“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

日本の色めぐり会1~20回

2013-04-30 | 日本の美術品めぐり・鑑賞会
福岡で活動していた“日本の色めぐり会”です。
しばらくお休みしておりましたが、京都で再活動していきたいと思います。
最新情報は、アメニティカラープロジェクトのホームページへ→こちら

■第1回目 2008年11月2日(金)―本願寺展― 親鸞と仏教伝来の道・・・九州国立博物館

■第2回目 2008年1月17日(木) 木村博多織・手織り工房見学

■第3回目 2008年2月7日(木) 禅の文化展~京都五山~・・・九州国立博 物館

■第4回目 2008年3月13日(木) ・・・福岡市美術館
①仙厓~悟りと笑い~古美術企画特別展示室 ②点前座の世界~松永記念館室

■第5回目 2008年4月17日(木) ・・・福岡市博物館
絹の艶めき・金の煌めき~美術工芸展示室

■第6回目 2008年5月15日(木) ・・・九州国立博物館
国宝大絵巻展~春、国の宝開かれる~

■第7回目 2008年6月19日(木) ・・・ミステリーツアー

■第8回目 2008年7月31日(木) ・・・福岡市美術館
浮世絵名品展~ボストン美術館より~

■第9回目 2008年9月11日(木)・12日(金) ・・・福岡市博物館
出藍のほまれ 青のきもの

■第10回目 2008年10月7日(火)・9日(木)・・・福岡市美術館
九州古陶磁の精華~田中丸コレクションのすべて

■第11回目 2008年11月13日(木)・11月14日(金)・・・九州国立博物館
九博・文化交流展示室の宝

■第12回目 2009年1月22日(木)・・・福岡市博物館
平泉 ~みちのくの浄土~

■第13回目 2009年2月17(火)・19日(木)・・・九州国立博物館
工芸のいま伝統と創造~九州・沖縄の作家たち

■第14回目 2009年3月12日(木)・・・佐賀市
佐賀城下ひなまつり~がばい雛、佐賀錦雛、鍋島小紋雛、古今雛、有職雛、婚礼調度・・・etc.

■第15回目 2009年4月16日(木)・・・福岡市博物館
国宝 三井寺展 智証大師帰朝1150年特別展

■第16回目 2009年5月21日(木)・・・ミステリー・ツアー

■第17回目 2009年6月28日(木)・・・福岡市美術館
屏風絵の世界(古美術展示室)

■第18回目 2009年7月21日(火) ・・・九州国立博物館
国宝阿修羅展 興福寺創建1300年記念

■第19回目 2009年9月17日(木) ・・・福岡市博物館・常設展示室
福岡藩主黒田家の法要

■第20回目 2009年10月22日(木) ・・・福岡市美術館
仙厓展・中山森彦コレクション(古美術企画展示室)&秋の名品展(松永記念館室)

パッケージで土地柄、味覚を表現とは?

2013-02-27 | カラーで戦略
まだ大学受験の真っ直中にいた娘が、バレンタインデー前日に、家族にバレンタイン・チョコレートを買ってきてくれました。

美味しかったよ。
ありがとう。

さすがに百貨店に入っている製菓店のパッケージです。
土地柄(お国柄)だけでなく、味覚も色彩で表現されています。
見る人が見れば解る、“色のイメージ”は、商品の中味に合っていることが必要です。
「味覚」「生産地」の“イメージ”が合っていることで、印象に残り、次回の購入に繋がります。
バレンタインチョコレートをプレゼントされた人も、自分で食べちゃう人も、パッケージで中味を想像し期待をしますし、味わって食べます。

熊本の“くまモン”のキャラクターは、日本の“かわいい文化”で、取っ付き易くて大流行ですね。
商品のパッケージは、目的を持たせて使うことで、商品販促に繋がります。


ここ福岡市は、pm2.5というものが空気中に蔓延しています。
マスクをして出かけないと大変なことになりそう。

「東海道五拾三次」江戸東京博物館へ

2013-02-18 | 美術館・博物館へ
2013/2/9、行って来ました。
特別展の「尾張徳川家の至宝」と企画展示室の「広重・東海道五拾三次」へ

東海道五拾三次」55枚すべて鑑賞できるなんて滅多にないことよね、と思い行ってきました。
広重は、日本の美しい自然、町並みなど、旅情を美しく描く天才だなあっと感心しっぱなしで、その構成力にも脱帽です。
江戸の人々が旅をどのように楽しんだのか、1枚ごとに丁寧に解説が書かれていて、解り易かったです。
へ~っ、これ干瓢(かんぴょう)を干していたんだ!とか、
有松絞りの商店なんだ!など、
1枚々々丁寧に鑑賞したい人は時間に余裕を持って出かた方が良いです。
楽しい時間を過ごすことができました。
江戸時代の版画は、現代のカラープリンター。日本の美しい色です。
世界が日本に憧れたのも納得です。
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2/24までの展示。

「尾張徳川家の至宝」も鑑賞してきました。
さすが、将軍家に次ぐ家格であっただけのことはあります。
美しいコレクションばかりで、ため息が漏れてしまうほどです。

本物の「源氏物語絵巻」も、美しい「初音の調度」も展示されていました。

「初音の調度(はつねのちょうど)」について調べてみました。
源氏物語は世界に誇る、世界最古の長編恋愛小説であることは、皆さんよくご存知のことですが、
日本人にとっても平安時代の雅は、いつの世も憧れの的で、江戸時代の姫君たちは、この“初音”から源氏物語を学んだそうです。
千代姫縁の婚礼調度のうち半分以上がこの“初音”をテーマとしたものということです。
何故か?

「初音蒔絵鏡台(はつねまきえきょうだい)」には、
年中行事で、子(ね)の日に小さな松を引き抜いて長寿を祝うということをしていて、源氏が会いに来た元日に重なるという、とっても嬉しくて良い日であったことから、明石の上が、娘の玉鬘(たまかずら)[*明石の上と源氏のあいだに生まれた娘さんで、源氏の正妻の紫の上の養女]に詠んだ、

「年月を 松にひかれてふる人に 今日うぐひすの初音きかせよ」

の和歌があり、この“初音”の情景をイメージした“葦手絵(あしでえ)”が描かれています。
娘の幸せを願う明石の上が娘の玉鬘の幸せを願う母の想いと、徳川家の千代姫の母の想いが重なりますよね。
「初音蒔絵鏡台」は、2/24までの展示です。

他には、名刀が何点も展示されていて、比較して鑑賞することができたので、違いもよく解り、武士の美意識を感じることができました。
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「尾張徳川家の至宝」は、3/10までの展示。

日本の伝統色講座・受講生の声

2013-01-30 | 日本の色彩文化講座
マンツーマンで日本の伝統色講座を受講された方の感想です。
ブログ掲載の許可を下さいました。
30代前半の女性。
これまでにないタイプで、伝統色の知識ゼロ、カラーの知識ゼロ、お仕事との関連もゼロ(染織り業に興味あり)、歴史の知識も学校で学んで以来ない方です。

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 今回、日本の伝統色講座を受講させていただいて、色々なことを知る事ができました。

 まず、日本には伝統色というものがある事がわかりました。
 受講するまでは、身の周りにある色といえば、学校で使っていた絵の具などの色しか知りませんでした。
 しかし、赤にしても、さまざまな色があり、一つひとつの色に名前があることが、すごいと思いました。
 その色の名前は、使われていたその時代に深く関わりがある事も分かりました。
 歴史のなかで、時代の流れとともに、色彩にも移り変わりがあり、変化が目に見えて分かるものなのだと感じました。
 各時代ごとの服飾、絵画にも大きく影響していて、物(美術品)に表現するだででなく、楽しんでいる様にも見みえました。

 色彩文化の中で、私が一番好きなのは、平安時代の重ね色で、とても綺麗だと思いました。
 今では、日本の着物を着ている人も少なくなりましたが、この素敵な日本文化(色彩文化)を本当に大切にしていきたいです。
 以前よりも日本が好きになり、もっともっと素敵な日本を知りたくなりました。

 この講座を見つけ、先生と出会えたことは、私の中でとても貴重なものとなりました。
 本当にありがとうございました。

S.Sより

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こちらこそ、有り難うございました。
日本の伝統色講座をどのように見つけ出されたのか、不思議でなりませんが、日本の色に興味をお持ちで、こうして伝統色の魅力を沢山お話できたことが嬉しいです。
クールジャパンといわれ、海外の一部の知識人からだけではなく、多くの人々から、日本の文化・精神文化に興味を持たれるようになりました。
日本をより知ることが出来る、日本の伝統色講座がここにあります。
日本人であることを誇りに思える時代が来たように感じます。

今回の感想は、3日目終了時に、感想用の用紙をお渡ししたので、4日目の“渋”“粋”受講前の感想です。
“渋”“粋”の色彩文化も、“侘・寂”の文化があってこそ通じる文化です。
美しい日本の色をしっかりと理解し、ビジネスに活用するための色彩文化講座です。

朝日カルチャーセンター・福岡にて、伝統色講座を開講してきました。
今年度(2013年4月)からは、私の後任として、アシスタントを勤めてきた伊崎弘子先生が継続してまいります。
美しい日本の色を知る色彩講座としてお勧めします。
継続して下さる朝日カルチャーセンター様に、大変感謝しております。

公私共に充実しており、バタバタしています。4月中旬から福岡、京都で、日本の伝統色講座のご予約を承ります。
日本の伝統色講座・受講生募集中




平清盛大好き!最終回!

2012-12-31 | 平清盛・大河ドラマ
大河ドラマ・平清盛 第50回目・最終回・遊びをせんとや生まれけむ

とうとう最終回を迎えてしまいました。
BSプレミアムで午後6時~、毎週録画し、一度も欠かさず観てきました。
大河ドラマを、きちんと観たのは今回が初めてです。
平清盛という人物に引かれていたからに他ありません。
平清盛は、私が想像していた通りの人物で、武士の世をつくった素晴らしいリーダーでした。
何と言っても、美しい厳島神社と平家納経は最高です。

平清盛の強運は人並み外れていて、白河法皇のご落胤説が浮上するのも頷けます。
平清盛が、平氏一門を大切にしてきたことからわかるように、心根は優しい人物だったのでしょう。
その証拠に源頼朝の命を助けていますもの。

院政期って、本当に恐ろしいですね。
後白河法皇(松田翔太さん)も、本当に付き合いにくい人物で・・
ただ、院政期の美術品は、三十六人家集(王朝継ぎ紙)や絵巻物、三十三間堂など、平安時代を代表する美しい作品が沢山つくられ残されていることは嬉しいです。


貴族からも仲間である武士からも認められにくい、前例のない武士の世をつくりあげるのは本当に大変なこと。
清盛あってこその、武士の世の始まりです。

大河ドラマのなかで、延暦寺、東大寺の悪行が取り上げられていましたが、解り易い資料があります。
天狗草子絵巻・醍醐桜會舞楽の景の部分/1296年
興福寺、東大寺、延暦寺、園城寺、東寺、山伏、遁世(とんせい)を七天狗として風刺した絵巻物です。








一番前を陣取って、一般の見物客を追い払っています。
紅花で染めたであろう僧衣を着た人物は、世の頂点に立つ以前の清盛が着ていた赤い僧衣を思い起こさせますね。

遁世(とんせい)=出家して寺院に入るという意味。

ずっと忙しくて、ブログを更新できずにいました。
なんとか大晦日には更新をとあわてて・・・
皆さん、よいお年を~