散日拾遺

日々の雑感、読書記録、自由連想その他いろいろ。
コメント歓迎、ただし仕事関連のお問い合わせには対応していません。

重ねて感謝 / 「原語で歌う海外曲」

2020-06-13 09:26:29 | 日記
2020年6月12日(金)

> ブログ主様
> 昨日のコメントにお目を通していただきありがとうございます。
> ロシア語ではヤマアラシとハリネズミを区別します。ヤマアラシは既に挙げましたように дикобраз、ハリネズミは ёж (yosh)といいます。
> ただしもちろん、この単語の区別は、ロシアの方々がヤマアラシとハリネズミを簡単に見分けられるということを意味しません。

> ついでになりますが、当方はブログ主様がご引用になりましたサイト
> http://ezokashi.opal.ne.jpの制作運営をしております。またご機会ありましたらお立ち寄りください。

 重ねて、ありがとうございました。
 ヤマアラシとハリネズミの区別は誰にとっても悩ましいものかと思いますが、言葉の次元では截然と使い分けられる場面があります。
 「ヤマアラシのジレンマ」であって「ハリネズミのジレンマ」と言わないのはその一例。もう一つが以前にとりあげた古い格言で、いろいろなことを広く知っている狐に対して、ただ一つのデカいことを知っているのが「ハリネズミ」、これを「ヤマアラシ」とは言わないのですよね。
 そして、「トルストイはハリネズミを自認していたが、実は堂々たる狐であった」というのがアイザイア・バーリン『ハリネズミと狐』の主旨だったわけで、「ヤマナラシ ~ アンナ・カレーニナ ~ トルストイ」の連想から、「ロシア語では・・・」の質問に想到した次第でした。

 しかし、これはまたしてもおっちょこちょいな質問だったようです。トルストイはハリネズミか狐かという問を立てているのは、ロシア人ならぬイギリス人のバーリンなのですから。英語でヤマアラシは porcupine、ハリネズミは hedgehog、そしてこの二種の動物は、ちゃんと比べてみれば意外にはっきりした違いがあるもののようです。

 引用させていただいたサイト『原語で歌う海外曲』は非常に魅力的な空間で、感服いたしました。今後、折に触れて訪問し楽しませていただきます。維持管理もたいへんなことでしょうが、対象とする言語を拡げつつますます充実の途を歩まれますよう願っています。

 御礼まで

Ω