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上海☆DAYS ~明天也是好日子~

上海での日々の記録とつぶやきなど。

楊梅を食す。

2013年06月04日 | 食生活
上海もいつのまにか梅雨入りしていたみたい。
湿度の高いジメジメした日は好きじゃないけれど、季節が変わる毎にその時季の旬の食材も出てくるわけで、
上海での食生活も変化に富むのは、嬉しいことの一つでもあるかなと思う。

今、まさに旬なのが"杨梅(yang2 mei2)"。
日本語で「ヤマモモ」と聞けば何となくイメージが湧くものの、食べたことがないものには、なかなか挑戦できず・・・。

このヤマモモ、旬は1カ月足らずととても短いため、「幻の果物」とも言われるのだとか。
毎日「新鮮だよ~」とヤマモモを売っているおじさんを見たり、「甘酸っぱくて美味しいよ~」なんて言葉を
聞くと、このまま旬を逃して食べないわけにはいかない!という気になってきた。

"甜"(甘い)と書いてある、おじさんオススメのヤマモモを、初めてひと山買ってみた。
塩水でやさしくよく洗ってから、色の濃い熟しているものを齧ってみる。
果肉は菊の花びらが密集したような、グレープフルーツの繊維のようなシャリシャリっとした食感で
ほんのり甘い。
桑の実にも似ていて、独特の酸味があるので生で食べるには好みが分かれるかな。

痛み易いため買ったらすぐに食さないといけないというので、そのままジャム作り。
と、作り始めたものの、果肉を裏ごしするのがすごく大変で後悔。(結果的には裏ごししなくてもあまり問題ないような・・・)
こんなに面倒ならもう買わない!と作っている時に心に決めたものの・・・・

出来上がったジャムは赤ワインのような美しい葡萄色。
とても爽やかな酸味と甘さを兼ね備えたジャムに仕上がって、ちょっとした感動が。
裏ごしの苦労も吹き飛んでしまった。(笑

旬のうちに、今度はヤマモモジュースを作ってみようかな、と思いはじめている。



肉騒動。

2013年05月07日 | 食生活
"挂羊头卖狗肉"(羊頭を掲げて犬の肉を売る)

まさにその言葉通りの実態が起こっていたとは・・・。
上海や江蘇省で、狐やミンク、ネズミなどの肉が羊肉として売られていたことが判明。
有名な某人気羊肉火鍋チェーン店にも流通していた可能性があるとか。

更には、上海郊外では補助金が少なすぎるとして鶏の殺処分を行わずにコッソリ飼育、
販売していた業者がいたことも発覚。
こんな風に明るみに出て摘発されても、一部にすぎないはず。

相変わらず、食品偽装や農薬問題など食の安全に不安を抱かざるを得ない話が後を絶たない。
特に上海近辺でここのところ続いている豚肉、鶏肉、そして羊肉問題。

「もうあとはオージービーフしか食べられないねぇ・・・」

とつぶやくと、すかさず夫が一言。

「それだって、本当にオージービーフか分からんよ。」

そうだった。
冒頭の慣用句が生まれるくらいだから、昔から偽装はよくあったのかもしれない。
この国では、偽装シールを作って貼ることや、豚肉を牛肉に見せかけて売ることなんて
お茶の子さいさい、なのだ。
こういうことが繰り返し起こるから、この国の人々は、人を信用しなくなるのだなぁ。

そんな中で暮していくには、自分のあらゆる感覚を、しっかり研ぎ澄まさないといけない。
安心して食事ができるのは、一体いつ?


※冒頭の写真は少し前に行った日系焼肉屋さん(華々)にて。とても美味しかった。



桑の実。

2013年03月22日 | 食生活
三寒四温というけれど、それにしてもこの3月は気温の変化が激しい気がしている。
まだ厚手のコートが脱げない日もある一方で、桜はもうかなり開花してるし、春が旬の食材も
よく目にするようになった。

その中で、先日薬膳講座で教えてもらったのが「桑の実」。
英語では"Mulberry"という。 (Mulberryって桑の実の事だったんだ、と今更ながら知ったりして…^^;)

私がまだ幼い頃、近所に小さな養蚕場があって、真っ白な蚕を見に行った記憶がぼんやりと蘇ってきた。
もしかしたらその時に桑の実もつまんで食べたりしたかもしれないけれど、覚えている限りでは
もう何十年も食べてこなかったと思う。

日本ではあまり見かけなくなったけれど、中国では昔から桑は生薬としても親しまれているようで、
果物屋さんに行ってみると、旬の果物が並んでいる一番手前に、苺と一緒に出ていた。
今までも見ていただろうに、木イチゴか何かと見間違えてあまり気に止めていなかったのかも。

他の果物と比べると地味な桑の実だけど、じつは身体に必要なミネラルが豊富。
薬膳(中医学)的にみても、冬に痛め易い腎と春に痛め易い肝の機能を補って強める効果があって、
まさに今の季節にピッタリ。
他にも、体を潤したり目のかすみや疲れ、高い抗酸化作用があるのでお肌や黒髪にも効果があるとか。

熟した果実はそのまま食べても甘酸っぱくて美味しい。
野生味が苦手なら、お砂糖とレモン汁で煮詰めれば、深い紫色の甘美なジャムの出来上がり。

ツブツブした食感も楽しいし、パンやヨーグルトなどと一緒に毎日手軽に摂り入れられる。

今まで見向きもしなかった桑の実だけど、ちょっとはまりそう。
旬のうちに存分味わっておこう。


中国の紅茶。

2013年03月14日 | 食生活
初夏のような気温かと思えばまた冬に戻り、不安定なお天気が続いている。
昨日・今日は再び冷え込んだので、紅茶を淹れて温まることにする。(ちなみに茶器はベトナムのバッチャン焼)
紅茶の国といえばイギリスを思い浮かべる人が多いだろうけれど、実は中国の紅茶もとても美味しい。
私も上海に来るまでは中国の紅茶なんて知らなかったのだけれど、そもそも紅茶の元祖は中国。

中国福建省の武夷山で作られる『正山小種』という品種がそれで、ヨーロッパには17世紀になって
オランダ人によって持ちこまれたもの。
当時は、松の煙の匂いが染み込んだ香りの強い燻製茶『ラプサンスーチョン』が、外国人にとても
人気だったとか。(でもこれ、正露○のような強烈な香り・・・)

中国の紅茶にも産地によっていくつか種類があって、正山小種のようなスモーキーな香りのものから、
渋くならない"滇紅(dian1 hong2)、ちょっとクセのある祁門(qi2 men2)まど様々な味が楽しめる。

中でも最も高級といわれている紅茶が、『金駿眉(jin1 jun4 mei2)』。
これは国家自然保護区域となっている武夷山の"桐木関”で栽培される正山小種の一つで、量が少ない上に、
芽だけを摘んだ良質のお茶なので、1斤(500g)で2万元(約30万円!)という高値がついたこともあるとか。

そんな貴重な紅茶を知ったのは、夫が中国人のお客様からいただいたのがきっかけ。
茶葉は金色の若芽が混ざった褐色で細長く、それ自体にも自然の甘い香りがして、今まで見てきた
紅茶とは随分違うのがとても印象的だった。

そして実際に淹れて飲んでみてまたビックリ。
茶液は金色~オレンジのような明るい色で、果物やお花のような甘さがあり、口当たりが軽くて
やわらかく、なんとも上品。初めて知る「中国の紅茶」だった。

この金駿眉、人気が出て高値がつくようになると、やっぱり出回るのがニセモノ。
例えば、芽は少なく茎やくずが多いとか、他の品種と混ぜてあったり、中には産地が違うものも
あるらしい。
そんなニセモノでも、高い値段がついてしまうのだとか。
私も自分では買ったことがないし、見極めは難しいかも。

贈って下さった方は中国企業のお偉いさんなので、きっとホンモノに違いない、と思っているけれど、
どっちにしても貴重な美味しいお茶が頂けて嬉しい限り。

大切に飲もうっと。


クリスマスとチキン。

2012年12月25日 | 食生活
Merry Christmas!

近所にある国際礼拝堂では、クリスマス礼拝に出席する中国人が列を作って並んでいる風景も見られるけれど
全体的には日本と同様に商業的な上海のクリスマス。

ところで、クリスマスというと、日本ではなぜか"ケンタッキー"が結び付く人が多いのでは?
確かにたまに食べたくなる美味しさだし、友人で集まってのパーティが多い日本では手軽で便利。
でもヨーロッパでもローストチキンばかりというわけではないし、マクドナルドよりKFCの方が多い中国でも
日本のようなクリスマス戦略は見かけないので、これは日本のKFCのCM戦略が成功した珍しい例みたい。

中国在住の日本人の中にも、クリスマスにはKFCのチキンを食べようと思っていた方がいるかもしれない。
けれど、今年は中国のKFCの鶏肉の過剰な抗生物質の問題が明るみになったばかりなので、買い控えているかしら。

色々ニュースを読んでみると、中国ではギュウギュウの鶏舎の中で約40日程度で成長する「速成鶏」を
飼育している為に、飼料に様々な添加物や抗生物質を過剰に混ぜているらしい。
この速成鶏は他国でも一定基準の下で認められているようで、日本の鶏だって抗生物質を使っているけれど、
この国ではその管理がずさんなのが怖いところ。

中国の鶏肉は美味しいと思っていたけれど、もしかしたら薬漬けの鶏肉だったかも、と思うと、やはり
買う場所や、多少高くても自然で育った草鶏や三黄鶏、烏骨鶏なんかを選んだ方がいいかなぁと。

とはいえ、中国でもこれだけ話題になっている鶏肉だけど、それでもKFCやマックが閑古鳥というわけ
ではないのがちょっと不思議。
避けている人が多いみたいだけれど、気にしない人もいるんだなぁ・・・

鶏肉に限らず同じような話がたくさん出てくるこの国に住んでいても、食べることは避けられない。
だから尚更、日常的に摂る食品はいつも同じ場所・メーカーのものではなく色々変えたり、食品関係の
ニュースに注意してみたり、外食は控えたりと、消費者が賢くならないといけないなぁと思う。

クリスマスだからといって特別な食事はしない我が家だけれど、今年は珍しく、人気のビストロで
ディナーの予定♪