試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-131[ツヌ301F-1] 車体高嵩上,車両番号再転写,KATO製Assyベンチレーター化 ※グリーンマックス製

2017-08-14 21:35:51 | 国鉄/JR103系
第七陣。

国鉄103系ツヌ301F-1(Tc131)の改修で最後を締めるグリーンマックス製クハ103-131が入場した。
時間都合でかなりゆっくりとした進行だったがようやく最終入場車を迎える。
基本的にクハ103-130の工程と同一になるが塗装被膜の状態が下回るため一部修正を施す。


国鉄103系クハ103-131(ツヌ301F-1)。

クハ103-131は改修の第一陣となる予定で入場直前まで進んでいる。
しかしグリーンマックス製TR-200床板運転台側(1エンド側)車体沈下対策へと梶を切った。
クハ103-576(ラシ337F-3)で金属ワッシャー式車体高嵩上を試行した結果ラシ337F-3の入場が優先されている。
その後は時間的制約から車両番号再転写が中心のツヌ301F-1中間車が続けて入場した。
クハ103-130にも先を越され一転して改修入場のしんがりになっている。
前途の通りクハ103-130より塗装被膜が粗く少しでも状態を上げるため最終入場車に廻った。


入工中のクハ103-131。

先ず主工程の運転台側車体高嵩上から着手した。
クハ103-130ではKATO製クハ103形用ダミーカプラーがタミヤセメントで固定されていた。
同時竣工したクハ103-131は何故かゴム系接着剤が主に用いられており仕様が異なる。
この点は試作車らしい箇所だと言えよう。
そのためダミーカプラー撤去は容易で台枠の接着剤痕は殆ど残らなかった。
その代わりプラ板のスペーサーとダミーカプラーはタミヤセメントでの固定だった。
クハ103-130とは逆にダミーカプラー側の面取りを施している。


撤去したKATO製クハ103形用ダミーカプラー。

金属ワッシャーを組み込むためTR62を取り外した。
この際運転台側TR62へ取り付けたグリーンマックス製排障器の傾きに気付いた。
排障器は再用品で台座の両側が削られておりこれが傾斜を招いたと思われる。
カプラースプリングステーへの嵌め込みはゴム系接着剤併用で比較的容易に角度修正が行えた。
再発防止策としてカプラーポケット内側へタミヤセメントを投入している。
ただ使用されているプラスチックとの相性が判らず安定度には不安が残った。


角度修正を行ったグリーンマックス製排障器。

当然金属ワッシャー式運転台側車体高嵩上を採用する。
なおウエイトの座席部品接着は最初に施した。
ゴム系接着剤の使用量は僅かで作業後半に持っていくと重力に負けてしまう。
座席部品と台枠の嵌合天地が逆に変わる弱点を補うためTR-200床板を分解した直後に固定している。


嵩上対策を施した運転台側TR-200床板。

車体高嵩上はクハ103-576,クモハ103-69(ラシ337F-3),クハ103-130に続く運転台付車両への施工となる。
ようやくライトスイッチの組込も慣れてきた。
最初から座席部品と台枠に挟むと位置調節の手間が掛かる。
台車を取り付けずに軽くビス締結を行い台枠を撓ませながらライトスイッチを挿入した。
ビス締結を二度行う必要が生じるもののライトスイッチに邪魔されるよりは数段良い。
まだ試行錯誤が続くと予想されるがひとまず標準方式とする。


塗料残滓除去中のクハ103-131。

クハ103-131も側窓周りの塗料残滓が多かった。
途中までしか外せない側面窓セルに手を焼きながらも車体断面の清掃を終わらせている。
同時に磨きクロスを持ち出し粗い塗装被膜の修正を行った。
元サハ103-459ほどの酷い状態ではないが柚肌と言う事実に変わりはない。
完全に平滑化するのは無理と承知で前面を中心に拭き上げている。
白色のクロスで仕上げると黄色5号の塗料が付着したため無駄ではなかったと思う。
しかし劇的に状態が上がった雰囲気は全く感じられなかった。


AU75冷房機を存置したまま行ったKATO製Assyベンチレーター化。

次にKATO製Assyベンチレーターへの交換に取り掛かった。
クハ103-131のAU75冷房機は側面下部が抉れておりバリ取りの必要は無いと考えた。
よってベンチレーター交換時のAU75冷房機撤去は見送っている。
Assyベンチレーターは入力方向が限られるAU75冷房機両側から取付を開始した。
順次嵌め込みを進め不備無く全器の交換を終えている。
なおベンチレーター取付孔の塗料除去は工程に組み込んでおり予め済ませた。


ダミーカプラー取付を待つクハ103-131。

クハ103-131も妻面窓セルがずれ易かった。
車体断面の塗料滓除去も影響し全体的に窓セル類の嵌合精度が低くなっている。
そのため妻面窓セルを木工用ボンドで固定し側面窓セル押えを兼ねさせた。
これはクハ103-130へも追って施工している。


スペーサーを廃止したダミーカプラー再取付。

車体関連の整備を済ませダミーカプラー復旧に移行した。
クハ103-130で施した撤去前の基準位置目安は予定通り廃止した。
再用するKATO製クハ103形用ダミーカプラーは原形に近い。
両栓構造のクハ103形0番代では中心が合わせ易く目安廃止の影響は全く無かった。
ダミーカプラーの凸部にゴム系接着剤を塗布し位置合わせを行いながら再設置している。
ややゴム系接着剤が多く一部がはみ出してしまったがそれ以外は無難に終えられた。


[クハ103-131]:グリーンマックス製インレタ。

残すは車両番号再転写となった。
既にグリーンマックス製[クハ103-131]は標記が崩れかかっていた。
[クハ103-130]は歪みで留まっていたがそれを上回る崩壊具合である。
ゴム系接着剤除去用の爪楊枝で一気に除去し乱れた[クハ103-131]は消え去った。
塗装被膜状態の差からか転写糊の付着が激しくクロスで拭き上げ転写準備を整えている。


[クハ103-131]:TOMIX製High-Grade製品用インレタ。

起用するインレタは再びTOMIX製High-Grade製品クハ103形初期形冷房改造車用に戻る。
余裕のあった[クハ103-131]だが経年順の消費を優先している。
ブロックインレタの埃除去方法はモハ102-840(ツヌ301F-1)以降と同様とした。
その結果大半の埃は排除されそれなりの見附を保てている。




長らく屋根板のずれに気付かなかったクハ103-131(運転台側車体高嵩上施工)。

最後に前面見附を確認した。
すると前面屋根板周りがすっきりしたように感じた。
仔細に見ると入場前は屋根板の嵌合が合っていなかった模様で車体から迫り出ていた。
Assyベンチレーター化の際に屋根板を撤去したため勝手に補正されたらしい。
肝心の運転台側車体高嵩上はクハ103-130同様に手応えは感じられないが致し方ない。




排障器角度を修正したクハ103-130。

なおクハ103-130の排障器も傾斜していた。
クハ103-131と同じ加工が成されており発生元は同じだと思われる。
一度台車,排障器を撤去し平行を保てるよう装着し直した。
グリーンマックス製排障器取付車はグリーンマックス製の他KATO製クハ103形にも存在する。
一度点検をした方が良いかもしれない。




クハ103-131(運転台側車体高嵩上施工,車両番号再転写,KATO製Assyベンチレーター化)。

改修を終えクハ103-131が竣工した。
運転台側車体高はクハ103-130同等に至り成果を確認出来ている。
塗装被膜の仕上げ向上は微々たるものだった。
引き続きクハ103-130,KATO製中間車との差は大きいままである。
それでも希少なLP402前照灯を持つクハ103形初期形冷房改造車であり代替予定は無い。




クハ103-130+クハ103-131 (車体高嵩上施工車+車体高嵩上施工車)。

全車の改修を終えツヌ301F-1が再出場を迎える。
ラシ337F-3の車体高嵩上やサハ103-459の車体更新を行う等起案から大幅に遅れはした。
時間を掛けた分入場させただけの答は得られたと思う。

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