9時過ぎに起床。彼女の家に来ると、朝からきちんとしたご飯を食べさせてくれる。私がシャワーを浴びている間にささっと作ってしまうのだから、すごい。味はもちろん美味しいのだが、それ以上に手際の良さに毎回感心させられる。
お昼過ぎからお出かけ。車で、竜神大吊橋を見に行く。笠間からは大体下道で50キロぐらいの場所で、1時間半ぐらいで着いた。とは言っても、その内30分くらいは助手席で寝てしまっていたので、私の感覚的にはもっと早く着いたように感じられた。
まずは、ダムの下から橋を眺める。覚悟はしていたが、やはり随分と高い。
続いて、実際に橋のところへ。吊橋という響きのイメージよりは、かなりしっかりとした造りの橋である。ただ、渡り始めるとやはり高さを実感させられ、怖い。揺れないからまだ良いが、ところどころで足元が透明になっている場所があったりして、足が震える。そんな私の姿を見て、彼女はニヤニヤと楽しそうにしている。ちなみに、ここではバンジージャンプも出来るらしい。高さ100メートルからのブリッジバンジーということで、常設では日本一の高さらしい。まあ、私には関係のない話だが。
水戸へ戻り(帰りは私が運転したので寝なかった)、「山翠」であんこう鍋を食べる。あんこう鍋は、水戸の郷土料理で名物のひとつである。冬が旬の時期なので、前々から一度食べたいと言っていたら、彼女がお店を見繕ってくれた。
あんこうのフルコースを注文。肝豆腐、供酢、あん肝、柳焼き、鍋と、文字通りのあんこう尽くしである。メインは、やはりあんこう鍋だろう。見た目のイメージとは異なり、あっさりしていて鱈のような食感になっている。アラから出る出汁も美味しい。また、柳焼き(頭を焼いたもの)の、特にほっぺたの部分のお肉がコラーゲンたっぷりで美味しく、苦労しつつも一気に全ての身を平らげた。見た目はグロテスクだが、味は絶品である。
スーパーに寄り、彼女の大好きな「ビエネッタ」を購入してから帰宅。アイス売り場でなかなか見つからず、最後に残っていた1つを冷凍ケースの奥から見つけた時の彼女の笑顔は、とてももうすぐ30歳を迎える女性とは思えず、10代の少女のようだった。
彼女から聞いて初めて知ったのだが、女性は使わなくなった下着の処分に苦労するらしい。普通に燃えるゴミに出すのは恥ずかしくて抵抗があるし、ブラジャーなどはワイヤーが入っているので、分別の面でもそのまま捨てることは憚られる。そんな中、今下着ブランドメーカー「WACOAL」(ワコール)で行われているのが、「BRA Recycle」という取り組みである。専用の紙袋に使わなくなったブラジャーを入れてお店へ持っていくと、それを(開封することなく)袋ごとリサイクルして、「RPF」と呼ばれる燃料(廃棄物固形燃料)に生まれ変わらせてくれる。これは石炭等の代わりとして利用され、しかも石炭に比べて燃焼時のCO2排出量が30%も削減されるらしい。女性としては、これまで苦労してきた下着の処分が安心して出来て、なおかつ地球環境にも貢献することが出来る。企業としても、ブランドイメージの向上に役立つ。こういう取り組みを戦略的に構築できる人はすごい。