goo blog サービス終了のお知らせ 

上海☆DAYS ~明天也是好日子~

上海での日々の記録とつぶやきなど。

アンコールの日の出。

2014年02月12日 | 旅行(その他)
上海から3泊5日のアンコール遺跡を巡る旅。
比較的のんびり自由に観光したけれど、最初の2日で見逃せない主な遺跡は観ることができた。

なので、最終日には、現在のアンコールへ移る前に王都が築かれていたというロリュオス遺跡も見学。
こちらには9世紀建造のアンコール遺跡の中で最も古い寺院もあり、規模は小さいけれど、その古さが
感じられる。似たような遺跡だけど、それぞれ違った趣が感じられたので飽きることはなかったかな。

 

プノン・バケンという小高い丘へも上ってみる。
丘の上にも立派な遺跡が建っていて、ここからは周辺一帯を一望することができる。
緑のジャングルの中にアンコール・ワットも見えるし、ここから眺める夕日はキレイかもしれない。



私達はサンセットではなく、サンライズを眺めることにした。
もう一度アンコール・ワットを、朝焼けに映えるその姿を見ておきたかったから。

朝5時、まだ夜空に星が輝いている真っ暗な時間にホテルを出て、聖池の前で日の出を待つ。

 

時間の経過と共に、真っ暗な世界から刻々と色を変える朝焼けの空を背景に、様々な表情の
アンコール・ワットが浮かび上がってきて、なんだかとても神秘的。

 

こんな風に辺りがすっかり明るくなると、半分くらいの人達は遺跡見学や帰り始めるのだけれど、
太陽が顔を出すのはこれからだから、もうしばらくガマン、ガマン。

・・・と、やがて空は夕焼けのような燃えるようなオレンジ色を帯びてきて・・・

 

 

アンコール・ワットの塔に朝日が重なりながら昇って来た!



目映い朝の光を浴びて浮かび上がるシルエットは、とても神々しくて美しい。
この景色をしっかり目に焼き付けて、Siem Reapを後にした。


<カンボジア旅行記終わり>

人々の暮らし@カンボジア。

2014年02月10日 | 旅行(その他)
カンボジアと聞くと、内戦や貧困のイメージが強くて、正直治安やインフラの不安が拭えなかった。
でも、シェムリアップに関していえば、世界中から大勢の観光客がやってくるだけあって、きれいに
整備されていて、高級ホテルもたくさんあるし、外国人が集まるエリアにはオシャレなカフェレストランや
ショップもあって、怖いとか危ないという印象は受けなかった。



とはいえ、限られた主要道路でさえ車線は引いてないので車とバイクとトゥクトゥクが入り乱れているし、
少し離れると赤土の凸凹道になったりする。
カンボジアもバイクが主流。日本のメーカーのものはとても高価だけど、人気なんだそう。

現地のふつうの人々の生活が知りたくて、シェムリアップ最大のローカル市場に行ってみた。



食材から生活用品まで何でも揃うこの市場、ものすごい人で賑わっている。

 

食材は種類が豊富だけど、豚の頭まるごと置いてあったり、生きた鳥と絞めた鳥が一緒にいたりと
なかなかグロテスク。今まで色んな市場を見てきたけれど、ここが一番刺激的かも。

 
日用品や服飾品もいっぱい。サンダルが足型に履かせて売られているのが新鮮だった。(笑

シェムリアップ郊外の遺跡に向かう途中で村の市場を見かけたけれど、こちらはもっと簡素な作り。





そうそう、赤土の道が多いので砂埃がすごい。
トゥクトゥクに乗る時はマスクが必須だし、コンタクトしてる人には辛いかな。

のどかな郊外では農家と思われる家々が点在していて、人々の生活様式を垣間見ることができた。



ほとんどが高床式の住居で、床下には農具を置いたり、ハンモックを吊るして休んでいたり。
そしてどこへ行っても小さな子供達がいて、その多くは裸足で砂まみれになって遊んでいる。
日焼けした素朴な笑顔がとってもカワイイ!

遺跡を観光していると、ハガキなどを持って「ワンダラー、1ドル」と、片言の英語や日本語で
売りに来る子供達がたくさんいる。
経済的理由や手伝いの為に学校へ行っていない子供がまだ多いのだろうなぁと思うと、とても切なく
なってしまうのだけれど・・・。



男性はトゥクトゥクのドライバーが多いのかな。
観光客を乗せて、お客が遺跡観光中は仲間とゲームしたり寝ていたり。

シェムリアップ周辺の観光だけでも、いろんな人々の姿を見ることができた。



女の砦と崩壊遺跡。

2014年02月09日 | 旅行(その他)
2日目は少し離れた郊外の遺跡を2つ見学するために、タクシーを一日チャーター。

先ずは「女の砦」という意味を持つというバンテアイ・スレイ寺院へ。
ここはアンコール・ワットよりも古く、967年創建。
赤色の砂岩でできているのが特徴で、今まで観てきた遺跡とも雰囲気が異なる。

規模は小さいけれど、ヒンドゥー教の神々がモチーフになった美しいレリーフやデバターが素晴らしい。

 

たまたま日本語ガイドさんの『ここから見えるあの像が有名な東洋のモナリザです』という声が聞こえたので
見てみると(↓右写真)、あら?ガイドブックに載っているのとはちょっと違う・・・?!

 

本当のところはよく分からないけれど、他のデバターも含めて「東洋のモナリザ」と称したと思って、
彫刻美を観賞すればいいのかなと思う。
例え有名でなくてもこの寺院の彫刻は本当に素晴らしく、見に行く価値があると思ったので。

このあとは、近くにある地雷博物館を見学することに。
元クメール・ルージュの少年兵であり、後に地雷撤去と子供達の支援に自らの人生を捧げている
アキー・ラー氏によって創設されたもので、彼が除去してきた地雷や爆弾、不発弾などが展示されている。

 

生まれた時から戦乱の世の中で、異常な思想をもった人の下で生きていかなければならなかった人々。
もし、私が日本でなくカンボジアで生まれていたならば・・・
どこか荒涼とした郊外の風景を見ながら、数奇な歴史やひとの人生についてぼんやり考えたりした。



そして辿り着いた次の遺跡は、修復作業が行われないまま森の中に残っているというベン・メリア。
アンコール・ワットと類似点が多い為に「東のアンコール・ワット」と呼ばれるそうだけれど、
崩壊が激しいので、その全貌はよく見てとれない。



整備された歩道を歩いて見学もできるけれど、遺跡の中の崩れた石の上を歩いたり、壁や木に
よじ登ったりして、自由に探検できて楽しい!(もちろん危険なので自己責任で)

 

地元の子供達の遊び場にもなっていて、流暢な中国語で観光客の案内役をかってでている子もいた。

 

ジャングルの中で長い年月発見されずに廃墟のようになったのかと思っていたのだけれど、
それにしては石の崩れ方が激しい。
現地にいた案内役のおばさんに聞いたら、ポルポトによる地雷や爆弾によって破壊されたのだそう。

 

木々に覆われ、苔むした石、廃墟のようなその何とも言えない雰囲気を漂わせているこの寺院。
やはり繁栄の歴史と、暗く悲しい歴史が刻まれているのだなぁ・・・。



シェムリアップからちょっと遠いけれど、来て良かった。



美しきアンコール・ワットへ。

2014年02月08日 | 旅行(その他)
アンコール遺跡群の中で、最も規模が大きく有名な世界遺産、アンコール・ワット。
やはり、この寺院の写真を見たことから憧れを抱いたので、「終に来たぞー!」と気分も昂揚。

トゥクトゥクを降りてから中心の寺院まではかなりの距離があって、その大きさがうかがえる。
環濠を渡って参道を歩き、西塔門をくぐると、ようやく寺院が正面のずっと先に見えてきた!



アンコール・ワットは見る角度によって塔の見える本数が変わって、正面からだと3本、
斜めからみると5本全てが見えるようになっている。

12世紀初めに建設されたアンコール・ワットは、バイヨンと異なりヒンドゥー教の寺院。
ヒンドゥーの神に捧げられた寺院であり、王の権威を示すものでもあり、王の墳墓でもあったとか。

  

遺跡の中では、黄色い袈裟を来た僧侶の姿も。
天井や壁の一部残る色彩や、インド古代叙事詩や神話の内容が描かれた回廊のレリーフなどが、
当時の荘厳で華麗な雰囲気を物語っている。

 

中央祠堂がある第三回廊に上がるには、入場制限があって並ぶと聞いていたけれど、問題無く
すんなり上ることができた!(遺跡を上がるのはどこも急な階段なのでちょっと怖いけど)

 

よく見ると、塔一つ一つにも細かい装飾や、美しく妖艶なデバターが彫られている。
クメール文化についてはよく知らなかったけれど、素晴らしい技術や芸術性を持っていたのだなぁ。

これだけ荘厳な寺院を築き、550年も続いた王都が衰退し、数百年眠っていた歴史を考える。
最初に遺跡を再発見したフランス人は、ほんとに驚いただろうなぁ・・・。

うまく言葉で表現できないけれど、ここには完成された芸術美と独特の雰囲気が感じられた。
やはり一番好きなのは、参道脇の聖池から眺める姿かな。




アンコール遺跡を巡る旅。

2014年02月07日 | 旅行(その他)
2014年の春節休みの予定は、もう一年前から決めていた。

それは、カンボジアのアンコール遺跡群を見に行くこと。

春節時期は航空券が高いのだけれど、ずっと前から一度は行ってみたいと思っていた場所だし、
上海からならSiem Reapまで直行便があって便利な上に、ちょうど乾季の比較的涼しい時期。
旅行するにはベストかと思い去年から計画して、念願かない実現!

上海夜発のフライトで、4時間弱でSiem Reapに到着。
町を見て気がついたのが、中国と同じ春節の飾りがあちこちにあるということ。



実はかなり昔から多くの華人達がカンボジアに移民してきて、開拓や商業活動に従事していたそう。
中国やベトナムほどではないけれど、一部のお店は旧正月でお休みのところもあった。

さて、翌朝から早速観光開始。
この日はホテルでトゥクトゥクを1日チャーターして、アンコール遺跡へGO!

実は私、トゥクトゥク初体験。
さすが世界の観光地、中国のそれよりちゃんとした乗り物で(笑、楽しい~♪

まずは、アンコール朝の王都として築かれたアンコール・トム(「大きな町」の意)へ向かう。
町を抜けて森を通過すると見えてくるのが、南大門。



これだけでもテンションがUP

ここが周囲約12kmの城壁に囲まれたアンコール・トムの入り口となっていて、ここから更に
1km以上進むと、アンコール・トムの中心に位置するバイヨン寺院に到着。



ここは12世紀末に建設された仏教寺院で、規模も大きい!
塔の上には四面に観世音菩薩の微笑んだ顔がモチーフとされているので、遺跡内のどこからでも
菩薩の顔を目にすることができる。

 

 

アンコール遺跡には、壁に彫られた神々やデバターと呼ばれる女性像、物語などのレリーフが
たくさん残っていて、その細かい装飾はとても素晴らしい。
全部をじっくり見ていたら時間が足りなくなってしまうほど。最初から「スゴイ」の一言。

バイヨン寺院の後は、周辺にある11世紀中頃に造られたヒンドゥ教のピラミッド型寺院や、
かつて王宮があったという場所、王族たちが閲兵を行ったという王宮前の像のテラスなどの
小さな遺跡もまわってみる。

  

それからまたトゥクトゥクに乗って、次の寺院、タ・プロームへ。
ここは当初仏教僧院であったものが、後にヒンドゥ―教の寺院に改築されたものだそう。



バイヨンと違って平坦な遺跡で、あまり補修をせずに自然のままに残されている部分が多く、
当時はどんな様子だったのか想像するのが難しい。
ここでは、巨大な木々に押しつぶされている遺跡の様子が見てとれる。

 

人間の創造物と自然の融合は、観ていて飽きないし、どこをとっても絵になる。
こんな風に自然の中で長い年月をかけて朽ちていく遺跡と自然の脅威に、ただただ感嘆。

既に古の都を想像して圧倒されてしまう。
このあとは、いよいよアンコール・ワットへ!

<続く>