現実には、あなたが長年にわたって予防接種で連続使用をやってきたわけですけれども、御自分がやられたことと、B型肝炎とかC型肝炎の感染経路の1つとして予防接種の針とか筒の連続使用が挙げられていることについて、何か考えておられることがありますか。
はい、あります。
どういうことですか。
病気を防ぐためには、予防接種を多くの人に安全にしなくてはならないというふうに思いまして、それをするために一生懸命やってきたにもかかわらず、自分が無知だったために、こんなに蔓延しちゃったために、自分もその中に1つ加担しているということは、それも原因だというふうに伺ったときには、何て言っていいか分からない気持ちになりました。私は、北大病院で看護婦の実習とかいたしまして、そのときには、本当に厳格に1針1筒、隣の人に同じ針で注射をするなんてできないような中で実習をさせてもらったにもかかわらず、なぜ予防接種だったら連続していいと思っていたのかということを、本当に自分を責めたいというか、そういう気持ちがあります。それが1つと、もう1つは、保健所が1言指導してくれると、やり方は全部変えられるということがありまして、予防接種の具体的な実施の指導の責任ある保健所が、予防接種に関して実態をしっていながら、ほとんど関与されなかったということについて、本当に残念だったなと思うんです。管針について、1人1管を守れというふうに言われたのも、これは結核の予防接種だから保健所が関与されたのかなと後で思うんですけれども、予防接種全般に関して、保健所はほとんど関心を持っていただけなかったということが残念だなというふうに今になって思います。
保健所のことを言われましたけれども、厚生省とか国の立場でも、やっぱりあなたが今言ったような、予防接種のやり方について、もっと規則に従ったような指導をしてもらったら、こんなことにはならなかったんじゃないかというお考えですか。
はい。私は、厚生省とか国とか道の具体的な指導というか、現場の実施機関が保健所だと思いますので、保健所がやってくれたらよかったというふうに思っております。
以上でとある保健婦の証言は終了になります。
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