インド式の数学の噂を聞きました。数字による計算では無く図形やイメージで答えを浮かび上がらせる不思議な世界で驚きました。11X11というかけ算なら、十の位1と一の位1を分けて斜めに棒を描き かけ合わす数は逆の斜めに描きひし形を作るのです。交差した点の数が左から1、2、1と並び答えの121が出てくるというのです!これはたまたまかと思い、ひと桁からバッテンを描きまくってみたら本当でした。最近お亡くなりになった作詞家 阿久 悠 先生の「遠くから茶の間の描写が出来る」という言葉から、「厳選された具体性は抽象になり 広く人々に当てはまり伝わる!」と感じていたところに、さらにこの数学の具体性の概念が加わって おれの中の考察が盛上がって来ました。よくよく見てみれば、かけ算のマークからしてバッテン描けって言ってるね。量を数字に例えていたものを具体的な棒の量に戻してイメージさせる流れは、数字だけで判断する現代の病に効くカンフル剤になる予感がします。ゼロを発明したインドを勝手なイメージで数学に強い事だけで賢く頭の良い硬い人種と思っていたけれど、とんでもない!イメージする力の優れた、流動的でやわらかい感性に溢れた人種なのですね。「数字と心を自由に行き来出来る優れた抽象と具象の魔術師」アメリカが世界に蔓延させる数字と心を切り離す思考を最初から拒否し続けているインドだから、世界を導く希望の光のヒントになることでしょう。