久我原さんのレポートだよん
いすみ鉄道、6・7事件
6月7日、いすみ鉄道で開催されている
「ホタルウォッチングトレイン」に行ってきた。スケジュールは次の通り。
大多喜駅18:48発 → 最寄り駅(秘密) → バスでホタル生息地へ → バスで最寄り駅(秘密)へ → 大多喜着20:49 → 大原着21:26
私は乗り鉄の自覚は無いが、旅は鉄道派だ。
当然今回も鉄道で行きたかったが、このスケジュールだと家に着くのは11:30をすぎてしまう。
帰りの事を考えると今回は仕方なく車で大多喜まで行って、大多喜から列車に乗ることにした。
いすみ鉄道仲間のジャンヌさんから午前中勝浦のカツオ祭りに行かないかとお誘いを受けたが、妻がたまった用事を片付けたいというので、午後からのんびりとホタルウォッチングトレインに間に合うように出発することにした。
京葉道路を経由し、途中モスバーガーで
軽く昼食をとり、大多喜街道で大多喜へと向かう。
この軽い食事が後に我々に軽いダメージをあたえることになる。
大多喜街道は大多喜に向かって、登っていくという自覚があまりないままに緩やかに坂を上り続け、大多喜に入る直前でヘアピカーブの峠道を急激に下る事になる。緩やかな上り坂の先に視界が開け大多喜の町が眼下に見える瞬間は良いものだ。妻も、
「この坂に来ると大多喜に来たって言う感じがする
」
とすっかりリピーターになってのコメントである
ホタルウォッチングトレインが出発するまで特に予定は無い。どこかでジャンヌさんに会えれば合流するだけである。とりあえず、
竹ゆらの里に行き、噂のアイスクリームを食べた。
濃い!!
妻と私はひとつずつあっという間に平らげてしまった。何か、みやげになるものは無いかと物色してみたが、時間は2時過ぎで、野菜中心の物産は品数が少なくなっていた。
とりあえず、私の旅はとりあえずが多いが、今回はあじさいとホタルが目的なので、tassさん情報により小谷松駅のあじさいを見に行くことにした。しかし時期が少し早かったようでちょぼちょぼであった。しかたがないので大多喜駅に向かうことにした。
大多喜駅前の無料駐車場にはホタルウォッチングトレイン駐車場という立看が!多少スペースがあるもののほぼ満杯状態。
へぇ、結構お客さん来てるんだな、とこのときはその程度のノンキさであったが、、、。
ジャンヌさん、同行のわかこさんとハイジさんとは渡辺家の前で出会った。彼女達グループは自転車なので、ホタルウォッチングトレインの時間まで別れて、私たち夫婦は徒歩で大多喜の城下町を散策することにした。
まあ、町としては狭い町なので30分ほどでさっくりと廻ってしまった。私たちの感想は、城下町の雰囲気としては悪くはないが、何となく寂れている。と言うところが正直な感想である。所々、観光地らしく手直しをしているところもあるが、土産物屋も喫茶店もないので足を止める場所が少なく、あっという間に駅に戻ってきてしまった。
今回は豊の鶴酒造で良ければ地酒でも買ってみようかと思っていたが、建物は国指定登録有形文化財になっているもののどこで販売しているのかよく分からなかった。
ただ、この豊の鶴酒造の前で
地元の高校生が「こんにちは」と挨拶をしてきたのはちょっと驚いたけど、気持ちが良いものであった。
さて、5時過ぎに駅でジャンヌさん一行と落ち合い、有家で早めの夕食を取ることにした。
ところがである。
有家の前では主人らしき人物が立ち話をしている。そういえば少し前に通ったときも店の前にいたような気がする。店に入ろうとすると、
「
今日はもう売り切れです。ホタルでこんなに人が集まるとはねえ。」
と。、、、!!で、有家の通り向こうのそばやの人も、
「
今日はなんでこんなに人が多いのか不思議だったんですよ。」と。、、、!!
不思議に思ったのは我々だ!!ホタルウォッチングトレインの認知度は地元では低いのだろうか?
仕方なく、近くのセブンイレブンに行ったが、ご飯もの、サンドイッチ類は
全て売り切れ、残っているのは麺類と菓子パンほど。ああ、昼をモスで簡単にすませたことが悔やまれる
さて、駅に戻るとわらわらと人が集まりはじめ、満杯状態の駐車場のさらにその隙間に車が増えている。
大多喜は今回で4回目だが、こんなに人の多い大多喜は初めてである。
そこへ
カメラを持った男性がジャンヌさんに声をかけてきた。
謎の人物tassさんである。ついにここで正体を現すことになった!!
大多喜に詳しいtassさんもこんなに人の多い大多喜には少々びっくりの様子。
人はさらに増え続け18:48発の列車到着直前にはホームは人であふれかえり、駅舎の外まで行列になる始末。
地元の高校生が「
ありえねぇ~と叫んでびっくり。
本当にこれだけ乗れるかな~?心配になってきた。
何人かの高校生が駅から出てきた。あきらめたのだろうか?いすみ鉄道のヘビーユーザーである彼らには誰よりも乗車する権利があると思うのだが、なんだかかわいそうな気がする。
おそらく、いすみ鉄道側もこの事態は想像できなかっただろう
いや、我々も、トンカツ屋も、そばやも、セブンイレブンも想像できなかったのでこの始末だ
2両編成の列車が大多喜駅に到着すると急遽1両増結して、3両編成に。それでも朝の通勤ラッシュ並みの混雑。
鉄道職員が「
お客様にはご迷惑をおかけしますが、私たちもパニックです。車輌もこれ以上はありません。」と言っていたのは笑えたが、彼らも真剣だったのだろう。
職員が乗客に「できるだけ奥に詰めください。」と指示をしているところ、私の妻はひょいひょいと奥に入って行ってしまい私を手招きしている。妻のところにたどり着くと誇らしげに「こんなの総武線のラッシュくらべりゃたいしたこと無いね。」と言った。さすがである。途中、秘境駅久我原にも停車したが、車内放送で「久我原に到着」とは言うものの、
列車はホームに入りきれなかったのか、私が乗った車輌は山の中に突然止まったような感じだった。
さて、列車はホタルの群生地最寄り駅に到着し、そこからバスでの輸送となるが、小湊バスが急遽大増発してピストン輸送。
やっとの思いでホタル群生地に到着したが、まだ薄明るくホタルの明かりは見えない。、、、、大丈夫だろうか、乗客も職員もあれだけ苦労をしてたどり着いたのに、ホタルを見ることができなければ
暴動が起きるだろう。
…………としばらくすると、んっ?かすかに川向で何か点滅
したような??
時間がたつにつれ、点滅は増え、その点滅
が次第に空中を浮遊しはじめた
記憶する限りでは
自然の中でホタルを見たのは初めてだ。
見慣れているだろう人が「なんだ、思ったより少ないな。」と言っていたが、都会人(?)の私にとってはすばらしい光景だった。
いや、
多くの目撃者は感動したはずである。
予定では帰りも鉄道1本だったが、急遽大多喜駅直行バスが設定され、大多喜までの便は列車とバスの2本立てとなった。帰りはホタルが見られたのとバス便が増設されたせいもあってか、行きの乗客の殺伐とした雰囲気は薄らいだようだ。うれしいことにバスの乗車整理をしていた
竹の子堀の恩人アキオさんに会うことができた。これで、4月に大多喜でやり残したことは完了した。私たちも帰りはバスで帰ったが、ジャンヌさんは「バスは小湊鉄道なのよねぇ。」と少しくやしそうだった
いすみ鉄道にはバスないしなあ。
おそらく、いすみ鉄道始まって以来の乗客数だったのではないだろうか
異常事態の連絡を受けてか、別の会合に出席していたはずのいすみ鉄道の吉田社長が大多喜駅で乗客を出迎えていた。うれしそうだったが、課題も色々あるんだろうな。6月14,15日ともう一度週末がやってくるが、いすみ鉄道・大多喜の底力を発揮していただきたいものだ。
帰りはジャンヌさん一行も私の車に乗り込み蘇我まで行くことになった。
帰りの車中、地元の方からジャンヌさんに電話があり、
「久我原さんの奥さんにも代わります。」というと、妻は「いや、私は…..」と困ったそぶりを見せていたが、電話に出るや「
久我原の妻です。と場を読んだ挨拶をしていた。
おまけに、おそらく「遅くなって大変でしょう。」と言う様なことを言っていたのだと思うが、「大丈夫です。飲みに行くときはもっと遅いですから。」と返答したのには、さすが私の妻であると冷や汗の出る思いであった
。
今回の出来事を目撃できて本当に良かったと思う。
い鉄サポーターズの間では語りぐさになるだろう。
さて、感激のままに又、長々と書いてしまったが、もしここに迷い込んできてしまった人は呆れることなく次回の私の独り言におつきあいいただきたい。
えっ?もう、うんざりだって?
まあ、まあ、そういわず。次回は撮り鉄の友人Kと仲野屋でのバーベキュー大会の予定です