ヒジュラ暦1426年ジュマーダー・ッサーニヤ(6月)26日 ヤウム・ル・イスナイニ(月曜日) |
夕方ネットを見ていたら、突然ファハド国王の訃報が入ってきた。
前々から容態はかなり悪かったので、「ついに来るときが来たか」という感じだった。
『アラビア・ノート』(片倉もとこ著 ちくま学芸文庫 2002年)によると、先代のファイサル国王の葬儀についてこんな記述がある。
「ファイサル国王の遺体も、手早く処理され、遺体は白い布にくるまれただけである。…〔大幅に中略〕…それ(ファイサル国王の墓)は、ベドウィンたちの粗末な墓と全く同じだった」(146ページ)
ファハド国王の葬儀も簡潔に行われるのだろう。
死後のことはアッラーにお任せして、現世でのサウジアラビアの今後はどうなるんだろう?
『サウジ・アラビア王朝史』(ジョン・フィルビー著、岩永博/冨塚俊夫訳 りぶらりあ選書/法政大学出版局 1997年)のような、サウジを賞賛するような本もある一方、最近出版されている本では、あまりサウジ王室の評判は芳しくないようだ(本だけではないけどね)。
『裏切りの同盟』(ロバート・ベア著、柴田裕之訳 NHK出版2004年)では、アメリカとサウジ王室の癒着などについて書いているし、写真家の野町和嘉さんも、『カラー版 メッカ』(岩波新書807 2002年)のような「お手軽な」本の中で結構王室批判しているし。
〔なお、野町さんの行動については、ハッジ・アハマド・鈴木さんが著書『イスラーム教徒の言い分』(めこん 2002年)の245ページで批判している。私は好きだけどね、野町さん。〕
『裏切りの同盟』によると、アブドラ新国王は、ファハド国王とだいぶタイプが違うようだ。
「アブドラは、意識的に砂漠の生活を選び、リヤドやジェッダやターイフでの豪華な暮らしに背を向けてきた。休暇でヨーロッパを訪れたこともない。それよりも、テントでラクダの乳を飲み、ナツメヤシの実を食べながら過ごす生活を好んだ。」(264ページ)という人らしい。
いくらファハド国王の代行をしていたとはいえ、サウジはあくまで専制君主制国家だから、皇太子時代のアブドラには制限があったはず。アブドラが国王になって、サウジは変わるのかな?
しかし、アブドラ新国王って確か、ファハド国王と1歳くらいしか年が変わらないから、残された時間は短そう。
この文章しかまだ拝見していないのですが、イスラム教徒は昔の日本人(超コンサバ)みたいな感じなのかしら、と少し思います。。。
周りにイスラム教徒の方(ブルネイ人など)がいるので親近感もわきます。
また時間のある時に他の文章も読ませて下さいませ☆
TBさせていただきました。
自分自身ではコンサバかどうかはわかりませんが、外国のイスラム教徒の方も、古き日本人(礼節を重んじ、長上を敬するような)に親しみを感じるようです。
気分がそのまま文章に出てしまうようで、呑気だったり、深刻だったり、われながら忙しいやっちゃなと感じる今日この頃です。
適当に読み流してくださいね。