JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島綺譚」

2006-11-01 | BOOK
映画「恐怖奇形人間」で「孤島の鬼」とともにストーリーの骨格を形成する「パノラマ島綺譚」未読であったため購入。
江戸川乱歩は春陽文庫と決めていたのに(別に決める事ぁないんだが)たまたま行った本屋に春陽文庫が置いていなかった。
光文社文庫の全集を買おうか、さんざん迷った挙句、エーイ!とレジに・・・

春陽よりやや活字級数が大きいような気がする。老眼には嬉しい。
「パノラマ島奇談」でなく「パノラマ島綺譚」という表記も良い。

しかし全30巻、これはマニア涎滴。私としてはコンプリートする気は無いですね。
自作解説が付いているのはお値打ち。
江戸川乱歩作品は有名な物も多いし、映画化、ドラマ化されている物も多い。筋はしていても読んでいない物が多い。今更ながらという感じもするけど・・・

収録は
「闇に蠢く」
「湖畔邸事件」
「空気男」
「パノラマ島綺譚」
「一寸法師」
今回は「パノラマ島綺譚」と「一寸法師」を読んで一旦休憩・・・・

「パノラマ島綺譚」連載時は好評でなかったというが・・・
人見廣介の想像力即ち江戸川乱歩の夢想は見事。実際にパノラマ島を再現して乱歩テーマ・パークを作ってもらいたい(笑)ある意味ディズニー以上だ。
ふと、「二階ぞめき」の若旦那を思い出したけれど、あちらは吉原のコピーだからね。コピーでもなんでも2階に作っちゃうんだから凄い噺だけど

恐怖奇形人間・・・孤島の鬼と上手にくっ付けたね。奇形人間製造の外科手術同様の縫合お見事。

「一寸法師」は失敗作のような事を言っているわりに有名だし、ミステリーすれしていない(?)私としては充分楽しめました。
古さが古臭く感じなく心地良いのが江戸川乱歩。

光文社文庫は「山田風太郎ミステリー傑作選」など、なかなか憎い企画を立ててくれて良い。

人気blogランキングへ 他の3作品はいつ読むのだろう・・・

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