アスベスト対策について、蒲島熊本県知事あてに申し入れをしました。問題の重要性に対して、県の対応、対策の重大な立ち遅れを問題にしました。益田牧子熊本市議とともに。
申し入れ全文は、以下のとおりです。
熊本県知事 蒲島郁夫様
2014年8月4日
日本共産党熊本県委員会
委員長 日高伸哉
県議会議員 松岡徹
熊本市議会議員 益田牧子
アスベスト対策の全庁的強化について
1、アスベスト対策の全庁的取り組みについて
①アスベストの用途は、3000種以上に上ります。厚生労働省の「石綿に暴露する業務に従事していた労働者のみなさんへ」のなかであげられている「作業例」として、建設産業以外で、歯科技工、調理作業、畜舎の管理、酒類製造、消防など、37例が挙げられています。
政府の「アスベスト問題に関する関係閣僚会合」には、厚生労働省、国土交通省、環境省、経済産業省、文部科学省、総務省が参加しています。
熊本県においては、2005年7月25日、金沢副知事(当時)を座長とする「アスベスト問題情報連絡会議」が設置されました。「連絡会議設置要綱」もつくられています。
「アスベスト問題情報連絡会議」および幹事会の開催、構成メンバー、各部の役割分担と実働、2005年から現在にいたる活動を明らかにし、現時点であらためて、アスベスト対策についての全庁的取り組み、各部の取り組みを明確にすること。
②アスベスト問題に係る相談窓口(総合窓口(環境生活部環境保全課環境審査班、アスベストに関する一般的な健康相談(健康福祉部健康づくり推進課・各保健所)、そのほか)での相談の整理分析(広報、内容)、窓口の機能状況、今後の取り組み強化の方針を明らかにすること。
2、アスベスト使用建築物対策
①県有施設、市町村施設、社会福祉施設等、その他の「未対策施設」対策
②床面積1000㎡以下の施設に調査と対策
③個人の住宅・店舗・工場などの対策
3、アスベスト被災者の掘り起しと救済対策
①肺がん罹患の建設産業従事者の約8割はアスベストが原因と指摘されています。ところが、たばこが原因とか、石綿肺の場合は、間質性肺炎、肺腺維症、肺気胸と診断されています。
アスベストを重視した医師の診察など、検診によるアスベスト被災者の発見、掘り起こしを強化すること。
②アスベスト被災者への県独自の支援策の拡充、強化を
4、国に、アスベスト対策の抜本的強化を求めること。
①「石綿による健康被害に関する法律」を、「石綿(アスベスト)対策基本法」とし、被害補償、予防を一体としたものに抜本改正すること。
②被害補償は、公害健康被害補償法による補償に準じて行うこと。