今年は大正100年だという。
99年前、明治天皇の崩御に伴い、大正天皇が即位した。
その元号が明治から大正に変わったのが、7月30日のことである。
京都というと、お寺や神社などが見所だと思われがちだ。
むろん、それはそのとおりである。
それらが創建されたのは、主に明治維新前、つまり近世以前のこと。
京都の歴史的価値も、それらに限られているようにも思われがちだ。
しかし、明治維新以降の建造物にも、なかなか見所が多い。
何しろ、京都の市街地は、太平洋戦争で大きな空襲被害を受けていない。
明治、大正、昭和のモダンな建築も、多く残されている。
以前ここでも書いた西本願寺の伝道院もしかり。
また、再来年の大河ドラマの主人公は同志社大学の創立者、新島襄の妻・八重だが、その同志社にもモダン建築は多い。
さて、そんな中でも、三条通のモダン建築密集ぶりは目を引く。
中京郵便局、京都文化博物館、日本生命京都三条ビル、旧家邊徳時計店、旧不動貯金銀行京都三条支店、旧毎日新聞京都支局、等々。
これらがそれほど間をおかずに建ち並んでいる。
建てられた年代はばらばらだが、今となっては統一感を覚えるだから不思議だ。
中京郵便局などは、作られた当初から使用目的が変わっていないのだからすごい。
他は、現在ではショッピングビルなどに転用されている。
ちなみに京都文化博物館は、旧日本銀行京都支店の建物である。
その京都文化博物館も、この7月にリニューアルオープンした。
もちろん、モダンなたたずまいは変わらぬままだ。
観光の終わりに、ちょっと時間が空いたとき、見て歩くにちょうどいいコースである。
”あいらんど”