上海☆DAYS ~明天也是好日子~

上海での日々の記録とつぶやきなど。

初オーダーメイド。

2012年11月28日 | 上海生活
上海での楽しみの一つにオーダーメイドがある、とは来る前から聞いていた話。
実際に、洋服だけじゃなくて靴やカバン、アクセサリーに家具など、日本と比べて格安でオーダーできる。

有名な布市場にも一度行ってみたけれど、布市場でのオーダーに詳しい知り合いもいないし、特に作りたいものも
浮かばなかったこともあって、上海に来てからの2年間、オーダーメイドは未経験。(珍しい?!)
上手に利用して楽しんでいる方がいる一方で、同じ位失敗談もよく聞くので、何となく面倒になってしまって…。

そんな私も、既に持っているダウンの一つがだいぶ年季が入ってきてしまったので、今年はダウンジャケットの
オーダーに挑戦してみようかなという気になって、取りあえず、どんな出来なのか確かめるべく、
日本人御用達のダウン屋さんへ行ってみた。



だいたい10月~3月頃にかけて、ローカル商店街にはダウンやカシミア専門店がオープンする。
大抵は知らなければまず足も留めないし、通り過ぎてしまうような小さなお店。
その狭い店内に、ダウンジャケットがズラッと並び、その下でミシンで縫い続けるおじさん、おばさん。

オーダーには、雑誌の切り抜きなどを持って行ってもいいし、店内にあるサンプル品や、どなたかがオーダーして
まだ引き取りに来て居ない現物を参考にしたり、手持ちの服を持参してコピーしてもらうのが
簡単で失敗が少ないのかも。
日本人御用達なお店なら日本人好みのデザインが多いし、店員さんも慣れているから安心だけれど、
やはり最終的に必要な「センス」の問題があるようなので。

底冷えする上海の冬にヘビーローテーションするのは軽くて暖かいダウン。
正直、布地やファスナーなどのマテリアルはブランド品には及ばないけれど、縫製はしっかりしていたし、
汚れやクリーニングに気を使うこともなく普段使いにいいのでは、と納得して、勢いでオーダーしてしまった!

お値段は生地の量やファーの有無で値段は変わってきて、ショート丈なら400元前後、ロング丈なら
700元前後が相場のよう。(人件費や原料の高騰か、数年前より値上がりしているみたい)
出来上がりまでに10日ほど。

最近はファストファッションで安価なダウンもあるけれど、好みのデザインがこの値段でオーダーできるのなら、
悪くないかしら。
上海もここのところ急に寒くなったから、オーダーしたダウンを着るのが楽しみになってきた。

まぁ、真価が分かるのは数年後かな。


雅羽精品
長寧区玉屏南路388号


 ※冒頭の写真はご近所ローカルエリアのダウン屋さん。(デザイン微妙、マネキン怖い)

水書道。

2012年11月26日 | 日常の風景
中国で、公園に行くと必ずと言っていいほど見かける光景。

地面に水で書道をしているひと。

大抵は年配のおじさま方。(今まで見かけたのは何故か全員男性)
頭の中に漢詩でもあるのかな、すらすらと書いてゆく。
それにしても達筆で。

中国では近年は学校で書道を習わないそうなので、きちんと書ける人は少なくなっているみたい。
去年あたりから書道の授業が復活したと聞いたけれど、どうなんだろう。

この水で書く「"水"書道」、すごく合理的だと思う。
墨も紙も下敷も文鎮も要らない、筆一本と水があればいい。
しばらくすると乾いて文字は消えてしまうから、何度でも練習できるし。


(このおじさんが使っている筆は水書道用かな、普通と違う形だった)

去年、大学の文化講座でちょこっと書道をして以来、丁度良い教室が見つからずまだ手付かず。
公園に来て、こういう水書道してるおじさんに教えてもらう方が早いかもしれない。

でも、外で書くにはもう寒すぎる。
それに、やっぱり私にはそんな勇気はないなぁ・・・。


食肉処理場の今。

2012年11月22日 | 上海街歩き
上海の空気が"very unhealthy"だった先週の土曜日。
本格的に寒くなる前にと、以前から興味のあったとある名所へ行ってみることに。

それは、かつての場。

19参Ⅲ(1933)老場坊

ここは1933年、外国人が増えて食肉需要が高まったことから英国人建築家によって設計、建設されたという
アジア最大級の場。
その後2002年まで化学工場として利用された後、現在はリノベーションされて、カフェやレストラン、
ショップやギャラリーなどが入るちょっとしたオシャレ(?)スポットになっている。

外観からは想像できないけれど、一歩中に入るとそこは不思議な空間が・・・。



先ず1階正面には場であったことを彷彿とさせるような、うす暗く、冷たいコンクリート壁に囲まれた円形スペース。
1階~3階までのこの中心部付近で牛の解体作業が行われていたそう。
建物内は螺旋階段や細い通路があって、これらは作業員が暴れた牛から逃げる為のものだったとか。

 

実はこの建物、結構複雑な構造。
中心の円形の建物の周りをロの字の四角い建物が囲むように建っていて、その間は「廊橋」という
空中廊下で繋がっている。
ちょっとした迷路みたいだし、下の階から見上げたり、上から見下ろしたりと、色んなアングルから
違う表情が楽しめる。

 

当時、このロの字の建物には牛たちが収容されていて、「牛道」という緩いスロープ(↑右写真)を通って処理場へ
連れていかれたそう。
そう聞くと、なんだか生々しく情景が浮かんでくるけれど、そんな場所も今ではレストランになっているのだから
時代が変われば何とやら。ちょっと不思議な感じも。

今では舞踏会でもできそうな大広間もあって、パーティやビジネスで利用することができたり、
また円形建物の4階~5階部分は「空中舞台」になっていて、定期的に劇やイベントが行われている。

 

床が透明の強化ガラスで歩くのが怖いと聞いていたけれど、この日は舞台の準備で床が覆われていたため
残念ながら「空中舞台」を体感することはできなかった。

最後は屋上からの眺め。
この辺りは昔ながらの建物が残っているローカルな地域で、あまり高い建物がないので、上海虹口地区が
一望できる。そしてすぐ隣には人々の生活が丸見え。

 

以前は貨物や牛を運んだと思われる運河や、化学工場だったという煙突のある建物、そんな景色の中心に
建っているモダンな建物。(オフィスやカフェ、ワインショップ等が入っていた)
あまり便利な場所ではない郊外のローカルエリアだけれど、少しずつ開発されつつあるみたい。



もっと殺風景な場所かと思っていたのだけれど、期せずしてとても興味深く楽しかった。
上海にはまだまだ色んな場所があるなぁ~と改めて思った週末。


19参Ⅲ(1933)老場坊
虹口区沙径路10号(地下鉄4号or10号線海倫路駅より徒歩10分位)



羅漢果。

2012年11月20日 | 美容と健康
ここのところ上海の空気はとても悪い。
毎日の大気汚染度をチェックしてみると、"unhealthy"ばかり。
そんな日に街を歩いたせいか、気温の急激な変化で風邪が流行っているせいか、喉が痛くなってしまった。

こんな時には、先日薬膳の先生に教えてもらったアレを飲もう!と摂りだしたのは、羅漢果。
ラカンカ。中国に来て初めて知った植物。

乾燥した果実は茶色い球体で、独特の香り。
これを砕いてお水やお湯を注ぐと、エキスがジワジワ出てて来て褐色の羅漢果茶の出来上がり。

苦そうな見かけとは裏腹に、実はとっても甘い。
なんと、羅漢果には砂糖の300倍もの甘味をもつ成分が含まれているのだそう。

日本語で羅漢果を調べてみたら、この甘さを利用した健康法や健康食などがたくさん情報が出てきて
ちょっとビックリ。
日本にも輸入されていて、結構知られているものだったとは・・・。

中医では漢方薬としても使われていて、主に喉の病気や、腸を潤すので便秘の方にも処方されるとか。
食材の本によれば、喉の痛みや咳止めの効果の他に、免疫力を高め、抗炎症作用や抗ガン作用もあるらしい。
そういえば、あの「おじさんののど飴」の原材料にも入っている。

漢方は身体に優しいからといっても、症状によっての適量があるので何事もほどほどに。
羅漢果茶ものどが痛い時だけ、あとは栄養バランスの良い食事と冷え対策などもしっかりして
風邪をひかないように気を付けなくちゃ。


朝食の風景。

2012年11月17日 | 日常の風景
パンなど西洋的な食文化も豊富な上海だけれど、朝食にパンとコーヒー、というような食生活は
まだまだ多くないみたい。

上海人の家庭では、ワンタンなんかがよく食べられているのだそう。
そういえばケンタッキーだって、朝食セットはチキンやバーガーじゃなくてお粥メニューだし。

あとは、街角に出れば中華的朝食がいっぱい。

まずは"包子”。
モクモク白い蒸気を上げて売られている、作りたての中華まん(肉まんや野菜まん等)。
だんだん寒くなってくるこれからの季節は特に、温かいものに惹き付けられてしまうのか、次から次へと
買ってゆく人が現れる。
安くて、軽くて、美味しい朝食。

それから、こちらも揚げたての"油条(you2 tiao2)"。
よく中華粥と一緒に食べられる、細長い棒状の揚げパン。

 

他には"煎餅"という卵やネギなどが入った薄い中華風クレープや、ナンのような生地でひき肉などの
具を包んだものなど、温かくて手軽に食べられるものがいろいろ。
そして、そこには大抵「豆乳」が一緒に売られている。(中国人女性はよく飲んでいる)

朝の街角には、こうした屋台や朝食セットを売るおばさん達が現れて通勤客やご近所相手に商売をする。
そしてお昼頃には一度撤収、夕方になると今度は夜用の食事売りに変わってゆく。

「食」に注目しながら街を歩いてみても、朝、昼、夜とそれぞれの顔があって面白い。