今日も気分はニニ・ロッソ

私J.Yasudaがニニ・ロッソの思い出など、思いつくままに語ります。
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スキッ歯

2014年11月18日 16時42分11秒 | 随想/ニニの事他
ラッパ吹きで歯に悩みを持つ人は多いようです。
歯に隙間がある、八重歯がある、差し歯にしたら音が出なくなった、治療をしたら音が出なくなった・・・。
中でも多いのは、歯の隙間(いわゆるスキッ歯)に関する悩みだと思います。

なぜこんな話をしているかというと、前回お伝えした通り、僕は現在歯の治療中です。
問題の奥歯の治療は予定通り進んでいるのですが、その一環で全ての歯の歯石、歯垢を除去したところ、前歯の隙間が大きくなってしまい、結果ラッパの調子が悪くなってしまいました。
奇しくも突然、スキッ歯の問題を抱えることになったからです。

3年前に同様の治療を受けた時には、ほとんど問題を感じなかったのですが、3年の間に歯の隙間が広がっていたようです。
本番まであとわずかのこの時期に、手痛いダメージを受けてしまいました。
具体的な症状としては、音は出るのですが、今までの吹き方では高音の鳴りがイマイチで、長時間の演奏プログラムを最後まで吹ききることができません。

根本的に奏法を変える勇気も時間もなく、悩んだ挙句、治療中の歯医者の先生に相談することにしました。
先生の、一言
「ラッパを持っておいで。」
かくして、トランペットを抱えて歯医者に行き、調整をしてもらうことにしました。

気になる歯の隙間を慎重に仮埋めしていただいたところで、
先生「はいこの状態でしばらく吹いて御覧。」

で、僕はそのまま5Fのスタジオへ直行、20分くらい吹いたところで感想を伝えます。
僕「だいぶ鳴りやすくなったけど、別の隙間も気になります。それと振動のポイントが変わった感じがします。」
先生「OK、ではこちらも埋めてみよう。」
で、またスタジオへ籠って30分くらい演奏・・・

こんなやり取りを5~6回繰り返して、最終的には一番大きな隙間を半分ほど埋めて、他は触らないことにしました。
その間およそ3時間、こんなに長い時間調整に付き合ってくれる歯医者さんも珍しいと思いますが、ご本人がラッパ吹きだけに、ラッパ吹きの気持ちが良くわかる先生で、ありがたい限りです。
この週末に6時間くらい吹いてみましたが、これならなんとか行けそうだと思えるようになり、まずはホッとしています。(やれやれ・・)

実際に歯の隙間を埋めるということをやってみてわかったことは、(実は僕も驚きだったのですが・・)歯の隙間は必要なものだということ、隙間をことごとく完全に埋めてしまうと間違いなく恐ろしく調子が悪くなります。音も(悪いほうに)激変します。
僕の場合は2か所埋めただけで、音が変わってしまいました。
考えてみれば、歯に全く隙間がない人なんかいないわけで、かなり歯並びの良い人でも、空気すら通らないほど密閉されているわけではありません。
皆今の自分の歯の状況の中で上達していくものなのです。

もし、安易に歯の隙間を埋めれば良くなると思い込んでいるラッパ吹きの人がいたら、一度思いとどまることをお勧めします。

歯の隙間を埋めても良くなるとは限りません。というか、たぶん悪くなる可能性のほうが高いです。
それともう一つ、普通の歯医者さんは、あなたの要望に対し、膨大な時間をかけてわずかコンマ数ミリの調整に付き合ってくれるでしょうか?
その辺をよく考えてご判断されることが賢明だと思います。

ちなみに1960年代のニニ・ロッソには、左下の前歯に八重歯があります。
でも、1970年代中ごろのニニに八重歯はありません。
治療したのでしょうが、1970年中ごろのニニはまさに全盛期、「歯医者の友人が不可欠」と言うニニの言葉は、ラッパ吹きの歯の治療は面倒なものなので、親しい友人でなければ希望通りになることは難しいとも解釈できる話です。

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12月には2つのライブをさせて頂きます。

■12月7日倉敷でのライブのお知らせ
今年3月に引き続き、12月にライブをさせて頂くことになりました。
このブログの常連「MASAMI」さんと倉敷の老舗のJAZZバー「サムシング」さんのご協力で、ちょっと早めのクリスマスライブです。

ニニ・ロッソを聴こう in Christmas/安田実男クリスマスライブ
日時 :2014年12月7日(日) 18:00~
場所 :倉敷JAZZ Bar SOMETHING
岡山県倉敷市阿知1-7-2 西ビル2F Tel086-422-0603  
https://www.facebook.com/jazzbar.something
料金 :2,000円(2ドリンク付き)



■12月21日(日)地元でのライブのお知らせ
12月には地元福岡県古賀市でもライブをやります。(今年で10回目!!)

安田さんの小さなチャリティ演奏会
日時 :12月21日(日) 14:00~
場所 :福岡県古賀市千鳥4-1-3 千鳥北区公民館
入場無料 :飲み物とおつまみ物をご用意しております。
お問い合わせ ciaonini@goo.jp
※この演奏会はとおりゃんせ基金に協力します。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
歯医者さん (MASAMI)
2014-11-19 21:14:25
3月の倉敷ライブの時に教えていただいた歯医者さんですね。私も診てもらいたいけど福岡じゃ遠すぎます…。
返信する
小生も (知覧の住人)
2014-11-22 01:49:10
安田様の演奏会の盛会を祈念致します。
さて、歯の悩みは 小生も。奥歯 欠損 右左 義歯 ブリッヂ で誤魔化すある様。
同じく 小生も前歯 空きっ歯 五十が矯正も今更 です。
安田様のハイノートの危機 心配です。

今は フリューゲルに特化 しつつあります。

トランペットはきつくなりました。

御活躍を!
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確かに遠いですね (J.Yasuda)
2014-11-22 07:33:55
MASAMI様

そうですね。
確かに遠いのですが、治療と違って、トランペットのための調整は、何日もかかるものではないので検討されてみては?
返信する
フリューゲル (J.Yasuda)
2014-11-22 07:50:22
知覧の住人様

ハイノートは、昔ほど頻繁には吹きませんし、必要充分な程度には出せるようです。

フリューゲルは、僕も良く持ち替えで吹きますが、感覚としては、トランペットとは全く別の楽器です。

なのに、トランペットの教則本はたくさんありますが、フリューゲルのそれは見たことがありません。

自分の吹き方が正しいかどうかもわかりません。

確かに音は出しやすいのですが、「ボビー・シュー」のようにフリューゲルで高音を美しく安定して吹くことは僕にはできません。

トランペットと同じ吹き方でできないという事は、フリューゲルの吹き方ではないという事だと思います。
トランペットもフリューゲルも同じくらい厄介な楽器です。

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