試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ103-47+モハ102-47[ラシ335F-1] 車体改修 (側板湾曲対策施工:塗装変更車) ※TOMIX製High-Grade製品

2018-07-23 21:43:19 | 国鉄/JR103系
黄緑6号

TOMIX製JR103系High-Grade製品ラシ335F-1(MM'47)の改修では最後の塗装変更車入場を迎えた。
編成で非冷房屋根が際立つモハ103-47+モハ102-47の補修に入る。
竣工すればクハ103-461,クハ103-726(メーカー塗装車)の入場を残すだけになる。


JR103系モハ103-47(ラシ335F-1:塗装変更車)。

モハ103-47+モハ102-47は製品リリース都合により黄緑6号のモハユニットを塗装変更した。
非冷房車(朱色1号)は製品化されておらずこの2両だけ導入経路が異なった。
変わらないのは塗装被膜の状態という残念な答に至る。
厚塗りを起因とする側扉戸当たりゴムモールド部の張り出しは何れも健在だった。
車体断面の塗装補修で多少なりとも状態を上げる。


入工中のモハ103-47。

モハ103-47に比べモハ102-47は柚肌が目立つ。
塗装被膜改善を工程に加わるがC4A形ブレーキ制御装置部品固定化は行わなくて良い。
従って車体補修に集中出来る環境と言えた。
先ず塗装状態が上回るモハ103-47を入場させた。
側面窓セルの嵌合を固くさせる厚塗りが引っ掛かっていた。
ところがモハ103-47はニードルを用いながらも上作用式で側面窓セルの撤去が行えている。
側板の状態は芳しくないものの車体断面の塗料残滓は張り出す程酷くはないと思えた。


モールド断面を清掃した側面窓セル。

あわよくば側面窓セルもクロスでの清掃だけで済むと思われたがそうは甘くなかった。
側扉窓,戸袋窓断面には黄色5号塗料が付着している。
この状況であっさりと側面窓セルが外れた事が不思議に思えた。
非冷房車は側面行先表示器が無く作用点が異なるのかもしれない。
付着した塗料は融着までは至っていなかった。
極細綿棒で除去が行える状態で留まり清掃は順調に進んでいる。
その代わり粉状に散らばる塗料滓が夥しかった。
先にゴム系接着剤巻取用爪楊枝でHゴムモールド周囲の塗料粉末を取り除く。
その後全体をクロスで拭き上げた。


塗料残滓の目立たない車体断面(1エンド側)。

車体断面は予想を上回り塗装残滓が殆ど見られない。
そのため三段階の新清掃方式を取り入れる必要は無かった。
黄緑6号が外観から露呈する箇所は全く無く極細綿棒だけで仕上げている。
塗装被膜と言いモハ103-47は偶然が重なり塗装変更車にしては良好な外観へ至った模様である。
それを表すかのように極細綿棒の黄色5号塗料付着は生じていない。


均しを要した車体内側。

車体断面の清掃までは順調に進められた。
しかし車体内側は何となくべたつく感じがする。
特に黄緑6号が伺える車体中央部はこの感触が強まる
将来的に側面窓セルや台枠の車体融着を招く恐れがあると考えた。
磨きクロスで手触りが変わるまで擦り続けた。
側板よりも入念な措置を施す皮肉な結果になっている。




モハ103-47(車体断面塗装補修施工)。

C4A形ブレーキ制御装置はぐらつきが無かったため流し込み接着剤で溶着した。
TNカプラーSPの簡易式白濁対策を行い車体の組立に入る。
側面窓セルは爪嵌合こそ上出来だった。
しかし肝心な側板の湾曲は相変わらず生じてしまう。
モハ103-212+モハ102-367,モハ102-215+モハ102-370,サハ103-144(ラシ335F-1)より強目に落とし込み解消させた。
大きな波乱も無くモハ103-47は竣工を迎えた。


入工中のモハ102-47(ラシ335F-1:塗装変更車)。

続いて入場したモハ102-47では塗装被膜状態の改善を行う。
十分な時間を確保するため先にTNカプラーSPの白濁対策から着手している。
モハ102-47のTNカプラーSPは両側とも思ったより白濁が進んでいなかった。
確かに初期形冷房改造車(朱色1号)と非冷房車(黄緑6号)にはリリース時差が存在する。
それにしてもその落差が激し過ぎ釈然としない。
幸いにして清掃時間は短縮され車体補修へ取り掛かる予定が大幅に前倒しされた。


1エンド側だけ白濁対策を終えたTNカプラーSP。

モハ103-47より塗装状態の劣るモハ102-47は側面窓セルの撤去に手間取ると思われた。
ところがニードルを差し込む隙間を設けようとしたところいきなり車体から外れてしまった。
やはり側面行先表示器の有無は嵌合に関係していると思う。
窓セルを取り外した後に車体磨きへと着手した。
車体内側を均したモハ103-47とは対照的な工程と言えよう。


あっさりと脱落した側面窓セル(1-3位側)。

モハ102-47は全体的に艶が無い。
更に車体中央部付近の塗装被膜が薄かった。
車体裾は黄色5号を剥いでしまう気配が充満する。
ここは被膜修正に於いて注意を要する箇所となった。
厚塗り部は磨きクロスを往復しモハ103-47の塗装状態に近付けた。
課題の車体中央部付近には極細綿棒を起用し少しずつ施工面積を広げていく。
塗装被膜修正では初の極細綿棒使用となった。
想定より効果が高く塗装表面に近い位置へ混入した埃まで除去できている。
逆に擦過力が強い証でもあり力加減には十分注意を払った。


半艶まで回復したモハ102-47。

ある程度艶が確認出来た時点で塗装被膜の補修を打ち切った。
深追いは黄緑6号を露出させる確率が高まるため妥協した。
車体断面の補修はモハ103-47と同一方法で終えられている。
目立つ塗料残滓は無く極細綿棒だけで修正が可能だった。
一方側面窓セルは黄色5号塗料の除去に追われた。
側板の湾曲を引き起こす側扉窓及び戸袋窓モールド断面は成形色に戻るまで時間を要している。
最後にHゴムモールド周囲を清掃し印刷が引き立つ措置を行った。
ラシ335F-1の塗装変更車最終入場は呆気なく全工程を終えた。




モハ102-47(ラシ335F-1:車体断面塗装補修施工)。

側面窓セルの装着具合もモハ103-47と同様だった。
そのため側扉戸当たりゴムモールド部の挟み付けは別途行う必要があった。
塗装被膜の厚さが利し側板の湾曲は完全に抑えられている。
その代償として再びHゴム支持再現がぼやけてしまい塗料除去を追加施工した。
ユニット間で塗装被膜が異なる状況は上記対策によりほぼ解消されたと思う。
同時にラシ335F-1から側板湾曲車が消滅している。

モハ103-47+モハ102-47を以てラシ335F-1の塗装変更車は全車竣工となった。
取り敢えず車体断面の塗装補修は一区切りを迎えている。
引き続きクハ103-461,クハ103-726の整備を進めラシ335F-1の再出場を目指す。
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