今日も気分はニニ・ロッソ

私J.Yasudaがニニ・ロッソの思い出など、思いつくままに語ります。
mail:ciaonini@goo.jp

Schilke HC2 入手

2013年12月03日 22時00分00秒 | 楽器
僕が現在メインで使っているトランペットは、YTR634前期型、 LA BENGE CG(GP) の2本です。
これらは、僕の特にお気に入りの楽器で、現在僕の手持ちの7本の楽器の中でも常に一軍に位置づけられています。

しかし、両方共、数十年前の古い楽器であることから、結構ガタが来ていて、メンテナンスしながら、だましだまし使い続けているという感じです。
そろそろ新しい楽器の入手を検討しようと、最近暇を見つけてはSchilkeのBシリーズ、Sシリーズをずっと店頭で試奏していました。そんな矢先、今年Schilkeからニューモデルが発表された事を知り、早速NETで情報を収集、楽器店に片っ端から電話して試奏できないか問い合わせてみました。
が、田舎の悲しさ・・近場の店は何処も在庫を持っていません。

一週間程悩んだ挙句、いきなり東京の山野楽器ウインドクルー(http://www.yamano-music.co.jp/a/shops/windcrew/)に電話を入れて、担当の方の話を聞いた上で注文しました。
実物を見ないままの一か八かの賭けではありますが、そこはショップとメーカーを信頼して、思い切って購入です。
(僕はこのショップのオリジナルであるYTR83Mも持っていて、信頼しています。)
僕にとっては実に30年ぶりに新品の楽器入手となりました。

(高額楽器・・というのがなんかうれしい・・)

SchilkeのHC(ハンドクラフト)シリーズには、イエローブラス、レッドブラスのラッカーと銀メッキ、金メッキの4種類がありますが、YTR634を長年使っている僕としては迷わず赤ベルを選びました。

HCシリーズは、仕様が従来のSchilkeと少し違っていて、非常に興味深い楽器です。
一瞬
「これホントにシルキー?」
と思うほどです。




外見
Schilkeは長年、仕上げは、銀か金のメッキで、ベルに一切刻印をしない方針だったはずですが、このモデルは盛大に彫刻が施してあり、しかも仕上げはラッカーの赤ベルです。
着色ラッカーが使ってあるのか、YTR634よりもかなり濃い目の赤です。


主観のクルーク部分はラウンドタイプで、Bシリーズの形状をそのまま受け継いでいます。
ちょっとびっくりしたのは、ウォーターキーのスプリングの端が出っ張っていて、手をケガしそうになりました。海外製の楽器の粗さが見受けられます。
Shilkeの他のモデル同様、第三抜差管にはウォーターキーはありません。


ラッカーはBACH同様「手がけ」らしく、目立つものではありませんが、ムラが若干あり、YAMAHAほどの仕上げの緻密さ、耐久性は期待できないようです。
とりあえず、フッ素コートをして保護することにしました。


仕様
ボアは、シルキーB1、B7のようにベルに向かって徐々に太くなっていくシルキー独特の設計で、平均ボアサイズは11.88mm、他社製品との比較はあまり意味が無いかもしれませんが参考までにヤマハの現在のボアサイズは
M:11.3mm、ML:11.68mm、L:11.73mmですからかなり太いボアです。
11.88mmという数字だけで言えば、Schilke X4と同じということになり、表記としてはXL(エクストラージ)になりますがこれはBENGE CGのボアとも同じサイズなので僕にはあまり違和感はありません。

ベルのフレア(広がり)は、コルネットや、フリューゲルほどではありませんが、トランペットとしてはかなり緩やかで、ベルの口径(ラッパ部分)は116mmとかなり小さめです。(ヤマハは127mm)
このフレアはHCシリーズ独特のものでSchilkeでは新たにこの型番を#0と付番したそうです。
このベル形状、口径はBENGE CGやMARIN COMITTIEとよく似ています。
柔らかい音が期待出来そうです。


ピストン、ボタン、キャップはシルキー独特の六角形で、動きはシルキーらしくスムーズです。


持った瞬間に感じるのはBENGEほどではありませんが、軽いということ、スペックによると980gしかなく、ヤマハYTR8335の約1150gと比べてもかなり軽量です。

手持ちのマウスピースRUDYMUCK19Cをセットしてみましたが、一部のトランペットのようなガタつきや隙間はなく、ピッタリとおさまります。

試奏
実際にRUDYMUCK19Cをセットして音を出してみました。
とても軽く音が出ます。でも、キラキラした、「鳴り」重視の音ではありません。ベルのフレアが効いているのか、倍音が十分に出ます。柔らかい音です。
Bシリーズより音はふくよかで柔らかい傾向にあるようです。
噂によるとマイルス・デイビスが昔使っていたMARTIN COMITTIEを意識しているとか・・本当かどうかは不明ですが本当かもしれません。

音域による、鳴りムラは少なく、均一で統一された音です。
抵抗感はBシリーズやSシリーズより少なく、極めてオープンな吹き心地です。

ピストンのストロークは、BENGEやMARTINのようなロングストロークではなく、長くも短くもなく、調度良く、スラーの切れも充分に確保されています。

僕がトランペットの試奏で特に気にするのは、開放で出す4間の「ミ」の音です。
トランペットに於いては、構造上この音程は低くなるのが普通で、各メーカーはこの調整のための独自ノウハウを持っていると言われています。
この調整が充分でない楽器を掴むと後で調整することはできません。
(手持ちの楽器にそういうものがあります。)
シルキーは楽器自体の音程が問題になることはないとよく言われていますが、実際、全く問題ありませんでした。

とはいえ、まだ長時間の演奏に使用していないので、何とも言えませんが、かなり良い印象です。
少し使い込んでみてどうなるか?
当分週末が楽しみです。

今年も地元で演奏会をさせていただきます。
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第10回 安田さんの小さな演奏会&クリスマス会
日時   :2013年12月22日(日)13:00会場 14:00開演
場所   :千鳥北区公民館 (〒811-3113 福岡県古賀市千鳥4丁目1-3)
入場無料
お問合せ :ciaonini@goo.jp
     (メールでお問合せ頂ければ地図等をお送りすることも可能です。)
演奏予定曲:夜空のトランペット、夕焼けのトランペット、スターダスト他
出演   :安田実男(トランペット 歌)
*ちょっとした飲み物(ジュース、コーヒー、アルコール類、)おつまみ、お菓子等を
 準備させていただきます。ご自由にお楽しみください。(持ち込み、差し入れ大歓迎!)
*駐車場は有りますが、くれぐれも飲酒運転厳禁でお願いします。

※他の地域にお住まいの方もどうぞお気軽においでください。
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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (MASAMI)
2013-12-04 23:31:17
シルキー購入、おめでとうございます。
私もシルキーがラッカーの楽器をだした事にビックリして、吹いてみたいな…なんて思っていました。
次回お会いする時には聴けるのでしょうか?
楽しみにしています。
12月22日なら・・ (J.Yasuda)
2013-12-05 13:21:08
MASAMI様

こんにちは

>次回お会いする時には聴けるのでしょうか?

もし、12月22日の演奏会で福岡においでいただけるのでしたら、聴けますし、吹けますよ。

またお会いできますことを楽しみにしています。

Unknown (MASAM)
2013-12-07 23:27:23
残念ながら仕事です。
それに福岡は遠いなあ…。
シルキー、どんな感じですか?
今までのBシリーズとは違うんでしょうね。
シルキー (J.Yasuda)
2013-12-08 00:40:07
MASAMI様

こんばんは、こんばんは、本日Nickさんから
「どえらいもの」が届きました。
心ばかりのお返しを先ほどメールで送りましたので見てみて下さい。

シルキーは、今日5時間ほど吹いてみました。
Bシリーズに比べると倍音が多めで柔らかい印象ですが、息の通りが良く、あまり唇を意識しなくても、息のスピードだけで高音まで一気に駆け上がれるという印象です。

唇が疲れてもそれなりに鳴ってくれるので、吹くのはかなり楽です。
僕は基本的に、軽い楽器が好きなので好みに合うようです。




ミュージカン・・・セレステェ~ (トランペットbar)
2013-12-09 20:38:59
はぁ~やばい。。。
まさに・・ (J.Yasuda)
2013-12-12 20:33:22
トランペットbar様

musica celeste・・
天国の音楽、至極の音楽・・・まさにそのとおり
涙が止まりません。

本当に「どえらいもの」・・です。
NINI is forever! (Nick)
2013-12-13 23:26:18
Yasudaさんの吹くトランペットの音色が各地のニニ・ファンの心の琴線に共鳴し、
その共振がどんどん増幅しているのを実感します。
もっともっと過去のニニ・ファンだった人の心にYasudaさんの奏でるニニ・サウンドが届いて覚醒していきますように。
ニニ・ロッソは私たちの中に永遠に存在し続けます。
おっと、ニニのクリスマスソングがどこからか聞こえてくる季節になりましたよ!

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