投信メモ

調べたことをメモしてます
・『AI日本株式オープン(絶対収益追求型)(愛称:日本AI(あい))』03314172:JP

三菱UFJ信託、『日本AI』の販売用資料の作成を停止。「ゾンビファンド」化へ

2021-12-01 | 投信メモ:AI日本株式オープン

三菱UFJ信託が四半期ごとに更新してきたAI日本株式オープン(愛称:日本AI)販売用資料の作成・公開をついに停止しました。

販売用資料のURL:https://safe.tr.mufg.jp/cgi-bin/toushin/tsl.cgi/funds/03314172/hanbai_shiryou.pdf

※ 現在は閲覧できないようになっています。過去分についてはこちらのサイトを参照

 

 

この販売用資料の公開停止は、ファンドを事実上切り捨てる経営判断を下したと言って良いと思います。

運用パフォーマンスも悪く、また資金流出が未だに止まらない中、ファンド規模も小さくなりすぎたための当然の経営判断と言えるでしょう。

 

いわゆるゾンビファンドと呼ばれる状態になり、後は繰上償還を待つのみの末期的状況下にあると判断します。

 

思えば、空前の人工知能ブームに沸いていた2017年に、MUFGのデジタル戦略における資産運用部門の先端的取り組み事例として登場したのがこのAIファンドでした。

実際に商品としてご提供しておりますけれども、絶対収益追求型ファンドというファンドをつくっています。
商品名が日本AIと言います。実際にAIが資産の運用をやっております。 (相原寛史氏)
 - 「三菱UFJフィナンシャルグループのデジタル戦略」『公開講演会記録:フィンテックや人工知能がもたらす企業戦略の変化』より引用

 

登場時は、投資信託という商品としては珍しく、NHKなどの大手メディアにも取り上げられたことを覚えています。

 

このようにMUFGブランドの名のもとに大々的に登場したのですが、いざ蓋を開けてみれば、品質・性能偽装とも呼べる詐欺まがいの商品であったと私は評価しています。

 ☞ 三菱UFJ信託が開発したAI投信は、詐欺まがいの悪質な商品ではないのか

開発・商品化・販売の各フェーズにおいて、専門家と称する多くの人々のチェックに触れながらも、
このような商品がそのまま販売されていることは運用会社全体としての能力・質を疑問視せざるを得ません。

 

なにより、製造業であれば問題視されるような品質・性能偽装が行われているにもかかわらず、
金融商品としては何の問題もないとして販売している業界の在り方には失望を感じます。

 

そして、人工知能に期待し心躍らせた多くの人たちの思い・信頼を裏切る行為がなされたことが残念でなりません。