Jariaの玉手箱【更新終了】

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秋田内陸縦貫鉄道 秋田内陸線商品購入券を発売

2005年07月22日 20時46分31秒 | 中小私鉄・第三セクター関連ニュース
関連:
秋田内陸縦貫鉄道ホームページ:新着情報

このエントリーのタイトルを見て、「なんじゃそりゃ」と思われた方も多いの思います。
私も、ホームページ上で初めてこれを見た時には、何のことだかすぐには理解できませんでした。

と言う訳で、タイトルにもある通り、秋田内陸縦貫鉄道が秋田内陸線商品購入券なるものを発売するそうです。
発売開始は7月25日から。

で、これは一体何なのか。関連のリンク先から説明を引用してみるとこんな感じ。

>使用範囲:秋田内陸線の乗車運賃・料金・車両貸切・こぐま亭でのお食事など、秋田内陸線で取り扱う商品のご購入にご利用できます。
※ただし、JR駅及び秋田内陸線観光の発売商品にはご利用できません。

(秋田内陸縦貫鉄道ホームページ:新着情報)

まあ、JR東日本のビュー商品券と似たようなものですね。
関連のリンク先によると、額面は1,000円、500円、100円の3種類。
100円券で一体何を買えと言うのか、ちょっと微妙な感じもしますが、その理由は後程。
でもって、気になるのは有効期間が平成18年3月31日となっていること。
大抵の場合、この手の需要喚起策は期間を区切らないと効果がないので仕方が無い訳で、内陸鉄道さんでも結構悩んだ末の期間設定ではないかと推測されます。
と、ここまでで終わりならば、ぶっちゃけ、コレクターがちょっと買ったくらいで終わりと言うのがオチです。
この企画の肝となるのは、15,000円分以上購入すると、鷹巣~松葉間または阿仁合~角館間の、30,000円分以上購入すると、両区間の1日乗り放題切符がおまけとして付いてくるところにあります。
正直なところ沿線住民が15,000円、或いは30,000円も出してフリー切符を手に入れるとは考えにくいです。
では、一体誰を対象としているのか。
そう、我々鉄道趣味者、その中でもこの手のものが大好きなコレクターさんや同社線を助ける為ならいくら出しても構わんという熱烈なファンの方な訳です。

元々、関連のリンク先に掲げられているキャッチフレーズから考えて、この商品自体は沿線住民や同社の普通のファン向けに設定されています。(先程触れた100円券の存在理由は正にこれです)
しかし、このままでは熱烈なファンの方でも大した額は買ってくれないでしょう。
恐らくはそうした理由から、フリー切符というおまけを考え付いたのではないかと思います。

ただ、問題は本当にこれを買う人間が居るのか。そして、居るにしてもどれだけの人数が居るのか、という点です。
こればっかりはその路線の魅力に依存するので何とも言えないのですが、この商品が成功するかどうかが、今後、他の赤字中小私鉄の商品戦略に少なからず影響を与えるかも知れません。

個人的には、こういった商品とイベント等だけでの増収策を採るだけではなく、いっそのこと寄付金制度を導入して、少しずつ車両の保守関係費をトラストトレイン型に転換していくのも手だとは思いますが、SLでも国鉄型車両でもないので鉄をターゲットとするには難しいのでしょうね。(トラストトレインと違って、多額の寄付をしても税制上の優遇措置もありませんし)

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