ヒジュラ暦1426年ラビーウ・ッサーニー(4月)19日 ヤウム・サブティ(土曜日) |
集団礼拝で行ったアラブイスラーム学院で偶然、日本ムスリム協会会長のアミーン徳増さんと知り合った。長身のすらっとした初老の紳士である。
ムスリム歴40年以上というから、私が生まれる遙か前からムスリムだったことになる(多少の誇張有り)。
エジプトのカイロ大学を卒業され、そこで知り合った日本人の奥さんとともに改宗したそうである。もちろんお子さんもムスリム。数少ない、純日本人のイスラム一家である。
昔は今以上にイスラムが知られていなくて、会社などでもご苦労されたらしい。飲み会を断ったりする口実とかね。「イスラム教徒だから」と言っても、理解してもらえず、単に「変わり者」のレッテルを貼られてしまったり。
また、国によってイスラム教にも違いがあり、それで困った話もうかがった。ちょうど私自身も感じていたことをアミーンさんの口から聞いて、すごく安心した。
優しい目をした笑顔を崩さないのだが、40年のムスリム生活の重みがにじみ出ていて説得力がある。イスラムについて熱く語って頂き、書籍を読むよりもはるかに勉強になった。
「酒を飲まない、豚を食べないというのは守らなきゃいけないことだけど、イスラム全体から言ったら、そんなのはどうでもいいくらいの小さいことなんですよ。また、宗教というと浮世離れした精神活動と思っている日本人が多いけど、人間社会の中で日々どう生きていくかのかが大切なんです。イスラムは『生き方』なんです」
という言葉が特に心に沁みました。