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24人死亡の大阪ビル火災 元上司が語る放火の容疑者の素顔「妻と離婚後、長男を刺す」〈dot.〉

2021年12月21日 08時01分25秒 | 事件と事故
24人死亡の大阪ビル火災 元上司が語る放火の容疑者の素顔「妻と離婚後、長男を刺す」〈dot.〉


大阪市北区曽根崎新地1の雑居ビルにある心療内科クリニックで24人が死亡した放火殺人事件で、大阪府警は19日、クリニックの患者だった谷本盛雄容疑者(61)が事件に関与した疑いがあると公表した。逮捕前に容疑者名を公表するのは異例だ。 


12/19/2021

【写真】放火容疑で氏名が公表された谷本盛雄容疑者の素顔

 谷本容疑者はかつて大阪市内の板金工場で働いていたという。 「梅田で放火、その前に西淀川区の自宅で放火とニュースで聞いた時、『ひょっとしてタニさんかも』と胸騒ぎがした。まさか、こんな大それたことをするとは…」  工場の従業員とともに谷本容疑者が写った写真を手に話すのは、かつて働いていた板金工場の社長だ。 


 谷本容疑者は2004年から8年近く、板金工場の職人として仕事をしていたという。 「もともと、谷本容疑者の父親も板金工場をやっていた。高校を卒業し、そこで仕事をしていた。谷本容疑者の兄が父親の跡を継ぐことになり、うまくいかなくなった。腕がいいと聞いて、うちにきてもらった」(社長)


  屋根などの板金が中心だった工場で、谷本容疑者は期待通りの働きをみせたという。 

「谷本容疑者よりも年上の従業員もいたが、腕は達者で、工場でも一番。若い従業員にも丁寧に技術を教え、慕われるような存在だった。この写真も若い従業員に囲まれて、14、5年前に撮ったもんや」

  社長はこう振り返る。そんな谷本容疑者に変化があったのが、板金工場で仕事をするようになって、5年ほどした時だった。

 「普段、家族のことはほとんど話さない谷本容疑者から『妻とうまくいかない、離婚しようかと思っている』と相談された。それからしばらくして『妻と別れた。長男は自分が引き取り、次男は妻が面倒を見る』と言っていた。それから人格が変わった」 

 2008年7月末に一度、谷本容疑者は「他にやりたいことがある」と板金工場を退職。だが、1年後の09年8月に再度、社長に連絡し、「やり直したい」と話した。そして板金工場で仕事をまた始めたという。

 だが、10年8月末から急に無断欠勤が続き、連絡がとれなくなってしまった。結局、連絡がつかないまま、2か月後に退職となった。  

そして11年11月、谷本容疑者は事件を起こす。大阪市内で長男の頭部などを包丁で刺し、殺人未遂容疑で逮捕されたのだ。 

「谷本容疑者はしばらく刑務所にいたようだ。谷本容疑者は腕はいいが、職人気質というのか、カッとなることがある。ワシが『こうやった方がいいんじゃないか』とアドバイスしたりすると、顔を真っ赤にして『なんや』と怒りを露わにする。そして、しばらくはまったく口をきかない。気が短い男だった。今回も何らかの事情でブチ切れてしまったのかもしれない」(社長)


  大阪府警の調べで、谷本容疑者は西淀川区の自宅に放火した後、自転車でクリニックに向かったという。雑居ビルに到着すると、すぐさまエレベーターで4階のクリニックに上がり、無言で紙袋を温風機の側に置き、倒して火が付いて広がった。

 「消防の放水もあって、防犯カメラが水浸しになったが、なんとか復旧することができた。その映像から谷本容疑者は温風機の側の紙袋を蹴り、火がついた後も、避難する様子はなかった。他の患者が逃げられないように谷本容疑者が火の中に入るような素振りもあった。それだけ強固な殺意があったと思われる。火が出る前に谷本容疑者がしゃがんでいる様子が防犯カメラに映っていた。別の何らかの方法で紙袋に火をつけたようだ。しかし、ライターなどは発見されていない」(捜査関係者) 

 病院搬送時に谷本容疑者の持ち物を確認すると催涙スプレーのようなスプレー缶2本が胸ポケットにあったという。

 「抵抗された時に使用するつもりだったのか。谷本容疑者がエレベーターをおりて、火が広がるまでわずか1、2分。用意周到、計画的な犯行と言える。雑居ビルの階段に落ちていた財布からクリニックの診察券、運転免許証が確認されたこともあり、谷本容疑者と特定できた」(同前) 




谷本容疑者は顔や両手足の甲、のどの奥の気道にも重度のやけどを負っていたという。現在、重度の一酸化炭素中毒による重体で話が聞ける状況ではないという。

  谷本容疑者が通っていた飲食店の店主は数か月前の様子をこう話す。 「いつもはおとなしい、いい人ですよ。それが酒を飲むと変わってしまう。『うまくいかないことばっかりだ』とよく酒を飲み、文句を言っていた。心療内科に通院しているが、『クスリばっかりがたくさん出されるがあわない』と話していたこともあった。放火なんてできるような肝っ玉がすわったような人ではなかったが…」  

大阪府警は亡くなった24人のうち、クリニック院長の西沢弘太郎さん(49)ら8人の身元が新たに特定されたと発表した。何が谷本容疑者を凶悪な犯行へと駆り立てたのか。真相解明が待たれる。

 (AERAdot.編集部 今西憲之)




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トランプ大統領が敗北を認めない最大の理由>これはなぜか

2021年12月21日 06時02分16秒 | 国際情勢のことなど
>トランプ米大統領の信仰する長老派の特徴は、打たれ強いこと。その代わり、負けを認めず、反省しません。新型コロナウイルスや人種差別反対デモへのトランプ大統領の対応は、俺は間違えていない。だからやり方を変えないという態度です


11/17/2020

大接戦となったアメリカ大統領選での全州の結果が判明し、民主党のバイデン前副大統領(77)が勝利したのにもかかわらず、共和党のトランプ大統領(74)は敗北を認めていない。 

なぜトランプ大統領はなかなか敗北を認めないのか。 
1つには、メディアが報じているように、今後の政治的な影響力を確保したいため、できる限り「不正投票」を訴えて法廷闘争に持ち込み、長引かせたいとの思惑があるのかもしれない。特に、来年1月5日のジョージア州の上院決選投票までトランプ支持者をひきつけ、権限の大きい上院を身内の共和党が制することを導けば、2024年の大統領選への再立候補が可能だと考えているのかもしれない。 

しかし、筆者はトランプ大統領が敗北を認めない最大の理由は、トランプ大統領自身の幼い頃からの強い信仰に基づいているとみている。

●トランプ大統領が信仰しているもの

トランプ大統領の宗教は、キリスト教プロテスタントのカルヴァン派の一派、長老派(プレスビテリアン)であることが知られている。トランプ大統領は幼い頃、生まれ育ったニューヨーク市クイーンズの長老教会に通っていた。そして、そこで1950年、13歳になったころに堅信礼を受けた。その後は、マンハッタン5番街にあるマーブル協同教会に毎週日曜日、約50年間も礼拝に行ったという。
 
トランプ大統領はそのマーブル協同教会のノーマン・ヴィンセント・ピール牧師から大いなる影響を受けた。 

ピール牧師は、自らのベストセラーの本『ポジティブ・シンキングの力』を通じて、自己啓発や自己暗示に力を入れていた。 

トランプ大統領とトランプ家に関する本を2冊出版したアメリカの作家兼ジャーナリスト、グウェンダ・ブレア氏は2015年10月の段階で、政治メディア「ポリティコ・マガジン」で次のように書いていた。 

「ピール牧師の物の見方は(…中略…)トランプ家のカルチャーにまさにぴったりと合っていた。つまり、規則を曲げることを決していとわないこと、勝つためには何でもすること、そして、決してあきらめないこと」

ピール牧師の著書『ポジティブ・シンキングの力』は何百万人の読者の助けになったかもしれない。しかし、自己啓発や自己暗示はあまりに行き過ぎると、周りに害を及ぼすことになる。トランプ大統領はピール牧師の影響を大いに受け、自己予言の成就をしていく人物となった。 

●「トランプの思考や行動の背後にはカルヴァン派の発想」

日本でも、元外務省主任分析官である作家の佐藤優氏が早くからそうしたトランプ氏の独断的に見える思考や行動の背後に、カルヴァン派の発想があると指摘してきた。佐藤氏はトランプ大統領と同じカルヴァン派だ。 
筆者は2017年2月、トランプ氏の大統領就任を受け、佐藤氏の指摘も踏まえ、そのことを記事にした。 

(参考記事:トランプ大統領は「イスラエル中心主義者」だ 就任演説での聖書からの引用に隠された意味) 


同志社大学大学院神学研究科を修了した佐藤氏は2017年1月26日、新党大地主催の月例定例会で、次のように語っていた。 

「カルヴァン派の場合、神によって選ばれる人は生まれる前にあらかじめ定められている、と考える。本人の努力は一切関係ない」

そうすると、試練にすごく強くなる。どんなにひどいことに遭っても、負けない。どうしてか。神様が与えた試練なので、最後に勝利すると決まっていると考える。そして、問題はどういう勝利の仕方なのか、と考える」
そして、トランプ大統領については「自分は神様に選ばれたときっと思っている」と分析していた。 

佐藤氏は最近でも、雑誌「プレジデント」2020年7月17日号の記事の中で、「トランプ米大統領の信仰する長老派の特徴は、打たれ強いこと。その代わり、負けを認めず、反省しません。新型コロナウイルスや人種差別反対デモへのトランプ大統領の対応は、俺は間違えていない。だからやり方を変えないという態度です。強い信念はカルヴァン派の思考の特徴ですが、そのマイナスの面が出ていることを感じます」と指摘している。 

●トランプ氏「敗北は心の問題」
トランプ大統領は自書『Think BIG and Kick Ass in Business and Life』(邦題:大富豪トランプのでっかく考えて、でっかく儲けろ)で次のようにも述べている。 

「敗北は心の問題だ。敗北を受けいれ、絶望的な敗北者の思考形式になったとき、あなたは敗北する」 
「でっかいエゴを持つことは良いことだ」 

家族や身内の共和党議員の説得があろうとなかろうと、トランプ氏はそう簡単に敗北を受け入れないとみられる。 

だが、「トランプ劇場」と化してきた今のアメリカ政治が長引き、将来に「分断と対立」の深刻な禍根を残すような事態になってはいけないだろう。 


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新型ウイルス「人工でも、遺伝子組み換えでもない」 米情報当局

2021年12月21日 03時00分12秒 | 医学と生物学の研究のこと
新型ウイルス「人工でも、遺伝子組み換えでもない」 米情報当局


2020>
【AFP=時事】米国家情報長官室(ODNI)は4月30日、世界各地で猛威を振るっている新型コロナウイルスについて、中国が起源だが人工的なものでも遺伝子組み換えされたものでもないとの結論に達したと発表した。

【写真特集】街にピューマやジャッカル 都市封鎖で動物の暮らしも変化?

 ODNIは声明で、「全情報機関は一貫して、中国を起源とする新型コロナウイルスに対処する、米国の政策立案者らに対し重要な支援を提供してきた」と表明。「情報機関は新型コロナウイルスは人工的なものでも遺伝子操作されたものでもないとする、広範にわたる科学的コンセンサスと一致する見解を持つ」と述べた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は27日、新型ウイルスの流行をめぐり、中国に損害賠償を請求する可能性を示唆していた。

  報道によると、トランプ氏は新型ウイルスの発生源についてさらに調査を進めるよう米情報機関に指示した。当初、コウモリなどの野生動物を販売していた中国・武漢(Wuhan)の生鮮市場が発生源とされた同ウイルスは現在、近くにあるウイルス研究所から流出した可能性があるとみられている。【翻訳編集】 AFPBB News




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医師試験「大学別合格ランキング」1位自治医科大、最下位は…

2021年12月21日 00時00分26秒 | 医学部と医師の育成のこと
医師試験「大学別合格ランキング」1位自治医科大、最下位は…



2020>


新型コロナ感染拡大が続くなか、治療の最前線で働く医師に注目が集まっている。日夜コロナと格闘している医師はどのような人物なのか――。厚生労働省は2020年3月、医師国家試験の大学別合格発表を行っている。出願者数1万462人、受験者数1万140人、合格者数9341人、合格率は92.1%で、前年(2019年)の89.0%と比べ3.1ポイント増加。厚労省は大学別合格者の内訳も公表している。ジャーナリストの伊波達也氏が大学別合格ランキングについて解説する。


総出願者数は10,462人(新卒9,317人)。受験者数は10,140人(9,044人)。合格者数は9,341人(8,583人)。合格率は92.1%だった。2020年は、過去10年で最高の合格率だったという。2019年が過去10年で2番目の低水準の合格率89.0%だったのに比べ、今年の受験者は奮闘したと言えるだろう。
 
 厚生労働省「第114回医師国家試験の学校別合格状況」より。

 
大学別合格者は自治医科大学と大阪医科大学、産業医科大学は、新卒・既卒を含めた総合合格率が100%。ついで、順天堂大学医学部の99.2%、東京医科歯科大学医学部の98.2%が続く。
 
新卒に限ると全体で94.9%だった(既卒は69.2%)。昨年、新卒の100%合格は、自治医科大学のみだったが、今年は、北海道大学、東京医科歯科大学、福井大学(以上国立)、和歌山県立医科大学(県立)、大阪医科大学、産業医科大学(以上私立)の6校が加わった。
 
自治医科大学はへき地、地域医療に力を入れるという特性上、モチベーションの高い学生が集まると言われるが、近年では、他大学でも、学生時代から、地域医療、救急医療、リハビリテーション、診断学etc. 将来のテーマを明確に持ち、目標に掲げて受験に臨む学生が増えているとも聞く。
 
コロナ禍であるこの年に合格した医学生の皆さんには、将来、医師として、2020年という年の医療現場の苦労を胸に刻み、医療者としての高いモチベーションでの活躍を期待したい。
 
さて、今回のデータに基づいて、私なりに気づいた点についていくつか述べていきたい。
 
そもそもの合格率についてだが、出願者、さらに受験者を制限して成績を調整している大学がどれほどあるのだろうかということは気になる。本来なら在籍学生数に対する出願者数も知りたいところだ。ちなみに、出願者数に対する受験者数の割合が90%未満だったのは、福岡大学(89.1%)、近畿大学(86.5%)、日本大学(84.4%)、川崎医科大学(81.1%)、岩手医科大(77.5%)の5大学だ。
 
医師国家試験の結果で毎年目を見張るのは、入学時の偏差値ランキングと医師国家試験合格ランキングに大きなかい離があるということだ。別表で入学試験時の偏差値ランキングと医師国家試験ランキングを比較してみた。
 
不動の最難関大学・偏差値1位の東京大学だが、医師国家試験合格総合ランキングでは63位。国公私立別ランキングでは32位だ。続く2位の京都大学はそれぞれ65位、35位。3位の大阪大学は62位、31位だ。私大の雄・4位の慶應義塾大学は20位、11位。
 
今回の結果で、高偏差値大学の面目を保っているのは東京医科歯科大学の医師国家試験合格総合ランキング5位、そして国公私立別ランキング1位だ。旧国立大学二期校で、東大に比べ影の薄い印象の否めなかった同大だが、自他ともに認める実力派の古豪といったところか。



医師国家試験合格率は地方国立大が大健闘
今回、新卒・既卒を含めた総合合格率で100%だった産業医科大学は偏差値では24位。自治医科大学は30位。大阪医科大学は34位だ。新卒合格率が100%だった和歌山県立医科大学は偏差値18位、北海道大学は24位、福井大学に至っては66位だ。北海道大学は旧帝国大学の威信を保った。


医師国家試験合格率と入学偏差値には乖離が?
コロナ禍のなか、最も厳しい労働態勢下で奮闘を続けているのが医療の現場だ。
 
そんなコロナ禍に突入していった2020年3月16日、未来の医療の現場を担うことになる精鋭たちが立ち向かった医師国家試験の合格発表が、例年通りにあった。コロナ禍だったため、合格発表は厚生労働省のホームページに掲載され、合格者へは直接書面通知がなされた【画像「医師国家試験」大学別合格ランキング】。 
 
ほかに特筆すべきなのは、偏差値22位の山梨大学が、総合ランキング8位。国公私立別ランキングで2位と健闘している。そして、偏差値では68位という秋田大学が12位、3位と大健闘。私立では偏差値82位と最下位の川崎医科大学が、出願者数に対する受験者数が90%未満とはいうものの、15位、9位と大健闘している。
 
2020年に限らず、近年の特徴として気づくのは、かつて、評論家の大宅壮一氏が「駅弁大学」と評した地方の国立大学が健闘している点だ。 秋田大学、岐阜大学、福井大学、香川大学などがその例だ。旧帝国大学に勝っている。
 
ただし、その同じ地方大学でも、その近隣県の大学同士で、なぜか順位に差が出ている場合がある。たとえば、山陰では、偏差値49位の鳥取大学が31位、12位であるのに対して、偏差値57位のお隣の島根大学は70位、38位と奮わない。偏差値49位と同じ順位の香川大学と高知大学では、それぞれ23位と8位、64位と33位という差が出ている。
 
さらに、旧帝国大学の次に序列される旧六大学(新潟、岡山、千葉、金沢、長崎、熊本)のうち、千葉大学は16位と4位と健闘したが、岡山大学と熊本大学は、それぞれ、71位と39位、79位と43位とかなりの下位に甘んじた。
 
なぜなのだろう。その分析と対策は、各大学の受験指導にお任せするが、ある医学部OBのサイトを読んでいたら、次のような内容を目にした。
 
「医師国家試験合格率は、自由度の高い校風の大学で成績が伸びている」
 
それ以外の要因としては、自習環境など学内設備を整えている大学、CBT(医学部4年生が受けるコンピュータによる共通試験)を3年時に繰り上げるなど、医師国家試験対策のためのカリキュラム改革に力を入れているといったことがあるらしい。
 
これは医学部志望者にとっては、受験前のガイダンスで聞くべきポイントとしては見逃せないだろう。さまざまな要因をじっくりと研究してから医学部選びをすることは重要と言えそうだ。
 
と、ここまで医師国家試験ランキングの話に終止してきたが、よくよく考えると、合格率は、最下位の帝京大学でも79.4%(新卒86.2%)とほぼ8割だ。80医学部(新設の東北医科薬科大と国際医療福祉大学の2校はまだ受験生がいない)で、それほど遜色があるとは思えない。
 
もちろん先述したとおり、在籍者数と出願者数と受験者数の関係は気になるが、偏差値下位の私立大学でも、近年では、臨床実績に長けた医師を教授に招聘し、その指導・薫陶を受けた優秀な医師が育っている。そこから生え抜きの教授・准教授になっている人も増え、後進の指導にあたっている。
 
実際、私が取材しているなかでも、偏差値下位の医学部附属病院で、そういう優秀な医師に出会うことが多い。
 
その他にも、カリキュラムの充実を図り、学内設備、教育方針の拡充など、学生が学生生活のモチベーションを上げる努力をし、成果をあげている大学は多いはずだ。そういう大学の附属病院やその関連病院は、医師臨床研修マッチングでも上位に入っている。
 
それらを考慮すると、高校時代の成績によって、単に偏差値の高い医学部に入るのが賢明かどうかはよく考えるべきだと思う。医学部でいかに充実した6年間を過ごせて、医師国家試験合格後にどういう道を選択するかを考える方が重要なのではないだろうか。
 
来たる2021年2月6日、7日には、2021年の医師国家試験が実施される。合格発表は3月16日。来年はどのような結果になるのか、今から注目したい。


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