語録:AI日本株式オープン(絶対収益追求型)
今週の「AI日本株式オープン、この一言」は
「AIですから、学習させていくことで、より予測精度は上がっていくと思います」
です。
これは、2017年9月7日「Yahoo!ニュース:「AIファンド」は、人間のトレーダーを駆逐するのか」からの一節です。
日本AIは2017年3月末時点ではプラスの実績。岡本氏は、「まだまだこれからです」と期待を隠さない。
「AIですから、学習させていくことで、より予測精度は上がっていくと思います」
しかしながら、囲碁のように対戦をこなしていくことでプロ棋士のように強くなるのとは異なり、
現実の株式市場の予測は、あたかも、一部の碁石が突然「白」から「黒」に変わったり、白でも黒でもない黄色の石が登場したりするような世界です。
過去に通用していた経験則・解釈が変質することは、しばしば起こります。
それっぽいデータを用意して、分析ツールを回せば、意味のある答えが出て来るほど簡単ではありません。ましてや、それっぽい結果を得るために、分析期間などを恣意的に選択するなど愚行以外の何物でもありません。
「彼らなら、“AIですから、ロト7の過去の当たり番号を学習させていくことで、見事に予測できるようになりますよ” と本気で言いそうだ。」
あたかも、ロト7の当たり番号を予測するという行為が、そもそも、どういうものなのか、理解すらもしていないかのように、
「最先端の高度なAI」を活用すれば、それで“問題”が解決すると思えてしまえたことの愚かさ(ただの詭弁)を象徴するセリフであったと思います。
週間パフォーマンス
今週のパフォーマンスは、前週末比▲0.71%とマイナスとなりました。なお、今週12日(水)には再び過去最安値を更新しています。
図の出所:三菱UFJ銀行 https://mufg.qhit.net/mufg/qsearch.exe?F=chart&KEY1=03314172
また、インデックス投資(日経225ETF:25% + 現金:75%)は▲0.34%のマイナスでした。
そのため、リスクを抑制したインデックス投資の場合と比べて、▲0.37%とアンダーパフォームしました。
この結果、設定来のパフォーマンスは以下のようになりました:
- AI日本株式オープン:▲8.52%(購入時手数料:2.16%)
- インデックス投資(日経225ETF:25% + 現金:75%):+3.99% (購入時手数料:0.0%)
- 超過リターン:▲12.51%のアンダーパフォーム
※ 購入時手数料は、設定時にカブドットコム証券で一括購入したと想定
※ インデックス投資(日経225ETF:25% + 現金:75%)とは、例えば、設定日にAI日本株式に500万円投資している場合、日経225ETFに125万円投資して残りの375万円は現金のまま保有することに対応したもの。リバランスはなし。
累和日次リターン(日次リターンを単純に加算したもの) と ヒストリカル・ボラティリティ(日次、年率換算)の推移
参考資料
三菱UFJ国際投信:『AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(愛称:日本AI(あい))』
https://www.am.mufg.jp/fund/252629.html
※ 週次モニタリングでは、『基準価額(分配金再投資)』の日次データ(時系列)は、三菱UFJ国際投信のサイトに掲載されている値(丸め処理にバグ有)を使用しています。
データチェックのための比較対象がないことから、このような対応にしています。なお、これによって、設定来のパフォーマンスには若干の誤差が生じる場合があります。
☞ 投信の「基準価額(分配金再投資後)」の値、SBI証券と三菱UFJ国際投信でちょっと違うのはなぜ?