[Tc272] 回着,改番:旧クハ103-278[元ミツ6F] 休車)

2016-10-19 21:13:10 | 国鉄/JR103系
発掘。

ジャンク車両ながらKATO製103系クハ103-272(黄色5号)を入手した。
車体は前面ステンレス飾り帯にやや劣化が見られるものの良好な状態だった。
クハ103-373(ラシ310F-3)に続きクハ103-272の車体を活用する。


JR103系ミツ6F (1989/3)。
ミツ6F-1:Tc93-M37-M'37-T94-M66-M'66-T97-M68-M'68-Tc278

早速車体更新を行う車両の絞込に入った。
クハ103-373は種車のクハ103-431(元ミツ23F-2)が側扉窓支持黒Hゴム化されていたためプロトタイプが適合した。
回着したクハ103-272はほぼ原形を保っておりこれを活かしたい。
この要件を満たす上に単独で車体更新を行えるのはクハ103-278(ミツ6F)だけだった。


クハ103-278(ミツ6F)。

ミツ6F-1は201系ミツ6Fが東中野事故で使用不能になり各区の余剰車を掻き集めた編成をプロトタイプとした。
クハ103-278以外全車非冷房車(6M4T)という当時でも非常に珍しい組成だった。
KATO製103系一般形再編開始時に製作第一弾とした初期出場の編成である。
当初クハ103-278はTOMIX製を起用したがKATO製塗装変更車へ車両更新を行った。
ところが初期竣工車よりも塗装状態が悪く凸形旧動力ユニットと並びミツ6Fの弱点になっていた。


クハ103-272(ジャンク車両)。

回着したクハ103-272はライトケース湾曲やB形無線アンテナ化でジャンク扱いになったらしい。
そのため車体更新用には最適である。
躊躇無く転用可能でクハ103-278の車体更新に取り掛かった。


B形無線アンテナ化されていたクハ103-272。

文字通り車体を改めるためクハ103-272を分解した。
極力クハ103-278の部品を流用とするが非黒染車輪化が必要になる。
これはモハ103-93+モハ102-132(ミツ6F-2)を含む他11両が黒染車輪を用いていないためである。


入工中のクハ103-272,クハ103-278。

加えて製品原形の雰囲気を残す狙いも兼ねている。
クハ103-272はなかなか導入機会に恵まれない。
所属編成では側扉窓支持が黒Hゴム化された編成が多くを占める。
そのため灰Hゴムのままを保持出来るクハ103形高運転台ATC車は比較的少ない。
JR化直後のミツ6Fでは車体への加工は殆ど不要でクハ103-278は動体保存車に適していた。


車体だけになったクハ103-272。

TR62非動力台車は車輪交換とし台車枠は流用している。
手間を考えると台車ごと交換しても良かった。
しかしLOT差によりセンターピン周りの成形が異なっていた。
特に影響は無いと思えたが床板とのLOTを揃えている。


形状が異なるTR62非動力台車枠 (旧LOT台車,現行LOT台車)。

ここまで拘ったところで壁にぶつかった。
クハ103-278の連結面台車は現行LOTでこれをカプラーポケット式に改める必要があった。
クハ103-373は下廻り一式ごと交換を行った。
しかしクハ103-278では台車のみ入れ替えるしか術が無くなってしまった。
結局クハ103-278(ラシ321F-1)とTR62を交換したため床板LOTとずれが生じている。


現行LOT台車化されたクハ103-278(ラシ321F-1)。

元々クハ103-278(ラシ321F-1)は現行LOT台車化する予定だった。
奇しくも同一車両番号同士での交換になっている。
これで2両のクハ103-278は編成内での台車LOT統一が図れた。
捻出したTR62は黒染車輪が嵌まっていたためクハ103-272の車輪と振り替えている。


整備を終えた床板一式。

改番はラプロス式印刷消去を採用し[クハ103-2]+[7]+[8]の組合せで転写を行った。
車両番号を全てバラ数字にしなかったのは組文字が中途半端に残る事を嫌ったためである。
101系の改番で古インレタの消化が進んだ一方で103系側の余りが目立ち始めた。
更に劣化が進む前に使えるものは使い無駄を抑える。


[[クハ103-2][7][8]]。

転写結果は上々だった。
苦手の[7]は少しずつ幅を詰められるようになってきたらしい。
クハ103-373に続き見苦しさや間抜け感は薄らいだと思う。
ただし[クハ103-278]までが組文字だったため[-]との位置関係は掴めていない。


クハ103-278 (ラシ321F-1,元ミツ6F,新ミツ6F)。

最後にJRマークを転写した。
前面はTOMIX製旧インレタ,側面はTOMIX製103系High-Grade製品用インレタを起用している。
101系の増備が続いた勢いでシルバーシートマークまで転写してしまった。
TOMIX製103系High-Grade製品以外は転写しない自己ルールをすっかり忘れていた。
転写したものを剥がすのは勿体なくクハ103-93(ミツ6F)へシルバーシートマークを転写しバランスを採る予定である。
台車振替都合でクハ103-278が3両入場する異例の展開になったが無事に車体更新を終えた。




クハ103-278 [03B 千葉]:車体更新。

旧クハ103-278の状態が悪過ぎただけだが見附は飛躍的に向上した。
ベンチレーターは他9両の非冷房車に合わせ旧LOTのまま継続使用している。
インレタ転写,無線アンテナ,ダミーカプラー交換以外は原形に近い状態を保てていると思う。


クハ103-278 点灯試験[03B 千葉]:前照灯。


クハ103-278 点灯試験[03B 千葉]:尾灯。


クハ103-278 点灯比較[03B 千葉]:前照灯(車体更新前)。

クハ103-278はアルミテープ式前照灯照度向上試験車で車体更新後も継続する。
ただ入場前より照度が上がった。
交換したのは車体だけで何故変化が生じたのか全く見当が付かない。
今後の推移次第では増設リフレクター撤去も考えている。




クハ103-278(車体更新:クハ103-272 改番)。

塗装変更車体から純正塗装車体に更新されクハ103-278が竣工した。
他にも状態の悪いKATO製クハ103形ATC車が存在したが1両しか入場させられなかった。
結果的には個性の強いミツ6Fで良かったと思う。




モハ102-68+クハ103-278 (ミツ6F-1)。


モハ102-132+クハ103-278(ミツ6F-2)。

ミツ6Fグループは塗装変更車が多く組成される。
クハ103-278車体更新により更に色温度のばらつきが増えている。
実車も急遽検査を行い運用復帰した車両が大半を占め色斑が有り気にしなくても良いだろう
ちなみにミツ6F-2(8M2T)は中原区借入車のモハ103-93+モハ102-132がグリーンマックス製で外観も揃っていない。
せめてベンチレーターの統一ぐらいは図りたい。
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