投信メモ

調べたことをメモしてます
・『AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(愛称:日本AI(あい))』03314172:JP

ティーブレイク:日経新聞が「AI日本株式オープン」に見せた“忖度”!?

2018-03-01 | 投信メモ:AI日本株式オープン

 

AI日本株式オープン(絶対収益追求型)のパフォーマンスについて、先日、3つの視点から見てみました。

その中の「AIファンド内での比較評価」では、日本経済新聞の記事を引用し、当ファンドが低評価であったことを確認しました。

  ☞ パフォーマンス評価:AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(愛称:日本AI(あい))

 

 

 

実は、引用した日経記事には、別のバージョンがあります。先日のブログ記事で引用したのは、日経電子版の方に掲載されたものです。

そして、引用しなかったもう一方の記事は、翌日の『日経新聞・朝刊』に掲載された記事です。

 

 

 

この2つの“同じ記事”を全体的に見比べてみると、朝刊に掲載される段階で、ある部分の表現が“校正”されていることがわかります。

以下のような違いがあったのですが、気づかれたでしょうか?

  • [日経電子版] 成績が伸びなかった投信も多い。「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」は上昇率が1%台だった
  • [日経朝刊版] 成績が伸びなかった投信も多い。「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」は上昇率が2%程度にとどまった

 

「1%台」と「2%程度」では受ける印象が違いますね。

朝刊に載せる段階で、チェックした人が、なぜこのように、わざわざ表現を変更させたのか、理由は分かりませんが、

このファンド、もしくはAIファンドそのものに好意的であったからかもしれません。

 

 

その意味で言うと、私は、現段階では、AI日本株式オープン(絶対収益追求型)に対しては、

パフォーマンスがさえないことから、批判的な目線でみていますので、

私の記事の表現も同様にバイアスがかかっているかもしれません。

 

 

 

また、金融商品を商品化させる人、金融商品を販売する人の立場に立てば、

やはり、同様に、商品化に向けた検証資料や販売資料・運用報告書などにも、一定のバイアスが存在すると思います。

 

 

実は、このようなバイアスの存在を知っていると、資料を読むときに役立つことが多いように思います。

特に、金融商品の説明資料は、“良いものである”と認識させようとする非常に強いバイアスがあります

(優良誤認をもたらすような宣伝広告ですら、黙認されているのが現状のように思います)。

 

 

そのため、変な言い方ですが、金融商品の利点が本物であれば、こちらが頼まなくても、

納得・理解できるよう、ポイントを抑えた説得力ある明瞭な説明をしてくれますし、知りたい情報はきちんと出してくれます。

逆に、偽物であれば、説明にはどこか不自然さ・ぎこちなさが出てきます。

 

 

ですから、説明を受けるときは、まず、本当に優れた金融商品が提案されたと想定して、

自分ならそれに対してどんな資料を作るだろうと想像し、自分の頭の中に「完璧な説明資料」を用意してみてください。

そして、その「理想の説明資料」と「実際の説明資料」とを見比べながら読んでみてください。

 

すると、

 「有効性を明確に示せるのに、なぜこの検証結果がないのだろう?」

 「なぜ、この辺はちょっと言葉を濁しているのだろう?」

 「なぜ、一部はデータの掲載を省いているのだろう?」

 「なぜ、こんな注記があるのだろう?」

 「なぜ、わざわざこんな言い回しをしてるのだろう?」

 「なぜ、この部分の説明は端折ったり、ちょっとしか触れていないんだろう?」

 「小難しいことばかり書いてあるけれど、イメージばかりで、それが最終的なパフォーマンスにどう役立つのか、なぜ、具体例を列挙できないんだろう?」

など引っかかるところが出てきますし、逆に、そういった点に気付きやすくなります。

 

大抵、そういった部分には、パっとみでは見落としがちな細かそうな点でも、説明資料の作り手にとって「不都合な真実」が隠れていることが多いように思います。

 

 

 

具体例


AI日本株式オープン(絶対収益追求型)関連の記事等の一覧

2018-03-01 | 投信メモ:AI日本株式オープン

 

AI日本株式オープン(絶対収益追求型)について記載のあった記事の一覧、及び、その記事の一部を引用し、網羅的に並べてみました。

こうすることで、これらの記述を一気に見比べて読むことが出来ると思います。また、こうしなければ、このファンドへの疑問点を浮かび上がらせることは出来ないのではないかと思います。

次回以降は、読了後に、漠然とではありますが確かに頭の中に浮かび上がってきた疑問点について、1つ1つ整理し明記していくことで、

なぜ、実運用において、このファンドのパフォーマンスが低迷したのか、その原因を探っていきたいと思います。

  cf. パフォーマンス評価:AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(愛称:日本AI(あい))

 

 

日経新聞

  • 三菱UFJ信託、AIが運用する投信 16年度内にも[2016.05.08]
    • 三菱UFJ信託銀行は人工知能(AI)が自動で運用するファンドを、このほど国内で初めて組成した。
      AIを巡っては運用方針の助言などで活用する例があるが、自動で運用するファンドは国内で初の取り組みという。
      脳科学の研究成果を導入したAIが毎日200弱の指標をチェックし、その日の運用を決める。
      このAIを使ったシミュレーションでは2008~15年度のすべての年で利益を確保できた。年率平均リターンは9%だった。
      三菱UFJ信託銀によると国内で米金融危機の08年度にプラスの運用成績を上げたファンドはない。
  • 世界の金融市場、運用に人工知能台頭 膨大なデータ分析に強み[2016.05.09]
    • 世界の金融市場でコンピューターを活用した運用が活発になっている。
      なかでもAIファンドは運用成績が堅調なものが目立つ。AIを使った米ヘッジファンド「ツーシグマ」は、年初から8%近いプラスの運用成績を上げている。
      日本でも三菱UFJ信託銀行がこのほどAIを使って運用するファンドを立ち上げた。
  • AI投資、人に勝つ日 深化する学び、市場の未来図一変も[2016.6.14]
    • ディープラーニングを備えたAIは自ら推論し、学習する。
      効果は顕著で、三菱UFJ信託銀行が開発した投資用AIのシミュレーションでは、学習機能の有無で収益の差が4割以上開いた。

  • 米大統領選、1000分の1秒争う 膨張アルゴリズム取引[2016.11.13]
    • 市場を席巻するアルゴリズム取引だが、まだ万能とはいえない。
      過去のデータからつくられたプログラムに沿って自動で売買してしまうため、経験則が通用しない場合、判断を誤りやすいという。
      こうした弱点を克服すべく、金融機関が力を注ぐのが投資用の人工知能(AI)の開発だ。ディープラーニング(深層学習)という先端技術を活用し、リアルタイムでデータを更新し、柔軟に投資判断を変化させていく。

      三菱UFJ信託銀行は今春、AIが自動で売買するファンドを試験的に立ち上げた。投資先は高配当の日本株で、株価指数先物を売り建てて株価の下落リスクを抑え、配当収入を狙うのが基本戦略。ただ、相場の上昇局面では株高の恩恵を受けにくい。そこでAIが経済指標など大量のデータを分析し、翌日の株価の騰落を予想。株高との予測が出れば、売っていた先物を買い戻して運用リスクを高める。
      2008~15年度の8年間で同ファンドを運用したとシミュレーションすると、リーマン・ショックがあった08年度も運用益を確保でき、年率平均リターンは9%だったという。
  • 投信、AIが運用 三菱UFJ系など[2016.12.19]
    • 人工知能(AI)が運用する投資信託が相次ぎ登場する。三菱UFJ国際投信は19日にAIが銘柄を選ぶ投信の運用を始め、独立系のアストマックス投信投資顧問は個人向けに販売する。
      三菱UFJ国際投信は三菱UFJ信託銀行が開発したAIを使う。分析を繰り返して精度を高めるディープラーニング(深層学習)の機能を持つ。膨大なデータから株価の予想に役立つデータを分析し、決算発表後に値上がりしそうな銘柄を探したり、過去の値動きから売買のタイミングを判断したりする。
      2009~16年前半のデータで試算した平均利回りは7.1%で、東証株価指数(TOPIX)で運用した場合の利回りとほぼ並んだ。
  • 芽吹き始めたAI相場 「感情なき投資」個人惑わす[2017.02.01]
    • 日本の為替政策への批判などトランプ米大統領の発言に揺れ動く株式市場が、人工知能(AI)運用の活躍機会をつくっている。
      「AIのプログラムが働いた」。1日の取引開始直後に2.3%安となったトヨタ自動車株に、AIによる自動運用の存在を意識した市場関係者は多い。
      AI運用は広がる気配だ。
      野村証券は1月18日にAIでAI関連銘柄を選び、それらで構成する「野村AIビジネス70」の公表を始めた。
      三菱UFJ国際投信もAIが運用に関わる投資信託を設定した。
  • AI運用の投信、ゴールドマンが日本参入[2017.02.04]
    • 米系運用会社、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは24日に人工知能(AI)が運用する公募投資信託を設定する。
      同じAIが運用する投信はこれまで好成績を収めているという。騰落率(米ドルベース)は過去1年で5.8%、3年で28.1%だった。
      AIを投資判断に活用する投信は、三菱UFJ国際投信など国内運用会社も相次ぎ設定している。
  • きゅうり等級判別、移住支援も…AI活用急拡大[2017.03.08]
    • 投資ファンドが使うシステムでも応用が始まっている。三菱UFJ信託銀行が2016年3月から試験導入。株式市場の上昇局面をAIが見極めてアラートを出す。
      株価の値動きのほかに、投資家の心理指数や有効求人倍率といった株式市場に影響を与えそうなデータを使う。
      学習精度は運用を重ねることで向上していく。シミュレーションでは6年間で運用成績に約40%の差が出たという。
  • AI開発にも倫理を、実現するか「人道知能」[2017.3.31]
    • 三菱UFJ国際投信はAIの判断を仰ぐ投資信託「AI日本株式オープン」を運用している。証券会社が2月1日から店頭やインターネットで販売し、3月末の資産総額は107億円となった。
      代田秀雄取締役は販売が順調な理由について「ファンドマネージャーの感覚ではなく、客観的な基準で運用してほしいという個人投資家はけっこういる」と話す。

      売買する銘柄やタイミングを助言しているのは三菱UFJ信託銀行だ。運用20年を超すベテラン、岡本訓幸チーフファンドマネージャーがAIと二人三脚でアドバイスする。
      ただ、重要なことは、AIがすべて決めているわけではない点だ。代田氏は「相場の大きな変わり目をみるのは人間の役割」と強調している。大局の判断が人間に残された仕事だという。
      岡本氏は2008年の米金融危機に代表されるような大きな変化が起きないかをみている。全体を見通すひとつのツールとして、株価指数取引のデータをもとにしたチャート分析を使う。
      AIは自ら目的を持てず、指示されたことしかしない。

      運用の詳細をみると、集めた資金のうち最大24%までは、AIが何を助言しようとも、人間が動かせる設計になっている。AIとの分業上、人間が受け持つ仕事の価値を示している。
      実は三菱UFJフィナンシャル・グループは、人間がまったく関与しないAI投信の開発を考えている。「コストが下がるから、できるのならそうしたい」と代田氏。
  • 「市場が気付かぬ有望株発掘」 AI投信の運用力は[2017.04.02]
    • 三菱UFJ国際投信が2月1日に設定したAI投信「AI日本株式オープン」は市場動向に左右されずに収益獲得を目指す「絶対収益型」の戦略だ。
      為替や金利など約300種のデータを分析して明日の相場が上がるか下がるかという“未来”まで予測する。AIは三菱UFJ信託銀行などが開発した。

      昨年3月からテスト運用を続ける中で、本領を発揮したのが米大統領選の波乱相場だ。
      昨年11月8日に日経平均株価は1000円近く下落したが、その前日にAIは先物の売りを推奨するシグナルを出していた。投資家の心理(センチメント)を示す指標を読み取って警告を発したのだ。その翌日には「マクロ経済指標に対して株式は売られすぎだ」とのシグナルを株価が上昇を始める直前に発し、先物の買い戻しに動いて相場上昇にうまく乗れた。

      概要では「すご腕」のように聞こえる。そのAI投信の実力はどれほどのものか。
      シンプレクスを除いた各投信の設定日から3月24日までの基準価格を見ると、ほぼ横ばいの水準にとどまる。同じ日数で比較可能な2月末比ではゼロ~マイナス1%となっており、同時期に1%弱上昇した日経平均株価などと比べてさえない状況だ。AI投信が優れている、とは現状では言い切れない。
      ただ、AIは機械学習を繰り返して賢くなる。
      三菱UFJ信託銀の08~15年度までのシミュレーションでもすべての年度でプラスリターンを確保している。

      人工知能(AI)で運用する投信に投資マネーが急速に流入している。
      三菱UFJ国際の投信も2月は資金流入額30位に入った。20~70歳代と購入している投資家の年齢層が幅広いとみられる。
  • AI投信、手堅く急成長 残高4000億円 半年で2.9倍[2017.08.24]
    • 人工知能(AI)が運用する投資信託に資金が流入している。膨大なデータを分析してリスクを分散するAIは運用成績が安定するため、人気を集めている。
      日興リサーチセンターによると、AIで運用する公募投信は現在11本。

      三菱UFJ国際投信の日本株ファンドはAIが翌日の相場を予測する機能を備える。決算などあらゆるデータを読み込んで翌日に相場全体が下がると判断した場合、株価指数先物への売りの比率を高める。
  • AIが投信・外貨で活躍 定石以外に、レア情報も分析 - 人の想像力が及ばない情報も処理[2017.08.27]
    • 「人と違って感情にとらわれず、冷静に利益を追求してくれそう」。東京都に住む自営業の男性(39)は今年に入り、三菱UFJ国際投信(東京・千代田)のファンド「AI日本株式オープン」を500万円分購入した。男性はこれまでに外債の購入など5年ほどの投資経験があるが、AIを運用に活用した投信を買うのは初めてだった。実際に買ってみると「株価が下がってもぶれ幅が少ない」。こう満足げに話す。
  • NIKKEI STYLE:AIで運用する投信が魅力的 飛び付いてもいい?(日経マネー2017年11月号の記事を再構成)[2017.10.13]
    • 同投信(AI日本株式オープン(絶対収益追求型))は実績が短く、実力を判断するには尚早ですが、設定来ほぼ横ばいで推移していることに鑑みると、今のところAIの銘柄選びが十分な効果を発揮しているとは言い難い状況です。
  • 投信実力点検(4)AI運用、じわり始動 上昇率にはばらつき 【電子版に掲載された記事の方】[2017.12.15]
    • 人工知能(AI)を運用に導入した投資信託が相次ぎ登場している。膨大な情報を瞬時に読み込み、AIが投資するかを判断する。
      ただ昨年末から今年11月末までの運用成績をみると、日経平均株価の上昇率(約19%)を下回るものもあった。
      成績が伸びなかった投信も多い。「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」は上昇率が1%台だった

  • 投信実力点検(4)AI運用じわり始動 上昇率にはばらつき 【朝刊に掲載された記事の方】[2017.12.16]
    • 人工知能(AI)を運用に導入した投資信託が相次ぎ登場している。膨大な情報を瞬時に読み込み、AIが投資するかを判断する。
      ただ昨年末から今年11月末までの運用成績をみると、日経平均株価の上昇率(約19%)を下回るものもあった。
      成績が伸びなかった投信も多い。「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」は上昇率が2%程度にとどまった
  • 為替・株予測AIに挑戦状(10周年記念特集):日経ヴェリタス2018年3月18日号[2018.3.18]
    • AIを活用した投資信託(ファンド)は2月の波乱相場でどう動いたのか。
      主なAIファンドの運用成績を調べたところ、基準価格(分配金再投資ベース)は総じて下落したものの、日経平均株価(マイナス4.5%)やダウ工業株30種平均(同4.3%)といった市場平均を上回る成績を出したファンドが目立った。
    • 下落率が1.5%と小さかったのは三菱UFJ国際投信の「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」。
      AIのデータ分析をもとに銘柄の買い(ロング)と東証株価指数(TOPIX)先物の売り(ショート)を組み合わせ、相場全体が下落する局面でも一定の利益を確保することを目指すファンドだ。2月上旬、米国株の予想変動率であるVIX指数や米長期金利の上昇を受けて、AIが株価下落を予測するシグナルを多く発したため、先物の売り比率を高めて現物株の買いを減らした。その結果、基準価格の大きな下落を免れることができたという。
    • ただ、どの期間で見るかでファンドの評価は異なる。17年9月末と18年2月末で比べるとAI日本株式オープンの基準価格は小幅なマイナスだが、その他のファンドは3~9%のプラスを確保している。

  • AIも手を焼く日本株 経験則通じず成績低迷[2018.8.30]
    • 「AI日本株式オープン」は・・設定来の運用成績はマイナス3%だ。
    • MTECは「日本一優秀なクオンツ部隊」(関係者)と呼ばれる。そんな精鋭たちが開発したAIでさえ、このマーケットでは苦労しているというわけだ。

 

WBS

  • 個人向け販売開始 AIが運用する投資信託
    • 大手金融機関として初めてAI=人工知能が資金を運用する投資信託の個人向け販売が始まりました。
      三菱UFJ信託銀行は今日からAIが資金を運用する投資信託の販売を始めました。AIは様々な経済指標やニュースなどの情報を分析することで、現物株や先物の売買を自ら判断します。試験運用では去年6月のイギリスのEU離脱決定の直後には損失を出したものの、11月のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が優勢となり、株価が急落した局面では損失を回避するなど、自ら学習するのも大きな特徴です。
      三菱UFJ信託銀行では、AIは人間に比べてリスクを回避する能力が高く、長い目で見ると安定した収益を生み出せるとしています。

 

モーニングサテライト

  • 三菱UFJ信託銀行 AI運用の投資信託販売スタート[2017.02.02]
    • 三菱UFJ信託銀行は、きのうからAI=人工知能が資金を運用する投資信託の販売を始めました。大手金融機関としては初めてです。AIは様々な経済指標やニュースなどの情報を分析することで現物株や先物の売買を自ら判断します。三菱UFJ信託銀行では、AIは人間に比べてリスクを回避する能力が高く、長い目で見ると安定した収益を生み出せるとしています。

 

 

日経コンピュータ

  • ディープラーニングで資産運用、三菱UFJ信託が新たな金融商品[2017.02.06]
    • 三菱UFJ信託銀行では、2016年3月から2017年1月までの10カ月間にわたって、深層学習を使った投資ファンドを試験運用してきた。検証の結果、人間の判断に深層学習を使った判定を加えることで、人間よりも投資成績が良い結果が得られた。

      投資ファンドでは、深層学習が判定した結果を、人間の運営担当者にアラートで通知。染谷次長は「最終的な判断は人間の担当者に委ねている。AIの予測モデルに完全に任せるわけではない」と説明する。2008年のリーマン・ショックなど、「予測しやすい傾向を大きく外れた」(染谷次長)大きな変動を予測するのはAIを使っても難しい。
      2016年12月には法人向けに提供開始しており、既に100億円以上の受託残高を達成している。

 

 日経ビジネスオンライン

  • 株式相場騰落「的中率9割」 AI予測の実力 「決定木分析」で見える化、「文書点数化」で予断を排除[2016.08.22]
    • 三菱UFJ信託銀行では翌日のTOPIX(東証株価指数)の騰落を当てるAIを開発。
      今年3月から自己資金数億円を投じたパイロットファンドでこの機能を活用中だ。
      ファンドの投資対象は50銘柄強の高配当株で、AIがその日の相場下落を予想した場合は、先物を使ったヘッジ取引を増やす。
      AIに2008~15年までの過去データで投資シミュレーションを試みたところ、全ての年で投資収益はプラスだった。
      同社の岡本訓幸資産運用部課長は「AIに任せるのは局面の判断のみ。銘柄選択には従来通り人間のアナリストも介在するので、運用コストが劇的に下がることはない」と説明する。AIによる資産運用が導入されるとファンドマネジャーやアナリストが不要になるのではとささやかれているが、そうした事態は当面起こりそうにもない。

 

Yahoo!マーケティングソリューション

  • マイナス金利時代にAIがもたらす価値~三菱UFJ信託銀行の挑戦[前編[2017.10.10]
    • 2008年から2015年度までの実際の市場データをもとに、このファンドのアルゴリズムを適用してシミュレーションを行ったところ、平均利回り7.4%という成績をたたき出したという。
      「市場全体が右肩上がりに成長している状況だと、AIファンドのリターンは物足りなく思われるかもしれません。しかしこの商品は、リーマンショックのようなマイナス局面でも収益を確保できる可能性があるのです。」(岡本氏)
  • 資産運用はAIと人間の共存が不可欠~三菱UFJ信託銀行の挑戦[後編[2017.10.11]
    • 「まず、現時点においてAIが行っているのは、どの銘柄をどれだけ買うべきか、先物をどれだけヘッジすべきかを、提示するところまでです。実際の売買等は、人間がやっています。思わぬエラーやミスを回避するためにも全自動ではありません。ただ、AIが出した判断に、人間の判断を加えることはしていません」(岡本氏)
      岡本氏によれば、AIが出した判断に人間の判断を加えないことが、AI運用で成果を出すためのポイントだという。
      人間では目を通しきれない膨大な量のデータから導き出した結果なので、仮に人間が見て首をかしげるような内容だったとしても、信じるべきというわけだ。そもそも、人間とは異なる運用判断ができるからこそ、ファンドとしての存在意義があるし、人間が運用するファンドに対するリスクヘッジにもなる。

      「AIは、人間では気づかないささいな変化を捉えることも得意です。一例を挙げると、ブレグジット(英国のEU離脱)の際、AIの運用はあまりうまくいきませんでした。ただ、その経験を踏まえて、米国大統領選でトランプ大統領が勝った当日、日本の市場は下落しましたが、AIは前日に『すべてヘッジせよ』というシグナルを出していました。おそらく、市場心理のデータのなかにフルヘッジすべき要因が潜んでいたのでしょう。人間だとなかなか見つけられない、ちょっとした変化をAIは読み取れていたのだと思います」(岡本氏)
    • データ分析という領域では、AIは人間以上の力を発揮できる。
      ただし、今のところは、分析にあたってどの範囲までのデータを使わせるかは、人間の力が必要だという。市場への影響度を考えずに手当たり次第にデータ取得してAIに分析させようとすると、むしろ精度は落ちてしまう。将来的には世の中のあらゆるデータを投入しても正しく分析できるようになるかもしれないが、現在のAIの性能では不可能だ。
      そこを勘違いして「とりあえず全データを分析させよう」とすると、思うように成果がでないため、AI活用時には注意すべきだと岡本氏は指摘する。

 

 Yahoo!ニュース

  • 「AIファンド」は、人間のトレーダーを駆逐するのか[2017.09.07]
    • 「朝、出社してくると、今日売買すべき銘柄と株数がパソコンに表示されている。いま『日本AI』の運用担当者の仕事はAIが出してきた売買の指示を確認し実行すること。AIの判断に基づくAIが主役の運用です」
      三菱UFJ信託銀行資産運用部の岡本訓幸チーフファンドマネージャーはそう笑う。

      日本AIは2017年3月末時点ではプラスの実績。岡本氏は、「まだまだこれからです」と期待を隠さない。
      「AIですから、学習させていくことで、より予測精度は上がっていくと思います」

 

 東洋経済ビジネス

 

J-MONEY

  • AIを投資判断や株価予想に活用 技術との関わりでは人の判断が重要に
    • 三菱UFJ信託銀行は2016年3月、AIを活用したファンドを組成した。
      同社が実際にテスト運用をするパイロットファンドは、変化の激しい2016年の相場環境のなかでどのような成績を残したのか。
      岡本氏は、「11月8日の米国大統領選挙を例に挙げれば、トランプ氏の当選確定直後、日経平均株価は一日で1000円近くの下げ幅を記録した。当選が確定する前日、AIはフルヘッジのシグナルを出していたことから、株価急落の衝撃は吸収できた。翌日以降、株価は国内投資家の予想に反して大きく上昇したが、AIは株価が上昇を始める直前に先物を買い戻すべきとのシグナルを出し、トランプ相場による株価上昇局面に追随できた」と語る。
      2008年4月から2016年3月の間に行われた同ファンドのシミュレーションでは、年率平均リターンが7.4%、標準偏差4.0%だった。同期間中のTOPIX(東証株価指数)では、年率平均3.4%、標準偏差20.3%であった。
      すでに2016年12月19日に三菱UFJ国際投信にて私募投信を設定済み、2017年2月には公募投信も設定予定とのことだ。
    • 先物のヘッジ操作では、 AI技術の一つであるディープラーニングを用いて、短期的な相場を予測する。また、フラクタル分析と呼ばれるパターン認識技術を採用することで相場の大きな転換点を捉えるという。

 

 

ロイター

  • 焦点:広がるAIファンド、「トランプ相場」では悲喜こもごも
    • 今年3月末、三菱UFJ信託銀行が立ち上げたAIファンドは、高配当の現物株を保有する一方、AIモデルでヘッジ比率を算出し、配当利回り以上の安定的なパフォーマンスを目指している。
      今回の米大統領選に向けては、AIモデルが前日にフルヘッジのシグナルを出し、「米大統領選当日の日本株の急落による損失は回避できた」と岡本訓幸チーフファンドマネージャーはいう。
      もっとも同ファンドでは月の約半分でフルヘッジしているといい、米大統領選でのトランプ氏勝利を予見してヘッジ比率を高めたわけではない。
      加えて「事後的には解釈できることもあるが、なぜAIモデルがフルヘッジの指示を出したのか正確に把握することは難しい」(岡本氏)と述べる。

      AIファンドがその実力を発揮するのは、長期のパフォーマンスや安定した相場においてだ。
      三菱UFJ信託のAIファンドでも2008年─15年までの全年度でプラスとなり、年度別の平均リターンは8.4%だ。

 

 

 

MUFG Innovation Hub

  • CEATEC開催 MUFGが初出展、AIを活用したサービスを展示[2016.10.18]
    • 三菱UFJ信託銀行は、運用面でAIをフル活用したファンドを紹介。
      投資信託の運用に際しAIが銘柄選定の支援を行うという。200以上の指標を用いて株価との相関性を分析し、安定的なプラス収益の実現を目指す。過去データのバックテストを行ったところ、良好な結果を示しているという。機関投資家をはじめ、個人投資家への販売も行っていく。
  • 三菱UFJ信託銀行が運用する、人工知能を活用した投資信託とは[2017.2.24]
    • 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の、AIによる資産運用の現場を追いかけてみよう。
      「次世代の資産運用」
      運用を開始するAI投信とは、一体どのようなファンドなのか。
      岡本訓幸氏の解説によると、AIを活用するファンドは「現物株ロングポジションと先物のショートポジションを組み合わせた安定的な収益を目指すもので、自然言語処理や、AIの機械学習・ディープラーニングを組み合わせて、国内株式の運用に活かしている」という。
      シミュレーションの結果では、トータルではTOPIXの値動きを大きく上回る結果となった。

      2008年4月から2016年3月を想定して行ったシミュレーションでは、年平均7.4%の運用成績を叩き出したという。
      シミュレーションではすべての年度でプラスを記録。TOPIXの上昇局面ではTOPIXを下回る試算となったものの、トータルでは年平均3.4%であったTOPIXの値動きを大きく上回った。AIは人間よりもデータ処理能力に優れており、その能力の一端を示したと言えそうだ。
      実際の売買は、AIが大量のデータから得た知見に基づき算出する取引情報を人間の目でチェックし、実施する。
      アルゴリズム取引のように、システムやプログラムに取引を任せきりにするのではなく、AIには最も得意とするデータ解析の部分を担当させたということだ。

      ほかにも、フラクタル解析という手法で株価の値動きを分析し、値動きの転換点を探る方法も組み入れているという。

 

 

三菱UFJ信託銀行

  • 三菱UFJ信託資産運用情報 2016年6月号 『新潮流で広がるクオンツ運用のフロンティア:第2章 ビッグデータとAI』
    https://www.tr.mufg.jp/houjin/jutaku/pdf/u201606_1.pdf


  • 信託銀行のおけるFineTechとは
    • 三菱UFJ信託銀行は進化する「テクノロジー」と「信託機能」を活用して、社会的課題やステークホルダーの課題を解決する取組を実施しています。
      CASE1:ビッグデータとAI技術を組み合わせた「次世代の資産運用」
      最新投資理論を駆使して取り組んでおり、AIを活用した資産運用にも注力しています。
      そのうちの一つが、テキストマイニングを駆使した投資手法。経済ニュースや決算短信、有価証券報告書などのテキスト情報をAIで抽出、分析することで銘柄を複合的に評価し、より信頼度の高い運用を可能にしています。

 

 時事通信

  • AI、資産運用で活用=事務処理も―三菱UFJ信託社長(時事通信)[2017.01.13](リンク切れ)
    • 三菱UFJ信託銀行の池谷幹男社長はインタビューに応じ、人工知能(AI)を使って投資判断をして運用する投資信託について「なかなかのパフォーマンスだ。資産運用分野で先頭を走りたい」と強調した
    • 関連リンク:NewsPicks

 

カブドットコム証券

 

 SBI証券

 

 NHK

  • 金融機関 資金の運用や営業にAIの活用広がる (リンク切れ)
    • 三菱UFJ信託銀行は、顧客から預かった資金をどの企業の株式に投資するかを、AIが判断するという投資信託を開発し、今月から販売を始めました。
      この信託銀行が、みずから開発したAIが、膨大な数の経済指標やニュースと過去の株価の値動きの関係などを分析して、投資する株式の銘柄を決めるということです。

 

テレビ朝日

  • AIで株価予想「利益出るように」…初の個人向け投信
    • AI(人工知能)が翌日の株価を予想して、利益が出るように取引する投資信託が1日から一般向けに販売されます。
      三菱UFJ信託が1日に発売した「AIファンド」は、配当の高い個別銘柄を組み込んだ投資信託です。GDP(国内総生産)など約300種類の経済指標と株価の動きをAIに繰り返し覚えさせることで、翌日の株価が上がるかどうかを自動で判断し、利益が出るような取引を行います。
      個人向けの投資信託で、AIによる株価予測を駆使した商品が出るのは初めてです。

 

毎日新聞

  • 「AI」次々 膨大な資料分析・株価予測 「人の気づかぬ事発見」開発加速
    • 人工知能(AI)を運用に活用する投資信託の設定が、国内で始まっている。人間では読み切れない量の資料を分析したり、過去のデータから人間が気づかなかった値動きのパターンを見つけだしたりして、運用に生かす点などが特徴。
      三菱UFJ国際投信も「AI日本株式オープン」を今月1日に設定した。AIが、経済ニュースから個別銘柄の株価上昇・下落を予測したり、為替や各種指標などから翌日の株価の方向性を予測したりして自動的に投資を行う。

 

TBS

 

読売新聞・広告

 

 

東芝デジタルソリューションズ『コラム:[第14回] 2017年、AIはビジネス現場への実戦投入フェーズへ 銀行も本格導入が待ったなしの状況に![2017.2.28]

  • 三菱UFJ信託銀行は、2016年12月からディープラーニングの技術を用いた投資ファンド「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(日本AI)」の法人向け提供を開始。さらに2017年2月からは個人投資家向けの提供もスタートさせた。
    同行は以前からAIを用いた投資ファンドに積極的に取り組んでおり、シミュレーションや試験運用の結果、人間の担当者だけで運用した場合よりも投資成績が良い結果が得られているという。
    同行の持つすべてのデータをニューラルネットの入力データとして使用しており、それらのデータによってどのように株価が変動するのかを自己学習させ、どのデータを重視するのかなどについて判定精度を高めていく。このサービスでは完全にAIによる運用が行われるわけではなく、最終的な判断は人間の担当者が下すという形になっており、現時点でのAIファンドのスタンダードな形と言えそうだ。

 

 週刊エコノミスト『特集:AIで増えるお金と仕事 2017年6月27日号

  • 三菱UFJ国際投信が2月に設定した「AI日本株式オープン」は、AIを使って、これまで日本市場で難しかった「絶対リターン」を追求する点が特徴だ。1990年のバブル崩壊以降、日本の株式市場はさえない展開が続き、従来の運用手法ではプラスの投資収益を得るのはなかなか難しかった。そこでAIを使い、人間では今まで気付くことができなかったデータを集めて分析することで、低迷する市場でもプラスのリターンを得ようと試みている。
  • 英国の欧州連合(EU)離脱や米トランプ大統領の当選などのイベントの際もAIが過去のデータを基に学習し、売りか買いか判断し、それを基に株価指数先物を売買して利益をあげる。AIには深層学習機能が備わり、自ら学習して今の運用手法が適切かどうかを考え、必要な場合は新たな運用手法を生み出すという。

 

 

 

特許情報プラットフォーム

  •  「人工知能を用いたファンド運用システム(特開2018-025851)」
    • 人工知能モデルを用いて金融取引を行うものであるが、人工知能だけでは十分に市場の動向を解析して機動的に資産を運用することができなかった。
      そこで、本発明は、複数の異なるモデルを用いて市場の動向を解析して資産運用が可能なファンド運用システムの提供を目的とする。
  • 審査書類情報:添付書類「人工知能(AI)を活用した絶対収益追求ファンド(ディスカッション資料)」2016.02.10
    • 2008~2015年度まで全ての年度でプラスのリターンを獲得(※2015年度は上期のみ(2015/04-09))

 

 

販売資料