これは大阪から帰りの新幹線で読むものがなくなり出発前に書店に駆け込み購入。
売れっ子作家は急いでいるときに探す手間がはぶけて好都合。
伊坂幸太郎としては2冊目。
次から次へと映画化される超売れっ子作家で、小説家というより映画原作者か?
ほとんど漫画や劇画、さもなくば映画、TVドラマを見ているような感覚。
ストーリーは何だかとっても薄っぺら。読みものとしての充足感は味わえない。
ハードボイルドでもなく、ギャング・スパイ小説にしては甘いし、現実とは遊離した寓話。
登場人物それぞれが洒落た遠まわしな言い回しを楽しんでいるのもやや鼻につく。
これが、翻訳物のハードボイルドなら気にならないんだけど・・・
これは日本人にはこんな気の利いた台詞が咄嗟に出んだろうという読み手のコンプレックスに違いない。
サヴァン症候群というのも、もう散々使い古された感があるし・・・
雪子が別れた臆病なダメ亭主の真髄を見抜き、蔑みきっている部分が身につまされる。
それでは面白くないのかというと、そんな事はなく、読書中はたのしかったんですがね・・・
今後、また伊坂幸太郎を読む機会はあるかもしれないけれど、このシリーズの続編はもういいかな。
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