--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

ミッドウィンター祭 エンディングフィナーレ

2006-06-28 | 南極だより・生活
さ、ミッドウィンター祭も最終日。
一週間以内にアップできてよかったと、ちょっと胸をなで下ろしているところ。
では、早速お届けします。
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2006年6月23日(金)曇り ミッドウィンター祭 エンディングフィナーレ

居住棟対抗最後のブランチは2居2階。
メニューは雑炊に銀だらの焼き物という正統派日本の朝食といったメニューだ。
造りの丁寧さではこれが一番ではないだろうか?

#私にはサバに見えるんだけどなぁ・・

午後からは管理棟内の全体清掃を行う。
場所は基地主要部を4つにわけて居住棟毎に行うのだが、場所は既に決まっている。
2日目に行った綱引きの副賞としてプレゼントされているのだ。

優勝の1居1階が防Aから新発まで
2位の2居1階が防Cから防Aまで
3位の1居2階が管理棟3階
4位の2居2階が管理棟2階
である。

壁や床はもちろんのこと天井まで雑巾をかける。
下駄箱の上の壁などは長いこと清掃してなかったのではなかろうか。
気持ちのよいほど汚れが落ちた。
大変そうな清掃ではあったが、皆で行うとあっという間に終わる。
これは清掃だけでなく片付けの時はいつも思うことで、この素早さは「47次隊」ならではに違いない。

1500からはMWF実行委員で得点の計算と副賞の仕分けを行った。
隊員を出している企業のいくつかが協賛品をプレゼントしてくれているのだ。

#ビンゴ大会の景品
夕食のカニなべの後に、MWFのエンディングフィナーレとなる。
表彰式とビンゴ大会だ。
ブランチは集計の結果
 1居1階 フレンチトースト・ピザトースト 1位
 1居2階 焼きそば 3位
 2居1階 冷や汁 4位
 2居2階 銀だらの焼き物 2位
となって、MWF期間中の総得点は
 1居1階 570点
 1居2階 600点
 2居1階 720点
 2居2階 680点
2居1階の優勝となった。

MVP最優秀賞には全員の投票の結果、2日目にゲロリストの襲撃を受けた尾崎さん@宙空に激励の意味を込めて送られた。
なお犯人?はいまだ不明のようである。
このようなMWF最大の事件も全体でうまく丸く治めてしまうところは47次のいいところだなぁと思う。
なお小生もなぜか3人の優秀賞の中に選ばれてしまっていた。

これ前夜祭も含めて5日間に渡るミッドウィンターフェスティバルが終了した。
こうして越冬後半に向けて47次隊の団結力が一層強まったのである。


-----本日の作業など-----
・居住等対抗ブランチ(雑炊・銀だらの焼き物)
・全体清掃
・MWFエンディングフィナーレ打ち合わせ&準備
・エンディングフィナーレ
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック

<日の出日の入>
日の出  なし
日の入  なし
<気象情報6月23日>
平均気温-18.9℃
最高気温-15.7℃(1827) 最低気温-22.9℃(0331)
平均風速2.8m/s
最大平均風速5.1m/s風向SSE(0930) 最大瞬間風速8.9m/s風向ESE(0701)
日照時間 0.0時間

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私がミッドウィンター祭の中で、最もすごいなぁと思ったのは、最終日でした。
何がすごいと思ったかというと、全体清掃がお祭りの中に組み込まれていることです。
一般的には、すべてが終わった後に「後始末」として行われることが多いような気がするのですが、南極だよりを読むと、清掃区域までプレゼントされるという楽しみよう。
47次の隊員さんたちは、どんな作業でもみんなで楽しみながらやっているなぁという印象ではありましたが、お祭りの一部にしてしまうなど、おおよそ思いつきませんでした。
掃除区域は順位によって副賞としてプレゼントされていますが、4位の2居2階にプレゼントされた「管理棟2階」というのが、一番掃除が大変な場所と考えられていたのでしょうか?
どうやって1位から4位までの場所を決めたのかは、ちょっと興味があります。

前夜祭を含め、5日間にわたるミッドウィンター祭を堪能させていただきました。
南極だよりを読んでいるうちに、一緒に参加しているような気持ちになり楽しかったです。
おそらく、ここに書かれているのはほんの一部なのだろうと思うのですが、それでも十分楽しかったのです。
普段とてもできないような、思い切った?いで立ちやパフォーマンスは、お互いに自分をさらけ出せるほど信頼のおける関係でなければなかなかできるものではないと思います。
45次に同行した武田カメラマンは、私の参加した講演で「一緒に越冬した隊員は家族のようだ」とおっしゃっていたのを思い出します。
昼間に毎日会っている友達より、一晩中話し込んだ友達の方がつながりが強くなるというのは、誰もが実感することだと思いますが、越冬隊のメンバーは一晩中どころか、毎日毎日寝ても覚めても一緒に過ごし、さらに大変な作業も一緒にこなす、苦楽をともにする仲間だから、家族のようになっても不思議ではないのかもしれません。
そういう仲間って、ちょっとうらやましいな。

これでミッドウィンター祭の南極だよりをすべてお届けしました。
私の中でも越冬後半が始まった!という気がしてきました。
私も越冬後半を今まで以上に楽しみたいと思います!

追記:
渡井さんに「銀だらの焼き物って書いてあるけど、本当に銀だら?私には『サバのみりん醤油漬けの焼き物』に見えるんだけれど」と、メールしてみました。
「銀だらは、そういえば何かに変更されていたような気がする・・」と返事が来ました。
もしかして、食べたときは銀だらと思って食べたのだろうか?
その方がびっくりするのですけれども。

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