嗚呼~!しらき

眠らない街、東京日記

銭湯

2005年10月11日 20時06分38秒 | Weblog
銭湯っていいものだ。風情があるし、ちょっとした温泉気分を味わえる。だからといってしょっちゅう行くわけではないのだが私はたまに気分転換とかで行ったりする。

銭湯のお客さんはお年寄りがほとんどで若い女性の姿はあまりみない。そのためか私が銭湯に行くと必ずと言っていいほどお年寄りに話かけられる。
一方的に自分の若い頃の話をしだしアドバイスをするお年寄りもいれば、感極まって泣きだすお年寄りもいる。泣くお年寄りで困るのは涙ながらに話されるので何を言ってるのかさっぱりわからないことである。聞き返すのもあれなので私はよくわからないままただ相づちをうつのである。
そんないろんなドラマがある銭湯。今日はその銭湯でのお話。

これは少し前の話になるのだが、私がお風呂に入ろうと着替えているとお風呂上がりのおばあさんが話かけてきた。

私は手を止めておばあさんと適当に世間話をしたのであった。すると、おばあさんは気分よく話ができたお礼でなのか、私に石けんをくれた。

「今日あけたばかりでまだ一回しか使ってないけど、あなたにあげる。」

そういって彼女はスーパーのビニール袋に裸ではいった濡れた石けんをくれた。

私は素直にお礼をいい、早速使おうとビニール袋からだすとそこには『ミューズ』があった。

「これで全身を洗ったのか…。」

私はおばあさんに

「手洗い用の石鹸ですよ。」

そう言いかけてやめた。

「殺菌効果がある石鹸だからおばあさん的にはこれでよかったのだ。」

と自分を納得させ、この石鹸をお風呂場で使ったのであった。

もちろん私は手を洗うためだけにですけどね…。