今回の「AI日本株式オープン、この一言」は
「つまり、投資リスクが5分の1程度に収まっているということです。これがAIファンドの最大の売りです」
です。
これは、2017年10月10日「マイナス金利時代にAIがもたらす価値~三菱UFJ信託銀行の挑戦[前編]」からの一節です。
あまり値動きせず、面白みがないと思う人もいるかもしれないが、「利回りの高さより、安定性を重視して設計しているので、シミュレーションの結果は狙いどおりともいえます」と染谷氏は言う。
同行国内株式クオンツ運用課の岡本訓幸氏も、利回りが大きく変動しないところがAIファンドの商品価値だと説明する。
「市場全体が右肩上がりに成長している状況だと、AIファンドのリターンは物足りなく思われるかもしれません。しかしこの商品は、リーマンショックのようなマイナス局面でも収益を確保できる可能性があるのです。
特に注目していただきたいのが、収益のばらつきを示す標準偏差です。
TOPIXはだいたいプラスマイナス20%のぶれがあるといわれていますが、AIファンドでは4%です。
つまり、投資リスクが5分の1程度に収まっているということです。これがAIファンドの最大の売りです」(岡本氏)
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ただし、リスク(ボラティリティ)を抑えるだけなら、現金比率を高めればよいだけのことです。
例えば、下図は、現金比率80%(±2%の乖離を許容)の下で、日経225のETFに投資した場合のパフォーマンスを見たものです:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/6f/c9f0a20a378ec49bbd937535981cbcf9.jpg)
※ 過去5回、リバランスを実施。
この時のヒストリカル・ボラティリティは、3.2%(年率)となっています。これは、日経225ETFの16.1%(年率)の1/5程度になっています。
なお、AI日本株式オープンのヒストリカル・ボラティリティは3.5%(年率)でした。
現金のまま保有することは(全体の80%、例えば100万円なら80万円もが現金のまま)、せっかくの投資資金を遊ばせているような感覚になって、
何かに投資しなくていいのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、それは、売る側の論理でしかありません。
顧客の手元にある現金は、そのままでは何の手数料収入も産んではくれない「放置された資金(“投資されていない資金”)」です。
ですが、投資家にとっては、現金保有もまた、立派な投資先なのです(ex. 100万円の内、20万円だけ投資して、残り80万円は現金のまま保有)。
現金保有を「投資先」と見なせない、運用会社や販売会社のエゴ(投資家との利益相反)が、
「利回りが大きく変動しないところがAIファンドの商品価値」
「投資リスクが5分の1程度に収まっているということです。これがAIファンドの最大の売りです」
などという発想を生んでいるように思います。
例えば、以下のようなセールストークを聞いたら、どう思われるでしょうか?
『投資資金を用意したけれど、日経平均やTOPIXではリスクが高すぎて、投資が出来ない』とお困りの方も多いことでしょう。
興味はあるのに、なかなか「投資」に踏み出せないと、ご相談を受けます。確かに、日経平均などでは、リスクが高すぎてお勧めできません。
しかし、AI日本株式オープンであれば、リスクは1/5程度に抑えられています。こちらの商品は、そんな方に、自信をもってお勧めできます。
ex. 2月のAI日本株式オープン(絶対収益追求型)は、本当に『スペシャル』だった?
投資家の立場からすれば、これは、「最大の売り」などと言えるものではありません。
繰り返しになりますが、単にリスクを抑えたいだけであれば、現金比率を高めれば良いだけなのです。
(投資資金が100万円ある人がいたら、100万円分の投資信託を購入してもらわなければならないのは、運用会社や販売会社の都合でしかありません)
強調されるべきポイントは、もっと他にあります。
そして、AI日本株式オープンの直近1年間のシャープレシオ(2018年12月末時点)は ▲2.33 となっています。
絶対収益追求型のファンドであるにもかかわらず、このパフォーマンスであるということは、
如何に危機的な状況にあるかを端的に表していると思います。