ヒジュラ暦1426年シャアバーン(8月)28日 ヤウム・ル・アハドゥ(日曜日) |
ボルハとボルパいう、妙に語呂の良い人たちの墓に入場。
入口の上に、ギリシア神話に出てくるサテュロスの頭部が飾ってある。日本の鬼瓦と同じように、魔よけの意味があるらしい。
サテュロスといえば、先日閉幕した愛知万博のイタリア館の目玉が「踊るサテュロス像」だった。
これは、1998年に2000年ぶりに海中で発見されたもので、シチリア島のマザラ・デル・ヴァッロ市の博物館で門外不出の至宝とされてきた。
サテュロスについて簡単に触れておくと、酒の神デュオニソス(バッカス)の従者の一人で、山野の精。下半身が羊の若者の姿で表されることが多い。
でも、パルミラのサテュロスはオヤジっぽい。
この像を発見したのが、奈良大学の調査隊である。1994年から、この墓の調査をしている。
パルミラと奈良県の関係は深く、どちらも歴史的な街であることから、姉妹都市だかなんだかの連携をしているとか。
奈良県の人はみんなそのことを知っているのだろうか?
この日も、奈良の調査隊が他の墓を発掘している現場に出くわした。猛暑の中、大変そうだった。
しかし、エジプトといい、ウズベキスタンといい、ペルーといい、日本の調査隊はいろいろなところで活躍しているんだね。
サテュロスの頭部像の拡大。 | 墓の奥には、家族のレリーフがある。 |
ボルハとボルパの墓の入口のプレート。 | 右下にしっかり「奈良県」と書いてある。 |