嗚呼~!しらき

眠らない街、東京日記

匂い

2005年10月12日 15時08分18秒 | Weblog
この本は私のお気に入り地下街『サブナード』で古本市をやっていた際に見つけて購入したもの。
この『ドリトル先生』シリーズは小学校の頃に読んだという人も少なくはないと思うが、私がこの本を買った決め手はまさに『匂い』である。たくさんシミがついていて本の状態はよくなかったのだが、この本のページを開いた時にたまらなく懐かしい匂いがしてついつい買ってしまった。内容の懐かしさよりも臭いの懐かしさが勝ってしまったのである。

「変態?」

誤解をしないで頂きたい。ただ私はそれくらい匂いに敏感な女なのだ。嗅覚だけは自信をもっている。

以前バイト先で機械が漏電した時も漏電探知機が作動する前に私は臭いで異変に気付いた。

というわけで、今日は匂いにまつわるお話。

私がまだ実家に住んでいた頃のこと。季節はちょうどこの時期だった。
私の住んでいた街はどこもかしこも同じ匂いしかしなかった。地域一体がである!匂いに街が包まれていると言っても過言ではないくらい、まったく無臭な場所がなかったのであった。私は不思議に思い家に帰るとすぐに母に聞いた。

「この街一体がトイレの臭いがするけど何で?どの家も同じ芳香剤しか使いよらんと?」

すると母が笑いながら言った。

「これはトイレの臭いじゃなくて、キンモクセイたい!」

私はこれがきっかけで秋が一番好きな季節になり、キンモクセイが好きになった。

変なきっかけだな…。