AI日本株式オープン(絶対収益追求型)で使われている「AIモデル」のパフォーマンス寄与を見てみました:
計算上、累積・累和の違いなどによって、若干の誤差が生じ得るものの、
AIモデル単独でのパフォーマンス(実運用ベース)は、2月末時点で、▲2.08%程度となっていたと言えると思います。
cf. 補足:転換点予測モデルによるウェイト変更が行われた期間について
そのため、非AIモデル(転換点予測モデル)が無ければ、絶対収益追求型ファンドとしてのパフォーマンスは、
現状では、非常に悪いものになっていたと判断できるのではないでしょうか?(この結果に、購入手数料2.16%を加味したら、尚更です)
図の出所:三菱UFJ信託銀行『販売資料:AI日本株式オープン(絶対収益追求型)』(pdf)
先日、2月のAI日本株式オープン(絶対収益追求型)は、本当に『スペシャル』だった? という記事を書いた段階では、
まだ、2月分の月報(要因分解結果)が出ていませんでした。
ですが、この結果を踏まえて、改めて、考えてみると、「AIが株価下落を予測するシグナルを多く発したため」などというコメントもありましたが、
足元までの運用結果を通期で見れば、「AIを活用した先物アロケーション戦略」は機能していなかったと言えるのではないでしょうか?
つまり、「人工知能だけでは十分に市場の動向を解析して機動的に資産を運用することができなかった」という評価になると思います。
以前も指摘しましたが、
AI日本株式オープン(絶対収益追求型)で採用されている「ファンド運用システム」の開発者自身が、
その特許申請時の資料の中で、当初から述べていたように、
独立して存在する非AIモデルをAI運用システムの中に加えることで、
資産運用が可能な状態に底上げする必要があった(=AI単独では資産運用が可能な状態には出来なかった)というのが、
この「AIファンド」の実態なのではないか、と思えてなりません。
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1(特表2011-503727号公報)は、人工知能モデルを用いて金融取引を行うものであるが、人工知能だけでは十分に市場の動向を解析して機動的に資産を運用することができなかった。
そこで、本発明は、複数の異なるモデルを用いて市場の動向を解析して資産運用が可能なファンド運用システムの提供を目的とする。
特許文献1(特表2011-503727号公報)は、人工知能モデルを用いて金融取引を行うものであるが、人工知能だけでは十分に市場の動向を解析して機動的に資産を運用することができなかった。
そこで、本発明は、複数の異なるモデルを用いて市場の動向を解析して資産運用が可能なファンド運用システムの提供を目的とする。