京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

季節のうつろい

2009-08-05 | インポート

200975_2 いしちょうの近くに一乃舟入と言う歴史に残る場所があり木屋町通りに沿って流れる高瀬川の基点となるところに、悠然とした一艘の船がたたずんでいる。
季節の変わり目などを屋町通り沿いに植えられた桜並木が教えてくれる場所として最も私の愛する場所である。
そんな場所の写真であるが、夏を迎えて力強く緑の葉っぱが生い茂り、暑い夏の日差しをさえぎり、ひと時の涼しさを演出してくれているようで、ありがたい場所でもある。
船の上にはいつも酒樽が積んであり、江戸時代などの物流の基点としてここから出発したことが表現され、一昔前はこんな場面が京都の真ん中では日常茶飯事的に行われていたのだと改めて感じさせてくれるのである。
そばには島津製作所の創業記念資料館があり皆様もお世話になっているレントゲンの初代の機械があったり、色々な発明を気軽に見せてくれる場所もある。
散策にこの高瀬川を南に進むと、京都の繁華街に出たり、歓楽街の中を取りすぎて進むと、鴨川の床で有名なお店が並ぶ場所に出る。
そのところどころには明治維新などの史跡が点在し、牛若丸と弁慶で有名な五条の大橋まで歩いて40分、色々な京都の顔が見え隠れし、この高瀬川が歴史の中で大活躍したことがうかがえる。
四季のうつろいの中で、同じ道を歩いて見るのも一考かも知れません。

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